ウガンダが100名程度の感染者数で止まっている一方、コンゴ民は、感染者数が約900名に増え、40名近くが死亡しています。
そして、コンゴ民もウガンダに引き続き、今月8日にロックダウン(緊急事態宣言)が延長され、ますます、住民の暮らしは圧迫されています。
食料品や衛生用品の取引など社会生活に不可欠な仕事は許されていますが、移動制限も厳しく、また州間の移動も禁止されており、最貧困層は基本的ニーズも満たせず、また、暴動も各地で起こっている状況です。
そんな中、昨年、私たちの施設で、ようやく石鹸作りの技術を身につけて自立することができた女性たち(100名)の収入も激減しました。
一方で、大半の住民たちもロックダウン下で仕事や収入が無くなり、加えて食料価格が高騰している中で、感染予防に不可欠な石鹸さえも買えない住民たちが多数います。
こうした状況を踏まえて、先月から、こうした女性たちに石鹸作りの仕事を提供し、完成した石鹸を最貧困層などの一般市民に届け始めました。
【写真:女性らがつくった石鹸】
彼女たちは、私たちの施設で職業訓練を受ける前は、紛争で夫や子どもを亡くしたり、国内避難民として生活していた女性たちです。
しかし、コロナ前は、自分たちの力で石鹸を製造、販売しており、今もその技術とノウハウを持っています。
この取り組みを話した時に、彼女たちが、「自分たちの生活を支えることもでき、他の住民たちの役にも立てる。かつては、戦争と女性に対する暴力の二重苦を味わってきたけど、今、この仕事をすることは、自分の生活を支え、他者の役にも立てる、二重の喜びだ」と話してくれました。
【写真:石鹸とともに手洗い設備を提供】
現時点で、約1万個の石鹸を製造することができており、写真にある手洗い設備とセットで、50箇所の地元の病院や人の出入りするお店や、市場に提供してきました。
加えて、近隣の最貧困層の女性や老人にも石鹸を配布しています。
引き続き、彼女たちへは石鹸作りの仕事を提供し、ロックダウン下でも、最低限の収入を維持してもらうともに、出来上がった石鹸は最貧困層や、感染予防のための支援物資として活用していきます。
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報告/小川真吾