空き家を使った美術展のフォトブックを作成します!
▲空き家の外観 FAAVOファンのみなさま、はじめまして。Do a Front(ドゥアフロント)の代表・蔵田です。私たちは地元のNPO団体として、「空き家を地域資源と捉え美術領域で再活用する」活動を行っています。 今年の3月、山口県山口市堂の前町で空き家を利用した現代美術展『エピファニー・ガーデン ~空き家のあそびかた~』を開催しました。地元のみなさまや、各種メディアの方々にご好評いただいた第1回目の展覧会『アーキテイルズ展』から1年半の準備期間を経て、山口県内の新たな美術家の方々にもご参加いただき、また地元の多くの皆様のご協力により、前回よりもさらに魅力的な展覧会をつくりあげることができました。 今回、私たちが2014年3月に開催した展覧会の様子を多くの人に、そして、これからもずっと伝えていくために、この美術展のフォトブックを制作します。展覧会コンセプトと展示作品の紹介
今回の展覧会『エピファニーガーデン展』に参加していただいた作家のみなさんには「空き家の遊び方」というテーマを解題していただきながら、自由に作品をつくっていただけました。私たち主催者の意図である『空き家という見捨てられたものに光をあてる』ことが、展示された作品を通してとてもよい形で来場者のみなさまに投げかけることができたと思っています。 ・あいだだいや この3月で情報芸術センターを退職し、4月から東京大学の助教を勤められている、あいだだいやさんの作品。ご近所の方にアルバムをお借りして、その写真をめぐるストーリーを聞き取りし、パネル展示しました。作品そのものよりも、作品を前に人々がどのようなコミュニケーションを交わすことができるかに主題をおかれた作品です。(写真は山口大学准教授の藤川哲さんとの対談風景) ・大中和典 美祢市に工房を構えておられる陶芸家・大中和典さんの作品。敷地内にあった枯れた植物や、無造作に置かれている瓦を素材として、制作されたインスタレーション作品です。『住む人を失いオブジェと化した空き家』(※1)をめぐって、さまざまな抽象度の高いテーマを込めてくださり、ただの事務所だった場所が濃密な空間と変貌を遂げることになりました。 (※1)大中氏の作品解説の引用(展覧会リーフレットより) ・笹原晃平 県外から参加してくださった美術家・笹原晃平さんの作品。コンクリートブロック造の建物の壁を白く塗る作品を作っていただきました。壁のほぼ中心にある、いわゆる塗り残しの部分には額縁が設えられており、作家が手をつけていないはずの素のコンクリート部分が、絵画のように見えるという作品です。また笹原さんには合計3作品を出品していただきました。 ・志村信裕 山口市在住で、来年には東京都現代美術館での企画展にも参加される若手現代美術家・志村信裕さんの作品。花びら染めの技法をつかって、障子を花の色に染めた作品です。『色彩は生きていた花の面影であり、障子はかつての記憶が重なるスクリーンとなる』(※2)という作品の前で、来場者のみなさまは思い思いの時間を過ごしていただくことができました。 (※2)志村氏の作品解説の引用(展覧会リーフレットより) ・田上允克 山陽小野田市にお住まいの画家・田上允克さんの作品。前回の展覧会ではアトリエから多くの絵を持ってきていただきましたが、今回はそのほとんどの作品を展覧会場で制作していただきました。もうすぐ70歳になる『ホンモノの画家』の出張制作は数日間におよび、サポートスタッフにとっても制作の過程を共有できたことは、なによりも空き家が生き生きとした時間となりました。 来場者のみなさまの中に『おもしろい!』『こんな使い方があるのか!』『まだまだ使える家だな~!』などと思っていただけた方がいれば、そして、もっと本質的に、時間や空間に対するエピファニー(=直感的な知覚)に近い感覚を持っていただけた方が一人でもいらっしゃれば、それは展覧会が地域に貢献できたと考えています。フォトブックを制作します
▲アーキテイルズ展のカタログ 私たちの活動は「空き家」を使ったものであり、展覧会だけでは一過性のイベントでしかありません。長期的な利用のアイディアも検討していますが、現状の体制では1年~2年の準備をして、1ヶ月弱のイベントを行うのが限界という現実があります。そこで私たちの活動では『記録』と『記録の集積物』(アーカイブ)をなによりも大切に扱うことを方針にしています。 私たちの団体は、山口県での活動をメインとしておりますが、取り扱っている社会問題は、実は日本の地方都市のどこにでも起こっているものかもしれません。同じ問題意識を掲げ、近い方法論で解決を考えている人や団体があれば、情報の交換や相互補助が可能であると考えています。そのような「まだ出逢ったことのない誰か」に向けて活動を発信することは非常に有益な試みであるはずです。もちろんインターネット等を利用したデジタル媒体での情報発信や記録集積も積極的に行っていますが、「手触り」や「重さ」といったアナログな部分は、より直観的にそして具体的に私たちの活動を紹介できると考えています。 そのような意味において、私たちは『いつか必要になるかもしれない地域社会への貢献』のためにも、できるだけ良質な記録を、できるだけ印象的な形で残したいと想い、今回、フォトブックの制作をしています。前回よりも良質なフォトブックを全国にお届けします
