新聞に掲載いただいたこともあり、日々その反響と温かいご声援をしみじみと感じています。
そして昨晩はお店で嬉しいひと時がありました。
ご来店いただいた地元のお客様がそれぞれに今回のプロジェクトに共感くださり、昔の映画館があった頃を懐かしみ、貴重なお話しを聞かせていただきました。
ある方は、
「私らの小さい頃は一人で映画館行ってきたとか言ったら、不良やって言われてんよ(笑)」
またある方は、
「俺らの頃は駅前のオリオンやったけど、「銀河鉄道999」を何回も観たなぁ。何回も観たけど一回分しか払うとらんげん。入れ替えの時にトイレに忍び込んで次の回も観とったわ(笑)」
などなど、そこからさらに昔懐かしい思い出の話しで盛り上がった夜でした。
途中には新聞見たわといってわざわざ店頭までお越しいただいてご支援くださる方も現れたり。
いらっしゃったお客様も最後に、
「帰りに支援してくちゃ。ICOUさんを応援するって意味ももちろんあるけど、単純にもう一度この街で映画を観たいげん。だから支援させてもらいたいげん。」とのお言葉を受け、あぁこれはもう一人ごとの事ではなくなってきているんだな、皆さんそれぞれにこの街と映画の思い出があり、それぞれにその想いをこの場に乗せてくれているんだと実感しました。
非力な私たちがそんな一人一人のご期待に添える場としていけるかどうか不安にもなりますが、映画館があった頃を知らない世代で作ろうとしている映画のある街の復活に足りないピースは、映画館があった頃を知る方々の想いを乗せていただくことなのかもしれません。
その先でどういう場になるのかは、私たちを含めてまだ誰にもわかりません。
今のところはそれでいいと思っています。
巻頭写真:七尾古写真アーカイブ