■ご支援くださる皆さまへ、大切なお知らせ ( 2020.5.9 時点 )
※音量にご注意ください。
現在、日本国内でも新型コロナウイルスの影響が深刻さを増す状況にも関わらず、たくさんの方に、お応援メッセージとともに、あたたかいご寄付をお寄せいただきました。スタッフ一同、本当に嬉しい気持ちです。あらためまして深く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
そのような中で、私たちは新たなチャレンジを決意しました。
新型コロナウイルスの感染拡大のなか、コンゴでは大規模な洪水災害が発生し多くの人々が生命の危機にさらされる事態となっています。また、ウガンダやコンゴに加え、私たちが活動する隣国ブルンジにおいても新型コロナウイルスによる被害が深刻化しています。
コンゴにおける洪水被害者・被災者への緊急支援、および新型コロナウイルス対策緊急支援の対象国にブルンジを追加し、キャンペーン終了の5月30日まで、引き続きご支援のお願いを呼びかけてまいります。
目標金額は500万円のままであるため、事業追加によって発生する費用は、自己資金で補填いたします。
私たちの取り組みは、NHKをはじめとする各種メディアに掲載いただき、多くの方々にご関心をお寄せいただいています。この好機をしっかりと掴み、一人でも多く支援を必要とする人々へ、命を守る支援を届けていく所存です。
引き続き、ご支援・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
認定NPO法人テラ・ルネッサンス
理事長 小川 真吾
創設者 鬼丸 昌也
■はじめに
世界各地(204の国・地域)で新型コロナウィルスにより、131万人以上が感染し、73,000名以上もの命が奪われています(4月6日時点)。世界中で犠牲となった方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
■ 弊会における海外事業の状況について
私たち、認定NPO法人テラ・ルネッサンスは、アフリカをはじめとする国々で紛争の被害にあった人々の自立を支援する活動を行っています。
現在、私たちが活動しているウガンダ共和国、コンゴ民主共和国においても感染者が確認され、その数は増え続けています。この状況を鑑み、以下の対応を行うことにしました。
✔︎ 現地で働くスタッフ全員(計62名)の感染予防対策を徹底
✔︎ 元子ども兵社会復帰支援センター(ウガンダ・グル市)の【32日間】閉鎖
✔︎ ウガンダ ・コンゴ両国での職業訓練活動を【32日間】停止
なお、スタッフの安全を確保しながら、その他の支援活動は継続しています。同時に、私たちが感じることは、新型コロナウィルス対策を、ウガンダ、コンゴの支援対象地域において実施していくことが強く求められている、ということです。
■ アフリカ地域への新型コロナウィルスの影響
これらの地域は、もともと紛争の影響で、多くの避難民や貧しい人々が劣悪な環境下での生活を余儀なくされています。医療体制や衛生管理が不十分で、今後の感染拡大が危惧されています。
また、ウガンダ は140万人の難民を隣国(主に南スーダン)から受け入れており、現在、世界で3番目に多くの難民が居住している国でもあり、コンゴでは、紛争の影響で451万人が国内避難民としての生活を余儀なくされています。
その多くが、テラ・ルネッサンスの活動地域である、ウガンダ北部やコンゴ東部に集中しているのです。こうした弱い立場に置かれた人々は、新型コロナウィルスに対する感染予防の知識や、予防のための必要物資を購入する経済的余裕もない状態です。
ひとたび、この地域に感染が広がれば壊滅的な被害をもたらすことが懸念されます。特に難民居住区など、衛生環境が悪く、人口が密集している場所での感染拡大は、取り返しのつかない事態を招くことになります。
現在、ウガンダやコンゴでは、感染ルートの多くが欧米諸国からの入国者に起因していることもあり、自国への渡航制限や、実質的な国境閉鎖の措置を採っています。合わせて、国内での移動や経済活動を大幅に制限し、ウィルス侵入の予防策を講じています。
✔︎ 学校や教会、イベントで人が集まることを禁止
✔︎ 庶民の足でもあるバスや乗り合いタクシーなど交通サービスを停止
✔︎ 市場での非食料品のビジネスの禁止
✔︎ ホテルやレストランなどの営業制限 など
