2020/06/08 09:43

株式会社バリューズフュージョンの羽田と申します。
体験型キャリア教育を担当しています。

私は前職のマイナビ時代、高校生や大学生のキャリア教育事業の立ち上げ責任者を担当していました。また複数の大学の講師業や大手メディアでのコラム連載、政府の政策提言委員なども経験してきました。現在はマイナビを退社し、学生や社会人向けの複数のキャリア関連の事業、プロダクト開発に関わっています。

そしてこのバリューズフュージョンでは、小中学生向けのキャリア教育サービスの事業開発に関わっています。


キャリア教育とは何か?この言葉の定義は実は曖昧です。その重要性はずいぶん前から叫ばれていますが、いまだに根付いておらず、その方法論も確立されていません。


私は民間企業の立場からキャリア教育を第一線でやってきた自負がありますが、私の現時点の結論は「キャリア教育とは生き方教育である」ということです。


若者の吸収力や、一回吸収したものを応用発展させる力は目を見張るものがあります。実際、私もこれまで多くの高校生や大学生が短期間で一気に成長した姿を目の当たりにしてきました。


ただ同じプログラムを提供しても、学生間でその取り組み方、姿勢に差が出てしまうことが多いのが実情です。本人の学ぶ姿勢が消極的だと、どんなキャリア教育も効果がないのです。


ではどうすれば学ぶ姿勢を作ることができるのか?



キャリア開発の理論でSCCT理論というものがあります。人が何かに挑戦する時の思考・感情の推移をフレームワークで図示化したものなのですが、ここで重要になってくるのが「自己効力感」です。つまり「自分はできる」と無意識にでも感じられるかどうかがポイントで、この自己効力感が低いと人は新しいことに取り組もうとしません。



ではどうすればこの自己効力感を得られるかというと、これまでの経験で何かに成功したことや乗り越えたことがあるかどうかが大きい。大学生の話を聞いていると、持っている能力は悪くないのに自己評価が極端に低い学生が多いことに気づきます。成功体験が少なく、自ら壁を乗り越えた経験を持っていないと自己効力感を保有しておらず、何をするにしても及び腰になってしまうのです。


私がバリューズフュージョンの事業に可能性を感じるのは、小中学生という人生経験がまだ多くない時期の子供達にキャリア教育を及ぼせるからです。特に小学生は自己効力感の塊。なぜならばそもそもの経験値を持っておらず、面白そうなものにはすぐに飛びつくからです。


幼い頃からビジネス経験を楽しく学ぶことで、小さな自己効力感を与えることができます。そしてその連続で、彼彼女らは大きくなっても自ら壁を乗り越えていくことができるようになるのです。


小難しいことは考えなくていいから、「やってみたらできた」という体験をもっとして欲しい。そんな機会がもっと増えるために、活動をしていきたいと思っています。