2014/12/16 21:37
今回のレポートは、やはり私達の有力なサポーターである学生時代の友人で、今は、富山県の国体チームに帯同するトレーナーA・Uさんの意見を紹介します。子どもの運動の必要性、アスレティックネットの有効性を検証しました。
彼は、日本体育協会アスレティックトレーナーの資格を持って活動していますが、実は、病院で働く理学療法士なんです。本当に専門的な知識、技術を持ちながら、子供たちの運動に関わる指導者の立場から、非常に興味深い意見をくれました。
富山県で活躍するアスレティックトレーナー兼、理学療法士A・U氏。
ケガをしない身体を作るためには・・・
子どもの時期だけでなく、大人になってからも、ケガをしない身体でいることは大変重要です。スポーツ選手の成績を左右する大きな要因となるのも、よくケガをするか?あまりケガをしないか?です。
これには、さまざまな要素が関係しますが、その一つは「バランス」です。全身の「バランス」をうまく取ることが出来れば、転倒しない、また身体のある一定の部位に偏った負荷が掛からない良い状態になります。
身体のバランスをうまくとるには・・・・
身体に負担がなく、効率よくバランスをとるには、「足元」が重要になります。加齢に伴い、股関節周辺でバランスをとるようになり、転倒しやすくなります。
子どもの頃から足元をうまく使えるようになることがポイントです。何事も同じですが、大人になってからではなく、子どもの頃に習得することの方が容易です。
足元をうまく使えるようになるには・・・・
足の指、(足関節)足首などがどのように動くかが重要です。5本指のクツなどが出現したことも、これらと非常に関係が深いでしょう。
実際の運動としては、(1) きっちり固定されたものではなく、動きのあるものを足の指、足首の両方でコントロールすることが有効です。
また、(2) 足の裏を刺激して、ほぐすことも、足の指がしっかり動く状態にするためには重要です。足の裏の刺激は、この部分の筋肉(足底筋)を発達させ、しっかりとした土踏まずを作り足元の安定、全身の安定に繋がります。
結論・・・・
「アスレティックネット登り」は、
(1) 足のコントロール=ブラブラしたロープを登ります。ご想像の通り、足裏、足首のコントロールが必要です。
(2) 足裏への刺激=ロープを足裏に引っ掛けるので、ロープと体重を利用して、しっかりと足裏を刺激します。
しかも、楽しみながら行える運動、室内で天候に関係なく行える運動であることは、子供たちの身体の事を考えると本当に嬉しい「遊び」です。
専門的な意見が並びましたが、やはり、子どもたちには「アスレティックネット」を使って遊んでほしいという思いが更に強くなりました。
最後に子どもの運動について、更に一つ追加情報を掲載します。
以下のグラフに示す、「神経型(神経系)」が身体(足元を含めた全身)をうまく使う能力を示しています。この「神経型(神経系)」の能力は、生まれてから5歳までに80%、12歳ころまでに成人のほぼ100%に達します。つまり、これらの時期までに、うまく身体を使う能力「神経系」を発達させておく必要があるのです。
スキャモンの発達・発育曲線
今回も、長々とお付き合いありがとうございました。是非、子どもさん達に、色々な動き、運動をさせてあがる機会を作って下さい。
そのことは、間違いなく子どもにとって、
「生涯の宝」
になりますから!!