あらゆる社会経済活動を制限する措置をとっています。
■ 「ウィルスに殺されるまえに、失業に殺される」
しかしながら、それに伴い、多くの住民が失業もしくは一時的に収入源が絶たれ、現地の人々の生活が圧迫されています。同地域では労働者の大半が、日払い、週払いで生計を立てており、生活の糧を失った最貧困層の人々の生命を脅かす事態が生じています。
ウガンダでは「ウィルスに殺される前に、失業に殺される」と言った会話が、巷でささやかれ、政府に対する不満も高まりつつあります。経済的な困窮が大規模なデモや暴動に発展することも危惧されているのです。
コンゴでは、紛争の影響を受けた多くの女性たちが基本的ニーズを満たすことができず、栄養失調や予防治療可能な病気で乳幼児を亡くしています。
テラ・ルネッサンスの支援対象地域(南キブ州)では、ここ数年、推定190万人の人々が1日1食の食事を摂取することも困難な状況なのです。さらに、コロナ対策のために社会経済的な制約が課され、膨大な数の人々が生存の危機に直面しています。
新型コロナウィルスの感染リスクと、社会経済的リスクの双方を同時にリスクマネージメントしていく視点が求められていますが、限られた現地政府の予算と人的資源だけでは、到底、対応できる状況ではありません。
こうした状況を踏まえて、テラ・ルネッサンスとして以下の事業を緊急に開始することとしました。
■ 緊急支援プロジェクト、始動
【 アフリカにおける新型コロナウィルス対策支援事業 】
◆目的:新型コロナウィルスの感染を予防するとともに、最脆弱層の人々の社会経済的ダメージを最小限に抑えること。
◆対象地域:①ウガンダ北部(グル県)/南スーダン難民居住区(アジュマニ県)
②コンゴ 民主共和国南キブ州/中央カサイ州
③ ブルンジ共和国 /ムランビヤ県 “New”
◆対象者:①難民・国内避難民、
②紛争被害女性(シングルマザー等)
③元子ども兵
④最貧困層住民
⑤ 洪水被害者・被災者 “New”
◆対象者数:約150,000人 “New”
◆活動概要:
(1)新型コロナウィルス感染予防活動
石鹸や洗剤、消毒液、簡易手洗い設備などの公衆衛生用品、備品の供与及び、手洗い方法や、新型コロナウィルス予防のための啓発活動、ポスター配布など。
(2)最脆弱層への生計支援活動 〜自粛要請による経済的ダメージ軽減のための活動〜
商業活動を継続するための用具、材料などの供与、及び、収入向上のための研修、法的手続きのサポート、緊急的な生活物資の支援など。
◆ 実施スケジュール
①感染予防活動
3月20日:事業立案開始
3月中旬〜下旬:現地職員及びその家族・受益者・関係者への感染予防と消毒・手洗いの啓発を実施
3月下旬:ウガンダ(南スーダン難民居住区・アジュマニ県、グル県)での啓発活動開始
4月初旬:南スーダン難民居住区での石鹸、手洗い設備の設置
:コンゴ民主共和国(中央カサイ州/南キブ州)での啓発活動開始
4月中旬〜7月下旬:全対象地域での啓発活動及び衛生用品の配布
*状況に応じて8月以降も継続
②生計支援活動
3月中旬:事業立案開始
3月中旬〜下旬:現地職員及びその家族・受益者・関係者への感染予防と消毒・手洗いの啓発を実施
4月初旬〜下旬:最脆弱層の社会経済的な負の影響を調査・及びニーズ調査(ウガンダ/コンゴ)
5月初旬〜12月下旬:生活物資支援・個別・グループ別の生計支援
■ 感染拡大の渦中に、さらなる緊急事態の発生
4月19日、コンゴの南キブ州(ウビラ地域)にて洪水が発生しました。コンゴ事務所からの報告によると24名が死亡、45名が負傷し、3500世帯が半壊もしくは全壊という被害が明らかになっています。
私たちはこれまで、同地域における紛争被害者の自立支援として、国連開発計画(UNDP)とともにチーズなど乳製品の製造技術指導や協同組合の設立を支援してきました。洪水による衛生環境の悪化に伴い、感染症(新型コロナウイルスも含む)や暴動、武装勢力の襲撃など社会不安の増大が懸念されます。何より医療や食料にアクセスできず、多くの命が失われる危険性が極めて高い状況です。
これらの状況を鑑み、私たちは上記に該当する被害者・被災者の人々を本プロジェクトで実施する緊急支援の対象に追加することを決定しました。
■ 皆さまのお力添えを、どうかよろしくお願いいたします。
緊急的対応が求められるプロジェクトであり、テラ・ルネッサンス全体の事業経費を調整しながら、プロジェクトは一部を先行して開始しております。
