NPO法人アートネットワーク・ジャパン理事長の米原晶子さんより、応援メッセージをいただきました!ありがとうございます。
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日本に殆ど紹介されていない、世界の作品や作家を紹介しようとする時、その地域における文化の研究者や批評家がプロジェクトのリサーチに加わって頂けるかどうかで、出会える人が変わってきます。フィールドワークを重ねて、深く文化を見つめ続けたきた方の視座が、世界にはこんな表現があったのかと、驚くような出逢いへと導いてくれます。
いざ日本へアーティストや作品を呼べるようになった後も多くの国際交流事業では、いくら準備を重ねてもハプニングは突如として起きるもの。台風が来て荷物が予定日に届かない、届いたら中身が破損していた、日本では使用できない規格の機材があった…。それ以外にも挙げればきりがありません。そんな時にはプロジェクトの初日をより良い形で迎えるために、企画者・制作者だけでなく舞台技術・大道具・照明・音響・通訳…様々なスタッフが持てる技術と知識を駆使して、問題の解決にあたります。企画・運営を担う組織の職員だけで、こうした事態を乗り切るのは不可能。プロジェクト毎に契約を交わすフリーランスの専門家は、作品のクリエイティビティを体現し、観客と関係者に安全を提供する責任を主催者と共に担っていると言えるでしょう。
ヨーロッパ、南米、アジア、中東、さまざまなな地域のアーティストが、「日本のスタッフはこれまで会った中で最高のチーム、自分のキャリアの中で最も上質な公演になった。」とコメントを残して帰っていく光景を何度も目にしてきました。それはひとえに、組織の枠にとらわれずに常に技術と知識を磨き、芸術文化を届けようと奔走している専門家が共に彼らを迎えてくれたから、見ることのできた光景です。私達にとってはフリーランスの専門家は国際交流という橋を支える重要な柱のような存在。柱無くして橋はかかりません。人々の移動が許された後、文化による国際交流の橋を再び日本まで伸ばす為には、彼らの存在がなんとしても必要になります。
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米原晶子(NPO法人アートネットワーク・ジャパン理事長)
振付家・ダンサーのマネージメントを経て、海外の舞台公演招聘や廃校を活用した文化施設の運営、自治体との恊働による地域向けのアートプロジェクト等を行なう。アーティストの創造環境をサポートすると共に文化芸術と地域社会とを結ぶ企画を展開している。2017年4月より現職。フェスティバル/トーキョー実行委員、日本大学芸術学部非常勤講師。
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引き続き、頑張ってまいりますので、みなさまのご支援・応援、どうぞよろしくお願い申し上げます。