失われつつある食文化を再び。
はじめまして。拓殖大学徳永ゼミナール3年、佐藤 光瑠と申します。この度は私たちのページをご覧下さり、ありがとうございます。
私たちは、山梨県立大学杉山ゼミナールの学生とタッグを組み、山梨県富士川町で、「地方創生の新しいカタチつくり」をテーマに掲げて、研究活動を行ってきました。現在、富士川町の伝統料理である「みみ」に地方創生への糸口を見つけ、郷土料理ブランディング化活動を行っております。
ダイヤモンド富士を見る人々へ、郷土料理「みみ」を振る舞いたい!
12月中旬の冬至、山梨県富士川町の高下(たかおり)地区では、富士山の山頂から太陽が昇り、ダイヤモンドのような輝きが町を照らします。人々は、限られた期間にしか見えないこの景色を「ダイヤモンド富士」と呼び、神秘的な光景に思いを馳せます。
通称“日出づる里”と呼ばれるこの地区は、ダイヤモンド富士を眺めるスポットとして富士見百景に選ばれており、光の角度や、時間、天候など、限られた条件下でしか見ることのできないことで認定されています。私たちは、ここ高下地区で、富士川町の郷土料理・縁起料理である“みみ“を振る舞います。
「みみ」とは?
みみは、富士川町十谷(じっこく)にある集落で食べられてきた、伝統的な郷土料理です。
源氏山に抱かれたこの地域では、山の傾斜に合わせた綺麗な段々畑が迎えてくれます。山の自然、綺麗な水、郷土料理、それらは全てそこで暮らしてきた人々によって受け継がれてきました。
この集落では、昔から人々が集まる冠婚葬祭や元旦の日にみみが振舞われてきました。みみは、たっぷりのお味噌と煮干しのおだしで味付けられた汁に、大根や人参などの野菜と、小麦粉から練ったみみを投入し、グツグツと煮込んだ料理のことです。
みみを作っている写真
この形は農作用具である"箕"に似せて作られています。箕は昔から、刈り入れた作物の分別を行ったり、種や葉を干すために使われており、みみはその特徴的な形をモチーフに作られました。また、その昔、源氏の武将が戦勝を祝い、みみを兵士に振る舞ったという古事も残されています。
「箕をもって、その年の福をすくう」
十谷の人々は、そんな願いを込めて縁起の良い料理として人々が集まる時にみみを食べてきました。
そのような食文化は「その時、その瞬間の、人々との繋がりを認識し、人々の福をすくい取る」という大きな役割を担ってきました。
一方で、富士川町内、十谷の集落でも、人々が集まる日にみみを食べる習慣は消えつつあります。人口減少と若年層の低下によって、食文化の伝承が難しくなり、富士川町内でもみみを知っている人々が少なくなってきました。
なぜ「みみ」の食文化を復活させるのか
人々が集まる日に、みみを食べるという食文化を復活させることは、町の人々が、みみが持つ価値の再認識に繋がるのではないか、と考えております。それはきっと、人と食との繋がりを再認識させ、人々に福をもたらす料理としての価値が生まれると考えています。
そこで、富士川町にとって、ダイヤモンド富士という一年の節目のタイミングで、会場に集まる多くの人々にみみを食べてもらいたい。そして、昔から培ってきた食文化のあり方と、みみの美味しさを知ってもらいたいと思っています。
なぜダイヤモンド富士×郷土料理?
ダイヤモンド富士の日に合わせた理由は、いくつかあります。
①富士川町内で見られるという、町民にとって大きなイベントであること。
②町外からもカメラマンや観光客が集まるイベントであること。
③冬至の凍える早朝に、温かいものを食べることで喜んでもらえると思ったこと。
④ダイヤモンド富士と縁起の良い料理であるみみは、どちらも幸運や願いを込める対象であること。
私たちは、みみの福をすくうという素敵な願いを、県内外の人々に伝えたいと考えています。ダイヤモンド富士との親和性も高く、たくさんの人々に知ってもらえるきっかけになるのではないかという理由から、このプロジェクトを立ち上げました。
実施会場について
ダイヤモンド富士が見えるスポットには45台ほど車を停められる駐車場があります。毎年、多くの人々が全国から集まり、その素晴らしい景色に思いを馳せます。駐車場の前にある展望台から、ダイヤモンド富士を眺めることができます。
私たちは、この人々が集まるスポットで試食会を実施します。肌寒い早朝に、温かいみみを食べながらダイヤモンド富士を見ることで、食文化の伝承のきっかけにしたいと考えています。また、新年の福をすくい取って、その美味しさを一人でも多くの人に伝えることができれば嬉しく思います。
甲州富士川祭りにも出店しました!
