2020/05/31 10:21

今回のプロジェクトを共に企画立案した「German Suplex Airlines (ジャーマンスープレックスエアラインズ)」の代表である前田真治に、German Suplex Airlines とはどんなグループなのか、プロジェクトではどのような事を目指しているのか、を語ってもらいました。(風間天心)


German Suplex Airlines

http://germansuplexairline.com


GermanSuplexAirlinesの集合写真


ぶつけ先のデリバリー


German Suplex Airlinesはアーティストのグループでありながら活動範囲は多様です。様々な分野の方々と会い、お話をすることで、社会の中で一つでも多くアートが関われないか、を探してきました。


屋号のエアライン表記も、社会と関わり続けることで航空会社が持てるくらいの力を(それは資本力のみならず、影響力という意味でも)持とう!と大きな目標として掲げています。

今まで、約5年間、多くの分野の方とお会いすることができました。そして話す度にアイデアを出来るだけ披露し、うまくいったりいかなかったりを繰り返してきました。


他のアーティストがそうなのかはわかりませんが、経験上、僕らの考えることは社会が欲しがるものに完全に沿うことはできません。いくら寄せてみようと意識しても受け止める会社や個人の方からすれば、(野球で言うなら)結構外れたボール球の提案と思われがちです。

最初の頃は、大暴投と言われることも多かったです。

ただ、ボール球とは、言い方を変えればオリジナリティということであり、噛み締めて判断してみれば使えないこともないものだったりします。

何度かお話しすれば、いかにもボール球だったものが、ギリギリストライク判定に変わることもあり、そうなれば少しだけ僕らの活動範囲が広がったと感じられます。


この度の企画も、あるいはボール球なのかも知れません。コロナに対し様々な感情が社会には蔓延している中で、直接的にそれらを鎮めることも、無くすことも出来るはずありません。

できることは、不満を聞く、言葉や気持ちを回収する、そして行き先の無いそれらを、手続きを踏んでやんわりと、なだめ放免するくらいです。

ただ、日常にある井戸端会議で不満を聞くような様子ではなく、こうやってキッチリ聞き方としての体裁を整えて聞き回る方が、不満を発信する方も切り替えるための区切りをしっかりと意識できるかもしれないと思います。


不満をぶつける先が無い人に、<ぶつけ先のデリバリー>を行えたら、みなさんの気持ちの切り替えに役立つのかもと勝手に思っています。キャラバンの際には、どうぞ存分にデッドボールをあびせて下さい。丁寧に受け止めて参ります。


仏教の知識を持ち得ないアーティストとして、僧侶としての風間とは違う言葉ですが、German Suplex Airlinesという冠の下では、らしく考え、言葉を作り、動きます。


前田真治(German Suplex Airlines)

http://shinjimaeda.com/about/

前田真治の作品