2016/09/12 18:40

今回のプロジェクトは僕が生涯かけてやっていくつもりの「生産者×料理人の化学反応」計画の第二段階です。
これは料理人と生産者と消費者の三方がWinWinWinになるような壮大な計画です。

第一段階は、地元食材を使った自分のお店を出すことでした。
そしてお店に来てくれたお客さんに、食材を生み出してくれる素晴らしい生産者さんのことを知っていただくこと。
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手作りのフォトブックを作り、生産者さんの顔やメッセージを料理と共にお客さんの心まで届けることを毎日やってきました。




それから、当店が扱う食材に興味を持って下さったお客様を対象に、三重の生産者を巡るスタディツアーを企画しています。
お客さんが生産者さんと触れ合う機会を望んでいるのと同じように、心を込めて食材を作った生産者さんもお客さんと触れ合える機会を切望しています。生産者さんは消費者の意見を聞く機会が極めて少なく、お客さんがどんな顔で自分たちが作ったものを食べているのか知る機会は滅多にありません。
そこで、東京のお客様と一緒に生産者の元へ行き、一緒にお手伝いをして、それから一緒にテーブルを囲み、一緒に自分たちの作った食材を食べる、というツアーを企画しました。

実はこれ、お客さんだけでなく生産者さんにも喜んでいただいている取り組みの一つでもあります。

なぜ喜んでもらえるのか、

手前味噌ではありますが、そこに必要なのが料理人の僕の存在だと思っています。

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生産者さんが作ってくれた食材を、料理人である僕が考える一番美味しい状態で、お客さんと生産者さんに一緒に食べてもらう。
この特別な食事のひとときが、「食」に対する考え方を大きく揺さぶる瞬間だと思うのです。

――料理人×生産者の化学反応を起こして、「食」に対する考え方を大きく揺さぶる――

でもこれは簡単なことではありません。なぜなら、伊勢すえよしに来られるお客さんには限りがあるからです。
伊勢すえよしに来れないお客さんにも生産者さんの心を届けて、何かを感じてほしい。

そう思い、今回のチャレンジに踏み切ったのです。


―――――――続く――――――――