最後に
このクラウドファンディングを通して、少しでも多くの人々に富士川町を知ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。そして、ダイヤモンド富士という魅力とともに、みみの美味しさに触れてもらいたいと考えています。支援して頂いた方で、当日来てくれた方には学生から感謝の気持ちを込めて贈り物を用意します。その際は支援した事が分かるページをお見せください。
ぜひ、応援よろしくお願いします。
実行スケジュール
日時:12月23日(日) / 日の出の時間帯
会場:〒400-0513 山梨県南巨摩郡富士川町高下2487
時間:早朝6:30~みみ提供(限定100食)
例年、7:00~7:30頃にダイヤモンド富士をきれいに見ることができます。
その年、その日の天候などの条件によって時間は前後しますが、現在7時頃を想定しています。
住所:山梨県南巨摩郡富士川町青柳町1655-3
支援金の使いみち
【内訳】
・みみの材料費:3万円
・運ぶための運送費:3万円
・運営費、FAAVO手数料:2万円
お問い合わせ先
拓殖大学 徳永研究室
佐藤 光瑠(さとうみつる)
Facebook:https://www.facebook.com/mitsuru.sato.5855
メールアドレス:j65162@st.takushoku-u.ac.jp
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最新の活動報告
もっと見る10,000コースご支援いただいた皆様へ
2019/02/13 11:27改めてまして、ご支援ありがとうございました。 拓殖大学徳永ゼミナール3年の、佐藤光瑠と申します。 10,000円コースご支援いただいた皆様には、以下の5点セットを発送させていただく予定なのですが、 ①「限定」増穂登り窯製小鉢 2つ ②みみ 4人前 ③特製みみレシピ ④穂積のゆず味噌 ⑤学生から感謝の手紙 ①「限定」増穂登り窯製小鉢2つが、今年の4月頃発送可能という形になってしまいました。ご迷惑をおかけして、大変申し訳ありません。 ②〜④のリターン品につきましては、今月中に発送させていただきます。 大変失礼いたします。よろしくお願い申し上げます。 もっと見る
ダイヤモンド富士は見えたのか??(12月23日当日模様)
2018/12/25 12:08これまでご支援や応援してくださった皆さま、記事をご覧になってくださった皆さま、本当にありがとうございます。 今回はダイヤモンド富士試食会2回目のレポートです。 前回は、12月22日(土曜)の前泊準備模様をお伝えしましたが、 今回は、いよいよ12月23日(日曜)本番当日の模様をお伝えしたいと思います。 できるだけ現場の雰囲気を伝えたかったため、写真が多いですが、最後まで見ていただけると嬉しいです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 12月23日(日曜)天気:? 早朝4:30 夜の静けさ、凍える寒さ、猛烈な眠気。出発です。 私佐藤とメンバーの櫻井君は、活動協力者である富士川町民の方に泊まらせていただきました。 設営備品やガス、電灯などを貸していただき、準備万端でダイヤモンド富士会場である高下へ向かいます。 今回ドライバー担当として活躍し続けてくれた、徳永ゼミナール4年手塚大輔君です。東京から山梨だけで、合計2000kmほど走っております。 道中気づいたらこの汚れだったそうで、お疲れさまでした。。。 6;00 富士川町高下に到着。一柳ホテルに泊まったメンバーとも合流です。 しかし、 一切人気(ひとけ)がない。おまけに星も見えないほど曇っています。 こんなんで、試食会が出来るのか。メンバー一同不安が募ります。 とにもかくにも設営! まずは骨組みから テントをかぶせて 風で飛ばされないよう縛って テント設営完成です!! 6:00 時間が押しています。 次はガスコンロの設置!まずは貸していただいたガスボンベをセットします 鍋をセットして、 ついに、郷土料理みみを完成させます 先日仕込んでおいた煮干しと野菜のスープに、味噌とみみを投入していきます。 そんな中、朝日新聞社の方からインタビューを受ける彼女は、 郷土料理みみ発祥の地、富士川町十谷で生まれ育った、十谷唯一のスーパー大学生である、山梨県立大学杉山ゼミナール3年の大沢華さんです。 小さい頃からみみを食べて育ったといいます。(みみのイントネーションは耳と同じらしい) 父が猟師で、クマ肉やイノシシのお肉も、投入していたとか。 それを後目に、なんと車が集まってきました!! 