迷子猫 後編
私が仕事から帰宅すると家で待っているようになりました。この頃から信頼関係が出きるようになり、少し離れた場所から私の姿を確認すると近寄ってきたり私の車の下で寛いだりするようになってきました。 アイコンタクトも取れるようになりました。
エサ場を脚立下→玄関前に移動しましたがここから捕獲器を出すと逃げていくかも?ということになり、ここはプロの方に捕獲をお願いすることとなりました。
今度はエサ場を私の車の後ろに移動しました。迷子猫は私が仕事から帰ると私の車の下でスタンバイします。朝早くは5時からスタンバイです。
しかし、プロの方にお願いするも
あと少しの所で捕獲器に入らず失敗に終わりました。プロの方のお話ではやはり捕獲器にエサ皿を入口から少しづつ前に前にと置いて慣らしていくしか道はないとのことでした。
思いきって捕獲器を玄関内に置いてみました。はじめからここにある道具のように見せかけ玄関内にエサ場を誘導しました。これで脚立下→玄関前→車の後ろ→玄関内とエサ場を移動。これだけでも凄く大変な作業でした。でもすんなり玄関内に入ってくれ食べてくれました。
玄関内にセットした捕獲器にいよいよご飯をセットして練習が始まりました。チュールに焼鰹、焼笹身、カリカリにウェットかけたご馳走を振る舞い入口からチュールを真っ直ぐに付けてチュールロードを作り捕獲器に慣らす訓練しました。六時間したこともありました。
勿論、奥はいつでも捕獲できる状態でした。でもスムーズには行かず、今度は入口から奥へ奥へと餌皿を移動もしました。
どっちにしても踏み板より前の奥迄でそれよりは進まず、踏み板を前足でチョンと触り慌てて逃げだす始末です。首を長くして上半身だけで食べたり体も最後迄中に入りません。このやり方では猫にも私にとっても大変にストレスとなりました。
動画は迷子猫と遊んだ時の様子です
チュールも指から舐めてくれるようになりました。
https://twitter.com/hidecorori/status/1505743484158111744?t=ei-o3_C2E9NUDJTu2SibIw&s=19
迷子猫は捕獲器を二度経験しているので無理でした。いくら騙そうとしても猫には判っています。
ここで発想の転換です。
玄関内に迄わざわざ来てくれるんだから捕獲器にこだわらなくても良いのでは?と考えると猫も私も気楽になったんです。安心して玄関内で食べてくれるようになりました。
https://twitter.com/hidecorori/status/1505747357505589253?t=alJKWFYqm4EiIJD46fL1qg&s=19
保護団体様に相談し、玄関の子ドアに突っ張り棒をつけそこにスライドドアを設置して紐を付けて引っ張りドアをそこで先ずは締め切り、子ドアの取っ手部分にロープをくくりつけ二階の吹き抜けから引っ張り、ドアがキチンと閉まらないので外からもドアを押すという作戦を立てました。(この玄関内に閉じ込める作戦は元々は譲渡主様の提案でも有りました)
三人の息が合わないとできません。我が家は吹き抜けで下手したら下駄箱より天窓まで一気にかけ上がるかも?下駄箱上を塞ぐパネル設置しました。またパニックになったら逃げ込めるように数ヶ所に捕獲器設置 もしました。
捕獲当日は譲渡主とその娘さん二人にきて貰い捕獲を試みました。猫は閉じ込めたあと走るかと思いきやドアをよじ登り私の頭の上を大ジャンプ!ムササビの如くでした。(笑)
その先のトイレに駆け込んだ所を待ち構えた譲渡主様が網で捕獲。御用となりました。
捕獲後ほっとした様子の迷子猫です。
今回ほど耳カットに翻弄された経験は今迄にはないです。我が家に出没してからも近くで耳カットを見てもやはり小さ過ぎて目視できず?もしかしたら違う猫かも?(^_^;)といつも不安がよぎりました。何度も目を凝らして見て初めてカットが確認できた時は安堵しました。
( ω-、)
こんなにも耳カットに翻弄されましたが初めから大きなカットなら捕まえることもなかったでしょう。またカットのことで保護団体に訪ねることもなかったでしょう。そう考えると今回はラッキーカットだったのかも知れませんね(^^)
この子は我が家に来て朝は5時に夕方は6時過ぎには私の車の下でご飯待ちでした。早起きが苦手な私も頑張ってこの子の為にご飯の給仕をしました。捕まらず悩んだけど途中からは感謝に変わりました。きっと私への使命を終えたのでお家に帰ったのだと思います。色んなことを教えて貰い学びました。
家出から約3ヶ月で保護出来ましたが日が経つ程、迷子は見付からないことも多いかと思います。この子は元々、野良時代も長かったので生き延びましたけど過去には野垂れ死にしたり、また虐待者に捕まり腹を切り裂かれ殺されたりしていた事案もありました。( ω-、)
迷子猫が生き延びる確率はとても低いと思います。
私はこの子から忍耐、諦めないこと、
執念色々学びました。今から考えると何か訓練して貰っているように思え私にとって猫は父のような師匠のような存在でもありました。また私自身も少し強くなれたかも?今となっては出会いから保護する迄の45日間は私の財産となりました。そして猫を通して関わりあった皆様には本当に感謝に尽きません。保護団体様、里親様、そして譲渡主様、お子様、みんなの心が一つになり一致団結があったからこそ猫は捕まったのです。
新しいお名前はコロ丸くん。
コロ丸くん、今度はお家を飛び出しちゃダメだよ。お外は危険がいっぱい。
お家の仲間たちと楽しく過ごしてね。そしてママさんやご家族の皆様にいっぱい甘えてね。君の幸せを祈ってるよ。
君との出会い感謝!そしてありがとう
https://twitter.com/hidecorori/status/1506543567581626371?t=BxUS4Uz6UqB1JDKIjH008Q&s=19
byふあり