2018/03/09 12:44

 ※今日から、不定期ですがシェアメンバーの方に「なりたい本屋のかたち」を書いて頂きます。トップバッターは私、えのもとです。

 

こどもの本を扱う本屋さんへ

 

先日、棚の勉強をしようと、とある絵本・児童書専門店へ見学に行ってきました。
新刊専門の本屋さんです。
 
もう、空間が素晴らしく、長居してしまったのに本屋を出てからも

じんわりとあの心地よさに浸っていました。

 

絵本のお店、となると都心に行けばたくさんあります。

 

でもなんだろう、いろんな絵本や児童書があって、

いつも学ばせて頂いていたのですが

そのほとんどは、「子供ひとりでは訪れることが難しい」お店であり、

「子供ひとりで通えることができたらなぁ」と思ったものでした。

 
そんな思いを吹き飛ばしてくれたのがその本屋さん。
 
ここの棚はとてもシンプルでした。

日本の作家と海外の作家に分かれ、読みもの棚、季節の棚が分けられている。

入り口には、毎月のテーマに沿った絵本が置かれてある。

 

それだけ。

 

「読み聞かせとは何か」「育児とは何か」という棚がない。

子供が必要としているを中心に揃えられた本屋さんでした。

 

なにより、この時代に「たむらしげる」の棚をばーん!と用意しているなんて!!
私は懐かしさで胸がいっぱいになっちゃいましたよ。
 

お店には

親子で、というか、子供が親を連れて入ってくる子供や、

公園帰りにお店の人をただからかいに窓越しに笑う子供達がいました。

 

 

こどもの心が広がる本屋さん

 

都心の絵本屋へは親子で行く人が多いので、子供は当然、親と会話します。
でも、ここの本屋は違う。
 
子供と、店主が、直接会話する本屋さん!!

いや、むしろ子供達が店主と会話したくて通う本屋さん!!
 
これこれこれーーー!!!!
と、私は心の中で叫んでしまいました。
 
わざわざ本屋に来てまで親と会話しなくていい。

わくわくしたいのに「これいい?だめ?」なんて会話、しちゃだめなんです。

 
店主と会話することで、ぐんぐん新しい世界を広げてほしい!!
 

これは、子供を持つ親としても思うところです。

本当はね、言わなくてもいい、って心で思っているのに、つい言っちゃうんです。

親がめんどくさいな、とか

親が大変だしな、とか勝手な理由で。

 

だからこそ、親の目のないところで会話を重ねて自由な世界に身を置いてほしい。

そして、心をおなかいっぱいにして帰って来てほしい。

この店には、それがある。

 

なんて素敵な場所なんだ。
 
そんな本屋をやりたい!!
私の理想はまさにここだー!
 
と思いました。

 

そんな雰囲気を作っているのは、棚だけじゃありません。

店主の人の雰囲気もまた、子供達にとって嬉しい対応だったのでしょう。

 

棚の勉強だけでなく、接客も学びました。

やはり、オンラインで知るだけではわからないことがたくさんある。

訪れてみてこそ、得られた学びでした。

  

子供達の居場所を、大人達が支える
 
でも、子供が喜ぶ場所であったからといって、必ずしも親が喜ぶかというと

そうでもなく。

 

新刊をそろえるということは、利益率が少ない、ということ。

そして、親はそんなにほいほい新刊を買うかというと、そうでもありません。

利益をカバーするために、どうすればいいか。

 

子供達にとって、ここは確実に安心できる場所だから、絶対必要、と思うけれど、

大人がお金を出さない限り、ここは潰れてしまう。
 

 
この課題は、別にこの本屋に来たからではなく、以前から思っていたことでしてた。

これまで納得できる答えが出せずにいたのですが、

この店に来て、ふと、シンプルな答えが浮かびました。
 
「本屋は、子供達にとってかけがえのない安心できる場所。
 その場所を維持するために、大人が本を買うことで支える。」
 

毎日買う必要は(ありがたいけれど)なくてもいい。

ただ、「あ、この本を買うことで、あの子の役に立つんだな」なんて思って

買って帰ると、ただほしい本を一冊買ったことよりも

ちょっと心が温かくなりませんか?

 

 

そんな提案ができる本屋さんになりたいな。

見学して、新しく得た「気づき」でした。

 

 

次回は、シェアメンバーの方の思う「やりたい本屋さん」を書いて頂きます。

お楽しみに
 
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