このプロジェクトの必要性をご理解いただき、新型コロナウイルスの感染防止と、脆弱な立場に置かれている人々の社会的、経済的ダメージを少しでも減らすため、つまり、一人ひとりの「いのち」を守るために、皆さまのご支援をお寄せください。
■ あなたの寄付でできること、例えば
● 5,000円で、石鹸の配布 1ヶ月分/100名
ウガンダ、コンゴで難民などを対象に1ヶ月分/100名に石鹸の配布を支援できます。
● 10,000円で、安全な水の供給 1ヶ月分/20名
南スーダン難民居住区で、難民を対象に1ヶ月分/20名に安全な水を支援できます。
● 30,000円で、自粛要請時の生活費 2ヶ月分/3名
ウガンダ、コンゴで政府からの自粛要請により、仕事ができなくなった方を対象に2ヶ月分/3名の生活費を支援できます。
● 50,000円で、2,000名への感染予防の啓発活動
ウガンダで、ポスター掲示やチラシ配布、街宣車からの呼びかけによって、感染予防のための啓発活動を支援することができます。(*現場の状況の変化により、4,000名から2,000名に変更)
■ 最後に
「先進国で感染が抑制されたとしても、アフリカなど途上国で感染が火のように広がり、数百万人の感染者が出た場合、ウィルスが変異する恐れがあり、ワクチンが開発されても効かなくなる可能性がある」
先日(3月26日)、国連事務総長は上記のように言及しました。
このことは、人工呼吸器などの医療設備や、医療体制が乏しいアフリカでの感染拡大が、大量のアフリカの人々の命を奪うということと同時に、もし途上国での感染拡大を収束できなければ、世界全体に、再び甚大な被害を長期的に及ぼすリスクがあることを示唆しています。
国境を越えてグローバルに広がるウィルスの脅威に対して、各国が自国中心主義に陥らず、今こそ、世界中の人々が相互に協力し合い、国益を越えてこの「共通の脅威」に立ち向かっていくことを切に願っています。
皆様のご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。
令和2年4月8日
認定NPO法人テラ・ルネッサス
創設者 鬼丸昌也
理事長 小川真吾
◎ 追伸
最後に、個人的な話をさせてください。
新型コロナウイルスの感染が広がる中で、「収束するまでは活動を縮小し、収束後に必要な支援を行おう」という思いでいました。
そんな中、「新型コロナウイルスの感染拡大と、その防止策によって影響を受ける人々のために、テラ・ルネッサンスだからこそできることがあるんじゃないか」と、真剣に問いかけてくる現地スタッフの声を聞くうちに、私たちも同じ気持ちになったのです。
テラ・ルネッサンスの存在や能力は、新型コロナウイルスのもたらす影響に比べたら、小さなものです。
けれども、私たちは信じています。
一人ひとりは微力であっても、決して、決して・・・無力ではない。
私たちに、できることが必ずある、と。
その答えの一つが、このプロジェクトなんです。
※募集方式についての説明
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
※ 寄付控除及び領収書について
テラ・ルネッサンスは、京都府から認定を受けた「認定NPO法人」です。当会へのご寄付は、寄付金控除などの税制上の優遇措置の対象となり、約40%が所得税額などから控除されます。
「寄付金控除」「税額控除」をお受けいただくためには、確定申告の際に、当団体が発行した「領収証」の提出が必要です。領収証は年に一度、1年分のご寄付をまとめて、毎年1月頃(確定申告時期)にお送りしています。
控除の見込み額などについては個別にお答えすることができないため、詳しくは最寄りの税務署へお問い合わせください。
※領収証はGoodMorning又はCAMPFIREではなく当団体が発行・郵送いたします。
最新の活動報告
もっと見る【ウガンダ】スタッフへの感謝とともに【緊急支援プロジェクト】
