令和2年9月5日 (土)
会場:浄土宗 桑原山 地福寺
https://www.jifukuji.com/
「勧進キャラバン」第2回目のイベントは、大阪府茨木市にある地福寺さんで行いました。
地福寺のご住職、田中乗光さんもまた、未来の住職塾つながりでご縁をいただきました。
田中さんとも以前にお会いした事はなく、事前にFacebookでやりとりを進め、お電話で1度、打合せをして当日を迎えました。勧進キャラバンは、このように、それまでお会いしたことのなかった、もしくは訪れたことのなかったお寺に新たな縁をもてるプロジェクトにもなりました。
澄んだ空気の中で
地福寺さんは、非常に静かで緑の豊かな茨木市という場所にありました。しかも、その地区の高台にあって、ゆったりとした空気の流れるお寺でした。その穏やかな空気を生んでいるのは、ご住職とご家族の人柄であることも、お会いしてお話することで理解できました。
法要は、ご住職の田中さんに浄土宗式で行っていただきました。写真に映る2人の服装からも感じられますが、実は曹洞宗と浄土宗の儀礼形式には似通っている点も多くあります。特にお葬式の流れは他の宗派と比べてもかなり近い形をとることを、昨年行った別のイベントで知りました。
法要後は、ご住職と共に「コロナ禍でのお寺の変化」や「われわれの行う勧進キャラバンや大仏造立」についてのお話をさせていただきました。この対談形式もまだ明確に決まっていませんでしたが、この時はまだ前田さんは対談に入っていません。
子供たちの遊びまわる風景
この地福寺さんでは、周辺のお檀家さんなど、10名ほどの参加者が来てくれました。
普段からお檀家さんとの関わりが深いことが感じられます。
こちらのお寺には、お子さん二人がいらっしゃって、僕たちが準備をしている間も、お寺中を走りまわっていました。子供がいる空間というのは、それだけでほっこりした気持ちになります。
とくにお寺では、子供が境内あたりで元気よく遊んでいる光景を見ると、その地域における大切な役割を感じます。ここも、そんな空気と役割を十二分に担えているお寺でした。
法要中は僕も前田さんも忙しく、もちろんバイナルマンも撮影につきっきり。ワジーが子供たちの遊び相手になってくれていました。とっても仲の良い二人、お姉ちゃんが弟を持ち上げて、募金箱に寄付を入れてくれました。
地福寺の御本尊様は、珍しく黒い仏像。
ちょうどミニ大仏の中に黒い顔がいたので、お寺でそれを一体、購入していただきました。
参加者からのインタビュー
僕はいつも法要と対談の準備で手一杯なのですが、前田さんが参加者にインタビューを行ってくれていました。各会場で聞いたお話を紹介していこうと思います。
この頃はもう第2波が来ていましたが、第1波に比べて局所的な感染が多く、重傷者も比較的少なかったため、今ほどナイーブな雰囲気はありませんでした。まだどこかで「いつか収束する」という希望を残した状態で、皆さん過ごしていた記憶があります。
前田さんが「このコロナ禍で何か困っている事はありますか?」
と聞くと、はじめはみんな「特に困っている事はない」と言います。しかし、少し話を進めていくと、必ず何かしらの想いが出てくるようです。
この会場では、60代くらいの女性2人にお話を聞きました。
はじめは「この辺りは森林に囲まれてゆったりとした環境なので、感染者もいないし、あまり問題はないねぇ」という最初の回答。「困ったこともあまりない」と言っていました。
更に世間話に花を咲かせていると、だんだん違った話が出てきました。
「姉の孫は看護師なんだけど、周辺の人から感染リスクがあるからウロウロしないでくださいと言われている。毎月のようにあっていた姉としばらく会えなくなったので、本当は会いたい。」という想いがあふれます。
読売テレビ
前回もご紹介しましたが、この地福寺まで「読売テレビ」さんが取材してくれました。
非常にわかりやすくキャラバンを紹介してくれています。こちらのリンクから番組をご覧いただけます。
「【アートとお坊さんとコロナ】中止になったイベントを“供養”~意外な二人が全国を巡る」
次は岐阜県に向かいます。
寒くならないうちに、まずは一気に北海道を目指し、そこから南下するルートとしました。
その道中、早めに名乗りあげてくれた岐阜県、新潟県のお寺を大急ぎで辿っていきます。
風間天心