SNSなどで、このプロジェクトに対して様々な質問をお寄せいただいております。その内、特に多いご質問に対し、ここで改めてお答えしたいと思います。僕たち「German Suplex Airlines」にとって、大仏を作るのは初めてのチャレンジであるため、多くの方々からのご意見を参考にさせていただきながら進めております。
なにぶん現時点では未確定のことも多いのですが、プロジェクトにお寄せいただいた質問には、この先も可能な限りお答えしていくつもりでおります。
(風間天心)
Q-1 「大仏はどこに置かれるんですか?」
既にいくつか安置場所のご提案をいただいておりますが、キャラバン中にいただいたご意見や、全国から届く情報を基にして、検討したいと考えております。
Q-2 「大仏が物理的に一箇所に置かれるのは何か不公平ではないでしょうか?」
実際の大仏造立と並行して、オンライン上に大仏をつくることや、映像配信などを利用して参拝できる方法も検討しております。海外の方でもお参りしたり、関わることのできる良いアイデアがありましたら、是非お寄せいただけたら幸いです。
Q-3 「維持費の問題は考慮されているのでしょうか?」
現在、淡路島の観音様が解体されていることからも、維持費の問題をご心配されるお言葉が多く寄せられております。基本的にはお寺の管理下においてもらえることを想定しておりますが、資金面での限界も考慮して、恒久的に存続させること以外の新たな造立方法も選択肢に入れて検討しております。また、キャラバンにて各地の大仏様を訪ねて、大仏存続における課題などもリサーチするつもりです。
Q-4 「大仏を作ることでコロナを収束させることはできるんでしょうか?」
これはプロジェクト内部でも意見が分かれるところではありますが、大仏造立の一番の目的は、「みんなの気持ちを前に向けてもらう。」という点にあります。もちろんコロナウィルスへの具体的な対策は、医療従事者やワクチン開発者、そして各国の政府が努力を続けてくれることに期待しなくてはいけません。一方で、「コロナ危機の収束」や「コロナウィルスの鎮静」をはじめとした、今生きる様々な人たちの多様な祈りを受け止めるのも、造立する大仏の役割であると考えております。
Q-5 「大仏はどれくらいの大きさで、どんな姿になる予定でしょうか?」
大仏の姿に関しても、キャラバン中にお寄せいただいたご意見や、有識者のご意見を参考にさせていただいた上で、より良い形を決めたいとと考えております。大きさに関しては正直なところ、最終的に集まった資金によって左右されるため、現時点では明確な回答をすることができません。
Q-6 「みんなに向けたものが、大仏の姿をしている必要はあるのでしょうか?」
これもプロジェクトを立ち上げる当初から意見の相違がありました。しかし、全ての宗教や思想に配慮した結果、あまりにも抽象的な姿になってしまうことは避けたいと考えております。大仏が造立されてきた日本の歴史を鑑み、「多くの日本人が自然と手を合わせられる対象」を伝えるために、大仏という表現を使わせていただいております。
Q-7 「現存する大仏ではなく、なぜ新たな大仏が必要なのでしょうか?」
もちろん現存の大仏にもご利益はあるはずです。歴史上これまでも、大きな節目に新たな大仏が造立されてきたように、いま僕たちが生きている間に造りあげられていくことで、よりリアルな想いを乗せられるのではないかと考えております。また、今回の提案は「現代社会を反映した大仏造りとはどんな形があり得るのか」を改めて探るためのプロジェクトでもあります。キャラバンでは各地の大仏巡りも行います。大仏の先輩たちから少しでも新世代の大仏にお力をお借りできたらと思います。
Q-8 「造立される大仏はアート作品なのでしょうか?」
僕個人の見解としては、今回作り上げる大仏は「アート作品でもあり、祈りの対象でもある」という答えになります。これも意見が分かれる点ではありますが、「美術館や博物館でみる仏像」と「お寺でお参りする仏像」の違いは、「魂が入っているかどうか」の違いがあります。今回の大仏も最終的に「開眼法要」という魂を入れる儀式を行いますので、祈りの対象として適応されます。一方で、「仏像はアートなのか?」という議論に関しては、実は誰も明確な解答ができないのが現状です。この点に関しては後日改めて説明する予定でいます。
Q-9 「そもそも大仏をアーティストが作っても良いものなんでしょうか?」
この疑問に関しても、前述の質問と同様に見解が分かれるところです。大前提として、日本におけるアート(美術)の歴史を説明する必要があるのですが(後日、この点に関しても僕の見解を改めて述べさせていただく予定です)現在新たに作られている仏像もいわゆる仏師だけが作るものではなく、仏師という存在自体も明確な資格があるわけではありません。結論から言うと、「アーティストが大仏を作ってはいけない」という理由はありません。
Q-10 「大仏の名前は【コロナ大仏】と決まっているのでしょうか?」
最終的にどのような姿になるかによって、正式名称を決められたらと考えております。一方で、例えば、東大寺の盧舎那仏像が「奈良の大仏」と呼称されるようなニュアンスで、「コロナ大仏」と呼んでいただくことは、「いつ、何のために造られたのか?」を記憶するためにも否定するつもりはありません。
Q-11 「【German Suplex Airlines】は、天心さんのお手伝いをしているのでしょうか?」
これに関しては、プロジェクトの紹介方法によって少し誤解を与えてしまっているのですが、僕、風間天心はあくまでも「German Suplex Airlines」の作家としてプロジェクトを進めています。なにぶん、所属作家の僕だけが僧侶であるため、僕だけが担える役割は多いのですが、そもそもこのプロジェクトの根本アイデアは、僕と「German Suplex Airlines代表の前田真治」の2人で立案しました。もちろん僕個人の大仏への想いは本文に書いている通りで「僧侶としての願い」が多分に含まれているのですが、プロジェクトの内容は全て前田真治やメンバーと一緒に作りあげているものです。リターン品の制作から支援募集の声がけ、その後のキャラバンと大仏造立の実行まで、その全てを「German Suplex Airlines」の所属作家全員で、力を合わせて進めていきます。
そして何と言っても、今回の大仏造立は、応援いただいた皆さんと共に成功させるプロジェクトです。決して僕個人だけが目指すものではないことをご理解ください。どうか、より多くの方々にご協力いただき、大仏造立が成功することをお祈りいたしております。