僕が、廃校問題と出会ったのは、ちょうど3年前のことでした。社会人をしながら、九州大学ビジネススクールに所属している時分で、「地域政策デザイナー養成講座」という産学連携の通年授業を受講したことがきっかけでした。
「出生率の低下、婚姻の高年齢化、離婚率の上昇などを背景として、日本全体が人口減少に陥り、その結果、少子高齢化となるなか、一方で都市への人口集中、特に東京一極化などが進む。
そうした中で、地方や田舎では、廃校がどんどん生まれており、この廃校を残すのも壊すにも、地方自治体の財政を圧迫している。」
と言った、内容だったと思います。
それまで、廃校なんか全く関心を持っていませんでしたが、廃校が孕んでいるこの国の闇を知ることとなり、それと同時に、廃校利活用という新しい切り口での、地方創生の可能性を感じる機会を得たと思っています。
こうした背景のもと、昨年、故郷である福岡県田川市に廃校利活用施設である「いいかねPalette」を設立しました。
大きな志を抱いて、この設立にあたりましたが、初めてのことだらけで、これまでにないほど難しさを痛感しました。
今回、廃校サミットを開催するに至った動機として、大きく3つあると思っています。
1.廃校利活用の難しさを自分だけ知見にするだけでなく、広く公に開示して、これから廃校利活用を志す方に、僕と同じ失敗をさせないようにしたい。
2.廃校となる際の、学校の閉じ方マニュアルを作成し、利活用しやすい廃校の作り方を示したい。
3.廃校利活用を促進している日本政府に対して、廃校利活用促進に資する法律の規制緩和の提案がしたい。
廃校利活用はトラブルの連続でした。
しかしながら、そのトラブルがブラックボックス化していて、オープンデータ化されていないことが最大の問題だと思っています。
是非、開かれた場で廃校利活用の将来について詳らかにしたいと思いますし、継続して、九州廃校サミットを実施し続けたいと思っています。
廃校が九州の地域活性化・地方創生の拠点として、活用されるようになることが、九州の明るい未来に繋がると僕たちは確信しています。
九州の明るい未来のために、1人でも多くの方にご賛同いただければ幸いです。
いいかねPalette代表 大井忠賢





