本日より、【☆3名限定 御朱印帳コース】を新たに設けました。
山田啓貴の絵をデザインに施した「御朱印帳」のみをリターンとしたコースを、3万円で支援できます。限定コースのスタートに伴い、作品について山田啓貴に語ってもらいました。
(風間天心)
塩を描いて祈る
2010年頃より塩を題材にした絵を描き続けてきました。そのどれにも共通するのは「祈り」です。希望、平和、安寧への祈り、悲しみへの祈りなど様々です。盛り塩がもつ清め・浄化の力をお借りして表現しているつもりです。
富士山のようなコニーデの造形には日本人だけでなく、どんな国の人々もその形の持つ神性には頷けるのではないでしょうか。
山を信仰する我々は、大きな山への敬愛のもとで生かされていると言っても過言ではないと思います。八百万に神を見出し、自然とともに生きてきた日本人は、故郷の山を崇拝し、山から水や食料を得、更には仏教の伝来と共に仏までも見出すようになるわけですが、我々はいつも、地元の山を見て落ち着き、守られている感覚を持っていると言えます。
私は大きな山への畏敬はこころ安らかなるシンボルと考えます。仏教はそもそも〇〇山と山号を持ち、人々が山への祈りを捧げていることに同調したと思います。長いこと、山は神の住むところです。
形への祈りというと、不思議かもしれませんか、私は塩を描く時はある山を想定し(特定するときもある)様々な祈りを塩粒の一粒一粒に込めて描きます。点を一つおき、それに光をあて、次の層では影を落とし、更に光をあたえ、また塩をひと粒ずつ積み上げるようなことをしています。おおよそ、20層くらいの小さな点の集合です。
武漢肺炎による影響は様々に広がり、もはや私が書き示すことができるものではありませんが、今回の流行り病によって亡くなられた方や甚大な被害を被った方への祈り、自分自身としてはこのやるせない気持ちを残す手段としても、いつもどおりではありますが、また、今「塩を描いて祈る」ことで、忘れられてはいけないこととして、作品化して残していこうと思いました。
山田啓貴(German Suplex Airlines)