2019/05/24 17:40

こんにちは。

 

階段王になる男、渡辺良治です。

 

前回のレポートでは予選が終わったところまで書きましたのでその続きです。

 

予選のタイム、自分は3分48秒。最大の敵「プリンス」上田瑠偉選手は3分31秒でした。

直後のインタビューを見ると結構予選から飛ばしたなぁという感じではありますが、

それでも全力ではないので間違いなく決勝では3分30秒は切ってくるはずです。そうすると自分はあと20秒はタイムを縮めないと勝ち目はありません。

 

これはかなりの厳しいレースになると容易に想像できたので作戦をきっちりたてないといけません。

予選の感触からして前半の急斜面は非常に滑りやすいので、もう少し早めに

手を使うことにしました。

しっかりロープを掴んで腕の力を使いぐいぐい登って先行するであろう

上田選手との差を詰めてほぼ同時にラスト100mの木段ゾーンに入りたいところです。

 

 そして木段ゾーンでは階段の力を活かして逆転、逃げ切る…。という作戦をたてました。

 

とはいってもこれだと前半から相当ハイペースを強いられます。

後半に潰れる可能性を多分に残す危険な作戦でしたが、普通にやったら勝てません。

これで行くっきゃないと覚悟を決めると後はリラックスモードに切り替え疲労抜きに専念しました。

 

サロモンショップのチャラ男・・・もといアスリートの反中選手と記念撮影もしてもらいました。前回大会にも参加されていてその時のレポートはかなり参考にさせてもらいました。

 

 

そして14時15分には一足先に女子シングル決勝が始まりました。

結果はスカイランニングユースの日本代表の安ヶ平萌子選手を逆転で破った立石ゆうこ選手がコースレコードで優勝!!

https://www.facebook.com/SalomonOutdoorJapan/videos/614583919021727/?__xts__[0]=68.ARCZJaAYO18hXlFRyB128vubpc_rJWHj59eWxJ0Rz8mho5_3aglzZay8PFXsSA62gg4rTX9VbwmL0YLqaoHwMI_vdkmXak_qSKRvi6KxAJ0qqmhKTvG-10SaiUYg10zkhe_YBDfbtb3CWvSmfPV7XzxcZNEWlb_hEJMC30UXpi50WkAYsapcf5cJMUNM1N2JZM6kz5VsRSCVc-xpSEb4bKxpd6C4V3cGkgH8GSDfQEj4nH8ph3k8t0JtQNjWECdklwzCAv-sL3-aeFE3T_05-Uuh1dmlMqWiXEE-tgzQ1qILQ9E542QVM-An6Bf0laagwCDbc5KTm-qcKiDR5FRzzUl3jprPWvb9Uho&__tn__=-R

 

これには痺れました!自分も絶対に続こうと心に決めました。

 

そうこうしているともうあっという間にスタートの時間に。

けたたましい音と共に一斉に男子ファイナリストたちが飛び出し、

緩やかな下り坂を猛然と走り抜けます。

自分も最前列から飛び出し、3,4番手あたりをキープしますが、

いきなり左脇から瑠偉君が猛ダッシュで駆け抜けて行きました。

ですが、走力にもともと歴残とした差があるのでここはもう想定内でした。

 

さて、最初の100mはほんの一瞬で終わりすぐに激坂ゾーンへ突入です。

ここでも瑠偉君がどんどんと前に出ます。これは想像以上に速い!!

 

あまり離されたくないので自分も必死に食らいついて走って登りますが、

瑠偉君と違い、K点のあたりでは走るよりロープを掴んで登った方が速いと感じ

ガシガシ登って行きます。

 

予選ならこれで一気にトップに立ったのですが、そこは決勝戦。

瑠偉君も含めて数人にはまだ追いつけることなく、200m地点通過。

予選の経験からここはガンガン手を使ったのぼりで押すことに。

心拍はだいぶ上がってしまうものの、足のダメージを軽減出来る…はず。

 

そして徐々に傾斜が緩やかになり、走れるようになるころ…。

瑠偉君との差は4、5秒くらいになっていました。

ふと、右を見ると前回の優勝者の高坂凌太選手と並んでいましたが、ここは意地で前に出ます。

おかげでスロープを越え、最後の100mの木段ゾーンでは単独2位に。

あとは階段の力でガシガシ登るのみ!!・・・と思ったんですが(-_-;)

 

思うように体が動かない!?いや、息はまだ余裕があるのですが、足が上がらない?!

当初は一段飛ばしで大股で早歩きをする予定でしたが、無理でした。

一度一段飛ばしをするとバランスを崩してしまい次が出ません。

やむなく一段ずつ早歩きで行くものの、瑠偉君との差は縮まらず

逆にじりじり差をつけられてしまいます。

瑠偉君はずーっと走り通しでリズムも良く軽快に駆け上っていきます。

這いつくばりながら必死で追うもののこれでは無理だと悟り

一度立って走り出しますが今度は息も上がってしまい万事休すでした。

 

©Suguru Saito / Red Bull Content Pool

 

瑠偉君がゴール手前10mくらいのところに来たところで完全に気持ちが折れてしまいました。

よく見ると腰も折れてしまってダメなフォームですね(´Д⊂ヽ

 

結果は以下の通り

1.Ruy Ueda (JAP)3m 23.13s

2.Ryoji Watanabe (JAP)3m 32.76s

3.Masato Tanaka (JAP)3m 38.26s

 

完敗でした。流石は世界の「Ruy Ueda」ですね。急斜面でもしっかり体幹の力を使って走っていました。この競技ではもっと走りを入れたほうが良いのかもしれません。

 

しかし敗れたとはいえ、この競技はなかなか病みつきになりますね(^-^;

キツさは階段垂直マラソンと似たような感覚でやってくるし

一気に駆け上がった後の絶景はサイコーです!!

また来年もこの舞台に戻ってきたい。そして今度こそ優勝したいです!!

 

3位の田中選手も24歳と若い!スピードと瞬発力がものをいう競技ですが

30代半ば、というかアラフォーの大人の維持と根性を最大限に発揮してあっと言わせてやろうと思います!!

 

悔しさと新たな面白い競技との出会いの喜びと、今回もまずは出し切ったという複雑な心境を象徴した表情してます(笑)

 

 まずはもう目前に迫ったタワーランニングツアー戦・深圳大会でベストパフォーマンスを発揮してきたいと思います。

登るは高さ600mの世界第4位の超高層ビル!

本当に永遠に続くかのような長さですがこれまでの経験を活かして攻略してきます!

去年は4位と表彰台を逃したので、今年は最低限3位までの表彰台を獲得し、

王者ピーターに迫りたいと思います!

 

吉報をお待ちくださいね(≧≦)

 

 

それではまた。

 

渡辺良治