2021/02/03 12:00*はじめに2020年11月18日から、カンボジアで起きた洪水被害への支援のためのクラウドファンディングを開始しました。新しくプロジェクトを設立するに伴って、オーナー名が”小川”からアジア事業マネージャーの”江角”に変わっております。-----------------------------------------ーー 2020年は3月以降、コロナの影響を受けて急遽コロナ対策支援事業を開始するなど、不規則で緊急的な仕事を現地スタッフたちにも担ってもらってきました。現地スタッフたちが臨機応変に対応してくれたおかげで、今年一年、走り続けることができました。また、スタッフ自身やその家族のコロナ対策にも積極的に取り組んでくれ、誰一人感染することなく無事に2020年の活動を終えることができました。 ↑現地スタッフ集合 施設内の感染予防対策や、生徒や他の関係者へのマスク配布や感染予防の啓発も、自発的に力を入れてくれ、10月からの社会復帰施設の再開が実現しました。彼ら彼女らの献身的な協力がなければ、このコロナ禍の活動を乗り切ることはできなかったでしょう。 また、日本も大変な最中に、多くの方々からコロナ対策支援にご協力頂けたことに心より感謝しています。2020年最後のスタッフミーティングでは、 「(ウガンダでは)多くの人々が失業している中、テラルネは誰一人解雇することなく、私たちに大切な役割(仕事)を与え続けてくれて感謝している」という言葉や、 「感染者の数で言えば、日本の方がより多くの人々がコロナに苦しんでいるにも関わらず、ウガンダの人々を思い、寄付をしてくださり、本当に感謝しています」 といった日本の皆さまへの感謝のメッセージをスタッフ各々が伝えてくれました。聞いていた私にとっても、大変嬉しいことでした。↑2020年最後のスタッフミーティング世界中の多くの人々が、一つの同じ問題(コロナ禍)に、苦しみ、悲しみ、それでも諦めず、各々ができることを考えるのは、人類史上、初めてのことなのではないかと思います。まだウガンダでは感染者も増加している中、多くの人々の暮らしが脅かされ続けています。2020年を無事に終え、年を越すことができた有り難さに感謝しつつ、2021年もより多くの方々と活動を広げていきたいと思っています。(報告 小川真吾) もっと見る
【コンゴ民】決めポーズの訳【緊急支援プロジェクト】
2021/02/01 19:00*はじめに2020年11月18日から、カンボジアで起きた洪水被害への支援のためのクラウドファンディングを開始しました。新しくプロジェクトを設立するに伴って、オーナー名が”小川”からアジア事業マネージャーの”江角”に変わっております。-----------------------------------------ーー コンゴ南キブ州カロンゲ区では、2020年11月から、コロナ禍で収入が減少した紛争被害女性たちに、子どもの制服作りの仕事を提供してきました。以前はマスク作りの仕事も提供していたのですが、コンゴでは、先月から全学年の子どもたちの学校教育が再開され、子どもの制服のニーズが高いことを踏まえて、制服作りの仕事を提供しました。↑制服を作る女性彼女たちは、紛争の影響で子ども時代に親をなくしたり兄弟や親戚を虐殺されたり、性暴力の被害を受けたりシングルマザーであり、最貧困の生活を強いられたが、それを乗り越えてテラルネの支援で洋裁店を開いた女性たちです。自立後は、学校の制服製作の仕事を請け負ったり、地元の人々の衣服の修理や販売をして、1ヶ月30ドル〜50ドル程度の収入を得ることができるようになっていました。中には時期(クリスマスなど)によって100ドル以上の月収を得ていた女性もいます。しかし、コロナ禍で全ての学校が閉鎖になり、現地の人々も経済的に厳しい状況が続く中で彼女たちの収入も減少しました。そんな中、学校再開の嬉しいニュースが入ったのですが、一方で現地の人たちが経済的に厳しい状況であることに変わりはなく、特に今回、制服を供与した元子ども兵や孤児の世帯(片親が死亡している子どもも含めて)は、小学校が再開しても制服を買うことのできない状況でした。これらに鑑みて、洋裁技術をもった彼女たちに制服を作る仕事をテラルネから提供し、できた制服を小学校に通う250名の子どもたちに提供しました。↑貰った制服を着て決めポーズただカロンゲでは、コロナ禍以前から厳しい生活を強いられている人々が多く、十分な収入が得られないため過酷な奴隷労働のような重労働で日銭を稼いだり、危険な鉱物資源の採掘をするなどしなければ生きていけない女性たちがいます。むしろ相対的に、コロナの影響が小さく思えてしまうほど、紛争の影響による苦しい状況の中で生活している人々がいまだに多くいる状況です。 テラルネとしても今後も引き続き、カロンゲでの活動を続けていきたいと思っています。 (報告 小川真吾) もっと見る
