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2020年に向け、世界196ヵ国の着物を制作!日本の伝統美で世界をひとつに!

2020年までに、平和を願う心、洗練された伝統技術を込めて「一つの国」を「一枚の着物」に鮮やかに映します。そして、196カ国の着物を着た人々が手をつないで「世界はひとつ」を表現する。 そんな、日本ならではの最高の「おもてなし」で日本中の皆さんと共に、世界中の人々をお迎えすることを目指します!

現在の支援総額

4,054,000

3%

目標金額は120,000,000円

支援者数

329

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2017/04/27に募集を開始し、 329人の支援により 4,054,000円の資金を集め、 2017/07/15に募集を終了しました

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2020年に向け、世界196ヵ国の着物を制作!日本の伝統美で世界をひとつに!

現在の支援総額

4,054,000

3%達成

終了

目標金額120,000,000

支援者数329

このプロジェクトは、2017/04/27に募集を開始し、 329人の支援により 4,054,000円の資金を集め、 2017/07/15に募集を終了しました

2020年までに、平和を願う心、洗練された伝統技術を込めて「一つの国」を「一枚の着物」に鮮やかに映します。そして、196カ国の着物を着た人々が手をつないで「世界はひとつ」を表現する。 そんな、日本ならではの最高の「おもてなし」で日本中の皆さんと共に、世界中の人々をお迎えすることを目指します!

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■加賀百万石の歴史と伝統、加賀友禅

石川県金沢市は前田藩加賀百万石の中心都市として江戸時代から独自の文化を醸成した由緒ある地。

その大きな背景のもとに独自の進化を遂げたのが加賀友禅です。

明治に生まれ大正・昭和と活躍した人間国宝木村雨山をはじめとして、数多くの作家が自然を写し、 加賀五彩の彩を用いて手描き友禅を中心とした着物の名作を生んできました。

 


■現代の加賀友禅をリードする巨匠

現代加賀友禅作家を代表する中町博志氏は、本プロジェクトに心から賛同され、 加賀友禅界からのトップバッターを引き受けてくださいました。

中町氏は工芸会のみならず日展にも10年連続で入選をするという、 芸術家としても実績を誇る重鎮です。

その独特の作風は「自分の目で見、感じたもの以外は描かない、 嘘は描けない」という強いポリシーのもとに製作されています。

今回、フィリピンの製作にあたってもご子息やお弟子さんと共に、 フィリピンに渡航され現地でモチーフを観察されるこだわりようでした。

 


■椰子の林を抜ける風の音を描く

中町先生がフィリピンで感じたものは「風の音」だった。 フィリピンの人々にとって古来より生活に欠かせない椰子。

建物の材になり、水分と栄養を与え、命を支えるもの。 そしてたくましい生命の力溢れる植生。

そんな、椰子の林を見上げて太陽の光が差し込むときの色、 風が椰子林を通り抜けるときに醸し出す音、それがKIMONOのモチーフとなりました。

 


■常人では不可能な複雑な下絵

椰子の葉が描く複雑な曲線の美、また葉と葉が重なりながらみえる様子、 椰子の実から芽がたくましく出るときの様子、 そして国の花である「アラビアジャスミン」、どこまでも続く青い海、 そのすべてが一枚のKIMONOにデザインされた。

下絵の段階で流石の中町先生も色分けを行わないといけないほどの複雑なデザイン。 そして少しずつ角度や大きさを変えていく椰子の葉を中心として奇跡の様な下絵が完成しました。

 


■頭の中に完成している奇跡の彩色美

この下絵を基に、金沢で最高の糊置き師が糸目を置いていくとき、 そのあまりに膨大な糸目の量に、糊が足りなくなるという事態も発生しました。

糸目職人にとっても未体験のゾーンであったことになります。 その後、中町氏は、複雑で重なり合う糸目の中に、頭の中で配色を完成させ、染料を調合し、 細かい筆遣いで友禅を施していきました。

出来上がりのKIMONOをよく見ると、 濃い色から薄い色まで数多くの色が一枚のKIMONOに使われているにも関わらず、 美しくバランスの取れた作品に仕上がっています。 このような仕事を天才と呼ばずして他に言葉が見つかりません。

本作品は、(株)生活科学研究会様のスポンサーによって製作されました。 (株)生活科学研究会様は、自然で体に優しいココナッツオイルを製造・輸入・販売されているが、 現地の皆さんとの交流にも役立てていただくことになっています。

きっと、現地の皆さんにも、中町氏が聞いた、椰子の林の音が聞こえると確信しています。

 


■帯

製作者 筑前織物(福絖織物)

技法 手織博多織 「光と生命」

 


■これまでにない挑戦

博多織求評会で、10年連続で内閣総理大臣賞を受賞する織元が筑前織物(福絖織物)。 まさに博多織を代表する織元です。フィリピンの帯を製作するに当たり、博多織本来の平織を用い、これまでにない織物の創作へ挑戦することになりました。博多織は西陣織以上に歴史が古く、 中国から伝わった経糸を動かす織り方を今も継承しています。

その代表的な文様が博多献上柄です。 また、江戸時代に歌舞伎役者市川団十郎が、舞台上で締めやすさをPRして以来、 実用的な帯として進化し、現在に至っています。 であるが故に、これまでの既成概念を打ち破るには、大いなる決意と覚悟を要しました。

 


■現地で見た風景と生活の景色

意匠の伝統工芸士、上石氏は、現地を訪ね取材を行いました。 そこで感じたのは、これまでになかった椰子の見え方です。 大きな葉を二つに裁断した時に見えた文様、建物の屋根の裏側に見えた、 組んだ椰子の文様、そしてさらに夕暮れに向けて刻々と変わる日差しの色。 このような印象深い経験を通して、デザインの骨格が決まって行きました。 その後、上石氏はデザインのスケッチを繰り返し行い、その方向性を纏めて行きました。 そしてたどり着いたのが、椰子の二つの文様を繋ぐこと、 そして、ジャスミンの花に太陽の光を写して時間の経過をデザインすることでした。 


■新たな織装置の開発と新境地

通常の倍以上の経糸を、柄を作る糸として用い、その経糸の上げ下げも通常の4倍の緻密さで行っています。 このことによって博多織の弱点ともいえるボリューム感のなさを克服し、 さらには、ビビッドな彩色も用いることで、振袖に対応した華やかさを演出しています。 そして、博多献上の縦にシャープなデザインをもちつつも、 斬新でこれまでに製作されなかった新しい博多織の新境地を開いています。

 


■裏地へのこだわり

献上の締めやすい平織組織を活かしながら、椰子とジャスミンの花が献上柄として織り込まれ、 単に表地だけでなく裏地にまで手織の技法を用いるところに製作者の並々ならぬ情熱を感じます。 最後に、ジャスミンの花を織り上げている部分には、 よく見るとフィリピン国旗の白、赤、青の経糸が秘かに使われています。 ここに、作者のフィリピンへの深い愛情と敬意を感じます。

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