最終ミーティング 提供方法、アンケート、ポスター配りなど、微に入り細を穿つ女性メンバーたち メンバーの期待が膨らむとともに、朝日が昇り始めました。 それとともに、残念なお知らせです。 富士山、見えませんでした・・・・ 当日は、天気予報通り曇ってしまい、ダイヤモンド富士をとらえることは出来ませんでした。 ご支援・応援してくださった皆さまには、本当に申し訳ないです。 しかし、私たちも予想してなかった出来事がありました なんと、今年2019年12月は、富士川町にとって1000年に一度の、記念すべき縁起の良い年だったそうです。 当日来てくれた、登山家グループの方々に教えていただきました。 メンバーの気持ちが高揚したところで、いよいよダイヤモンド富士試食会始まります! 「ん?」 すごい人の数です。 記念すべき年として、富士川町を回る方々や、カメラマンさん、クラウドファンディングを知ってきてくれた方々など、 たくさんの人が来てくれました。 事前に作成しておいたポスターを配布し、アンケート用紙にもご記入していただきました。 なんと富士山ご本人様にも駆けつけていただきました。 「曇っちゃっててみんなの姿見えなかったよー」 こっちのセリフや。 不思議と笑顔の写真が多かったです。 皆さん、みみをたくさん食べていただいて本当にありがとうございました。 最後はみんなで賄い。 改めまして、みなさん応援・ご支援ありがとうございました。 徳永ゼミナールが富士川町と関わりをもって3年、山梨県立大学杉山ゼミナールはもっと前から山梨と関わりを持ち続けていますが、町民の方々と強い関係性を持つには、長い時間が必要でした。 こうして、町外の方からも応援してもらえるクラウドファンディングプロジェクトを経験させていただいたことは、本当に嬉しいことです。 町内外みなさまとの繋がりを、これからもつないでいけるよう努めていきますので、応援のほどよろしくお願いいたします。 ※ゴミの分別にもご協力いただきました 増穂の豊かな自然を汚さないよう、努めております。 もっと見る
ダイヤモンド富士試食会を終えました!!(12月22日前泊模様)
2018/12/23 22:0512月23日(日曜)、ついにダイヤモンド富士みみ試食会を終えました! これまでご支援や応援してくださった皆さま、記事をご覧になってくださった皆さま、本当にありがとうございました。 おかげさまで、このプロジェクトを実行することができました。 今回のレポートでは、皆さまへの感謝とともに、 12月22日・23日と、ダイヤモンド富士みみ試食会とそれまでの準備模様を、2回のレポートに分けてお伝えしたいと思います。 できるだけ現場の雰囲気を伝えたかったため、写真が多いですが、最後まで見ていただけると嬉しいです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 12月22日(土曜) 天気:雨 ダイヤモンド富士前日はあいにくの雨でした。 23日の天気予報も曇りということで、一同不安が募ります。 メンバーの1人が我慢できず、富士山に思いを叫びました。 頼むから明日は晴れてくれ。 そんな熱い情熱をもった彼は、徳永ゼミナール映像担当である3年櫻井世訓(せふん)君です。 ダイヤモンド富士および試食会の為、ドローンを大学からお借りし、調整しています。 技術の進歩はすごいですね。ぜひこちらからの映像もお伝えしたいですが、映像許可が必要なようです。 調理メンバーは、郷土料理みみの仕込みのため、調理スペースとしてお借りした富士川町町民会館に向かいます。(ご協力ありがとうございました。) 調理担当として奮闘してくれた、メンバーの2年佐々木香帆、2年吉峰かおる、3年大淵ゆうすけ君です。 調理スタートです!徹底したレシピをもとに、調理を進めていきます。 約120人分のみみ作りということで、かなりの量の野菜を刻みます。 つくたべかん様のアドバイスのもと、ダシが肝心ということで、煮干しから本格的にダシをとりました。 煮干しの香りが部屋いっぱいに広がるほど、ものすごい強いダシが出来ました。 約4時間かかって、ダシと野菜を煮込むまでの仕込みを終えました。 当日は、加熱後に味噌とみみを投入して、完成です。 晩御飯も食べて、富士川町内にある一柳ホテル様で前泊です。 と、その前に富士川町民であり、ゼミ創設以来の協力者である仙洞田さんと坂本さんと、温泉に入ってから打ち合わせです。 貴重な休日を使って、事前準備から手伝っていただきました。本当に毎度、感謝してもしきれません。 明日は朝4:30起き、起きれるかな・・・・ みんなの思いを背負って、富士川町高下に富士山がダイヤモンドのような輝きを放ってくれることを祈ります。 次回はいよいよダイヤモンド富士試食会当日のレポート模様をお伝えします! ぜひご覧ください。 もっと見る