精油の説明書には「冷暗所で保管してください」と書かれています。直射日光の当たる場所に長期間置いておくと、熱によって酸化しやすくなってしまうからです。特にシトラス系の香りは揮発しやすいと言われますが、それゆえに蓋を開けた瞬間にさーっと爽やかな香りが広がって、一瞬で心地よくしてくれるのです。
さて、精油はすべて同じように短期間で使えなくなってしまうわけではありません。それとは違う傾向を持つ精油があります。
それが「サンダルウッド」「ベンゾイン」「フランキンセンス」「パチュリー」「ジャスミン」などです。
サンダルウッドは保存状態さえよければ、購入して数年たってからの方が良い香りがします。購入直後は、ウッドという名前からもわかるように「木の香り」が漂ってきて、それから甘い香りが薄く上がってきます。数年後のサンダルウッドは甘さが先に来て木の香りは薄くなります。香木の香木たる所以かと思っています。
ベンゾインやフランキンセンスも比較的長く使えます。甘く包容力のある香りは、熟成してトガリがなくなって厚みをましていきます。
ジャスミンも購入後に香りが変わっていく香りです。花の香りがますます明るくなって、高級香水のような豪華さが出てきます。
もちろん全て保存状態が良かった場合ですのでご注意を。
大事に保管して、熟成された厚みのある精油を、もう一度楽しんでみてください。