こんばんは。関西学院大学総合政策学部の衣川です。
今回は現地の最新情報についてお話しさせていただきます。
26日からセブシティがECQ(強化されたコミュニティ隔離政策)に逆戻りしました。また、大統領命令でリタイヤした将軍が復帰してセブに入りました。それに伴い軍隊が続々とセブに送り込まれています。
現在はヘリやドローンを使い、住民の外出を厳しく監視していて、日曜日は全員外出禁止となっています。
そんな中、コロナウイルスによって医療面においても変化がありました。どの病院もコロナウイルス感染者の治療で精一杯のため、他の病気や怪我の患者は受け入れて貰えないのが状況です。
セブウィッシュの支援者の1人である、マクタンで旅行会社を営む日本人男性が脳卒中で倒れましたが、病院をたらい回しにされて45歳という若さでお亡くなりになりました。救急車もなかなか来ず、3つの市を跨いで病院を探し続けた後、病院に着きましたが、コロナウイルス感染者かもしれないという理由でCTスキャンさえできなかったそうです。
また、支援地でもシングルマザーの女性が1人お亡くなりになりました。コロナウイルスによるものではなく、心臓に持病を抱えていて、それにより発作を起こしたものでしたが、それに対処するための体勢が整っていないためお亡くなりになりました。AEDもなく、周りにCPRの心得がある人もおらず、さらに病院まで連れていくための手段もなかったそうです。今の状況ではお通夜やお葬式は行うことは難しく、ご家族をはじめとするおふたりの周りの方も最後のお別れを言うこともかなわないのが現状です。
コロナウイルスにより飽和状態になっている医療現場が、感染者減少により少しでも緩和されるように。そして、1人でも多くの命が助かるように心から願っています。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りします。
衣川知里