昨年の6月下旬に南九州へ旅行に行きました。
少し遅めの新婚旅行でしたが、妊娠7ヵ月でしたので夫婦円満、出産祈願を兼ね、主に神社巡り。日本初の新婚旅行と言われる坂本龍馬とおりょうが訪れた霧島神宮でご朱印帳の布袋も買いました。
中部国際空港より鹿児島空港へ飛び、車で鹿児島、宮崎、熊本と周遊。
有難いことに、滞在した週は気温も高くなく雨にも降られなかったのですが、その翌週から大雨だったと記憶しています。
途中で立ち寄った熊本の阿蘇神社は、熊本地震の後3年を経ているとは思えない程、甚大な被害の痕跡が見られました。又、旅行中に新潟でも大きな地震がありました。
コロナは災害ではありませんが、自然災害の多い日本で、追い打ちをかけるような事態がこれ以上起きないことを願うばかりです。
旅行する側として、個人的には温泉や食事が選ぶポイントですが、素泊まり宿としては何が出来るかを考えています。九州の旅行でお世話になった宿の方々のおもてなし、設備や景観などの一つ一つを、思い返しているところです。
当日、空室のお部屋にアップグレードして下さったこと、チェックアウト後におむすびを握って下さったこと、妊婦の私を気遣い、言葉をかけて下さったこと。
どの宿もそれぞれの魅力がありました。川のせせらぎを聞きながら川床で食べた夕食、いつでも気軽に利用できた専用の貸し切り露天風呂、部屋から見えた蛍や星空。お祝いシャンパン付きの夕食。
お客様にとって、どんな特別な時間を提供できるのか。数ある宿から選んで頂けるのか。また滞在したいと思って頂けるのか。
お部屋と庭と茶室をどう繋ぐのか、日々新しいアイディアが浮かびながらも、それらがどこまで実現可能なものか、又は需要があるのかという問題など、総合的に吟味しながら繰り返し設計に落とし込んでいます。判断基準としては、まずは自分がワクワクするかどうか。
もちろん予算によって叶わないことも出てはくるでしょうが、少しでも感動してもらえる様な体験、お客様の期待以上の空間を作り出せる様に案をまとめていきたいと思います。