もう随分と前に亡くなった義父は、山を愛する山男でした。
口数は少ない人でしたが、目の奥に優しさの光る人でした。
つれあいの実家に泊まる時はどうしても緊張感が抜けないのですが、
義父はそんな時、黙ってビールとウイスキーの瓶を私の前に置いてくれ、
義父とただ黙々と飲む。それはとても心地よい時間で、次第に帰省する際の
楽しみにさえなりました。
義父の態度や言葉で嫌な思いをしたことは、ただの一度もありませんでした。
義父は山を愛する人で、休みの日ともなると早朝に起きて出かけていった
そうです。
そんな義父の遺した登山用のカラビナを今、「お守り」として持っており、
ひん太の馬具の一部としても使っています。
カラビナは、調べてみるとウェールズにあるDMM社のものでした。
今回、無事に誰の手も借りず、ひん太を馬運車に載せ、移動できた
のも、このお守りのお陰かなと思っています。
先日、義妹からも支援を頂きました。
何か目に見えない深い繋がりのようなものを感じます。
毎日行う調教(ルーティーン)の際にも必ずこのカラビナを使っています。
亡き義父の登山中の安全を見守ったカラビナ・・・
これからもずっと持って、使ってゆきます。