2020/06/28 19:00

ご支援いただいた皆様へ

 この度は沢山のご支援をいただき誠にありがとうございました。

 クラウドファンディング内でのご支援者様は364名、外でのご支援者様は36名で、合わせて400名様からのご支援を頂戴いたしました。総額は8,582,055円となりました。宿泊休業中に再開いたしました売店の営業、中三様や配達でのお弁当販売、そして通信販売の合計を考えますと、目標の1,000万円に届いたのではないかと感じております。

 当館嶽温泉山のホテルは新型コロナウイルスの影響を鑑み、お客様のご健康を第一に4月13日から休業しました。弘前城さくらまつりと弘前ねぷた祭りの相次ぐ中止を受け、一時はホテルを閉めることも考えましたが、周りのサポートもあり、賛否両論ある中でクラウドファンディングに挑戦させていただきました。

 プロジェクト本文中にございますように、目標を大きく掲げたのは、私たちのような小さな旅館が成功例を作り、同じように苦境に立たさせている皆様の希望になりたいと思ったからでございます。正直に申し上げますと、目標金額を1,000万円と掲げましたが、私どもとしては四割、400万円のご支援額が集まれば御の字だと思っておりました。

 しかしながら嬉しいことに、皆様のあたたかいサポートのおかげで、私どもの目標の倍以上の支援額が集まりました。自分たちの想像を超えるご支援額、山のホテルに思いを持ってご支援してくださったご支援者様の総数に、スタッフ一同驚き、そして何より心のこもった応援メッセージを拝読し、「これまで本当にたくさんのお客様に支えられてここまでこられたのだな」という感謝の気持ちで満たされるのでございます。
 皆様には心より感謝しても足りないぐらいでございます。
 心より感謝の気持ちをお伝えさせていただきます。
 本当にありがとうございました。

  以降は私の一人語りになりますが、どうぞお付き合いください。
 私は12年前、父を助けたいと思いホテルに就職し、私のやれることを精一杯やってまいりました。母親になった私は勤務しながら、親からしてみれば娘を会社で働かせるという事は、心労の一つになっていたのではないかと何度も悩みました。父は私には何も言いませんでしたが、他界してから、「大変な思いをさせて申し訳ない」と常々言っていたと母に聞かされました。
 私も父の為にという気持ちだけで頑張っていたので、父が突然他界してからは、何を励みにしていいのかわからず、糸が切れたように1年間お休みしておりました。その間は子育て中心で過ごしておりましたが、子供たちの元気な姿や頑張る姿に昔の私を見たようで、「父の残したホテルとマタギ飯の味を継ぎたい」という気持ちが強くなり、復帰致しました次第です。

 しかし、その矢先に新型コロナウィルスの為に休業を余儀なくされました。このプロジェクトはどうにか歴史をつなげたいという藁をもすがる気持ちでチャレンジしたプロジェクトでした。皆様の厚いサポートのおかげで、歴史をつなぐことができると思っております。父も喜んでくれていると嬉しいな、などと思いながら今日も筆を取りました。

 もちろんこれからが大変な時期だと思います。頼りになる愛すべきスタッフとともに一丸となり、頑張ってこのコロナ禍を乗り越えたいと思います。
 これからも山のホテルを末永くご愛顧賜りますよう、お願い申し上げます。

 令和2年6月28日
 嶽温泉 山のホテル 常務 赤石香織