【コンゴ民】「今できることを。」困難と共存してきた彼女たちの生き方【緊急支援プロジェクト】
2021/01/26 19:00*はじめに2020年11月18日から、カンボジアで起きた洪水被害への支援のためのクラウドファンディングを開始しました。新しくプロジェクトを設立するに伴って、オーナー名が”小川”からアジア事業マネージャーの”江角”に変わっております。-----------------------------------------ーーコロナの影響によって2020年3月から、コンゴ民主共和国で洋裁技術を習得した女性たちは仕事を中断せざるを得ない状況に陥りました。彼女たちは、2017年にこの地域で発生した紛争で、夫や子どもを亡くしたり、家を失って避難を余儀なくされたりと紛争の被害を受けた女性たちです。2020年に入って、習得した洋裁技術を使って生活を再建しようとしていた矢先のコロナ危機でした。そこで、日本の皆様からのご支援で、彼女たち(30名)にマスク作りの仕事を提供し、その間の暮らしを支えてきました。そして完成したマスクは、高齢者や最貧困層の方々に感染予防のために配布してきました。先月は学校再開に伴い、6つの小学校で彼女たちが作ったマスクを子ども達に届けることができました。それに合わせて、手洗いやマスクの使用方法などの啓発ポスターを配布し、先生たちにそれらについての研修を行いました。↑再開した学校でマスクと啓発ポスターを受け取った子どもたちマスクを作った女性たちも、自分たちの仕事が、子どもたちの感染予防につながっていることに誇りと喜びを感じてくれています。まだ感染拡大が収束したわけではありませんが、女性たちが自立して生活できるように、また子どもたちが子どもらしい暮らしができるように、コロナ禍でも支援を続けていきたいと思っています。 ようやく学校が再開されましたが、まだまだマスクを持っていない子どもたちが多数います。全ての子どもたちが安全に学校に戻れるように、引き続きマスクの配布を続けていきたいと思いますのでご協力をお願いできればと思います。 また、コロナ禍で開業支援が遅れていた紛争被害女性たち(30名)は、洋裁店舗をなんとか開業することができました。6名が1グループになり、それぞれの居住地や市場の近くに6ヶ所の簡易洋裁店舗を設置しました。↑簡易の洋裁店舗を建設している様子コロナ禍の苦しい時期を乗り越えて、ようやく収入を得ることができるようになり、彼女たちの生活再建が始まりました。 一方、現地では紛争、コロナ禍の影響は続いている上、子どもたちはマラリアや下痢などの既存の感染症や予防・治療可能な病気など様々なリスクに直面しています。コンゴでは、コロナで350名が死亡している一方で、同じ期間にマラリアだけで、推定3万人(毎日、平均120名以上)が死亡しています。 こうした状況を踏まえて、確実にコロナ禍での生活を守るために、開業した洋裁ビジネスに加えて、彼女たちにもマスク作りの仕事を提供し始めています。↑開業した洋裁店でマスクを作る女性まずは5000枚作成し、それをテラルネが買取、支援物資として貧困層の方々や学校に通い始めた子どもたちに引き続き配布していきます。洋裁店を開業した彼女たちは、テラルネからのマスク買取だけに依存せずに、自分たちでマスクを販売するなどの努力も始めています。 もともと彼女たちは、紛争で夫や子どもを亡くし、支援を開始した当初は一日一食も食べることもできない状況でした。そんな経験をしてきた彼女たちにとって、誤解を恐れずに言うなら、コロナなんて「大したリスクや困難ではない」と言わんばかりに、前向きに洋裁ビジネスに励んでいるのです。「コンゴでもさらに感染が拡大し、再び、ビジネスができなくなるかもしれない」という不安を現地スタッフが漏らした時、彼女たちは、「そんな先のことを考えていても仕方ない。今できることをやるしかない。今、仕事があること自体最高のことでしょ。とにかくやれることをやれる時にやる!そうしていれば、あとは神様が助けてくれる。」と話していたそうです。相変わらず、コンゴの人たちのたくましさと、困難に対する向き合い方には感心してしまいます。リスクや困難と共存しながら生きてきた彼女たちの生き方は、コロナ禍に生きる私たち日本人が学ぶべき点が多くあるようにも思います。(報告 小川真吾) もっと見る
コメント
もっと見る