前回の「アーキテイルズ展」においては、48ページ(カラー16ページ/モノクロ32ページ)の冊子を作り、『記録』に対する積極的な姿勢は地域の皆様や各種美術業界の方々にも好意的に受けいれていただけました。そして、第2回目の展覧会となった今回の「エピファニーガーデン展」では、より多くの写真を掲載し、全編カラーページ、版形も大きくし、さらには前回できなかった全国的な流通を考えています。 ▲前回の冊子との比較スケジュール
2014/3/22〜3/31 現代美術展『エピファニーガーデン 〜空き家のあそび方〜』 2014/5/1〜 フォトブック作成 開始 2014/8/15〜 入稿 2014/9/1〜 完成集まった支援の用途とその内訳
印刷製本費・・・20万円(A4、フルカラー、32ページ) 流通営業費・・・10万円(500円×200部程度) 制作費・・・12万円(デザイン・編集・撮影費など) 合計・・・42万円 この制作費の一部を今回のクラウドファンディングで調達させていただきます。 *FAAVO手数料・・・クラウドファンディングでの達成金額の20%最後に
明治初期に建てられた古い家は、増改築が繰り返され、原型をとどめていません。しかし、増改築、ホコリ等の中に人が住んだという痕跡が残ります。「どこにでもある空き家」を活用し、人々が住んだという痕跡を発見し、美術領域で再活用するという活動を始めて、3年が経ちました。展覧会を一過性のイベントで終わらせるのではなく、現代美術展としての記録を残し、また、まだお会いしたことのない誰かに繋いでいくための序曲にしたいと考えます。より多くの人に「空き家って、面白い」と感じていただき、遊んでみたい、住んでみたいと思っていただけるようなフォトブックを制作します。みなさまのご協力をよろしくお願いします。起案者情報
【団体名】 Do a Front 【代表者】 蔵田章子 【Facebook】https://www.facebook.com/DoAFront 【HP】http://www.doafront.org最新の活動報告
もっと見るお礼のご報告
2014/09/03 20:21このたび、クラウドファウンディング 「エピファニーガーデン展 空き家のあそびかた」展覧会 フォトブック作成プロジェクトの目標金額20万円を達成することができました。 ご支援いただきましたみなさま、応援してくださったみなさま、ありがとうざいます。 フォトブックを作成することによって、日本の小さな地方都市山口の地域資源としての空き家の存在を、世界に向けて発信することができます。 ご支援いただきました、みなさまには、参加作家のご厚意により、特別なお礼状をお届けできることになりました。 少しお時間がかかりますが、9月13日発送を予定しております。 フォトブックの発送時期につきましては、後日ご報告させていただきます。 このたびは、ほんとうにありがとうございました。 世界にむけて一歩踏み出すことができます。 今後ともよろしくお願いします。 Do a front 藏田 章子 もっと見る
目標達成のご報告
2014/08/30 23:04初挑戦したクラウドファウンディングですが、みなさまのご支援のおかげで、100%目標達成しました。 ご支援いただいたみなさま、宣伝協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。 美術を通して見えてくる地域資源としての空き家をフォトブックにつめこんで、みなさまのもとにお届けできるよう尽力いたします。 このたびは、ありがとうございました。 今後ともよろしくおねがいします。 Do a Front 藏田章子 もっと見る
ごあいさつ
2014/08/29 23:14みなさんこんにちは。 Do a Front 代表の藏田章子です。 このたびは、『エピファニー・ガーデン ~空き家のあそびかた~』フォトブック作成プロジェクトに、ご支援いただきありがとうございます。 私たちの団体は、地元のみなさまの応援と参加作家の方々に技術指導を受けながら、自分たちで模索し、学びながら活動を続けております。 今回のプロジェクトで作成したフォトブックにより、活動を日本全国、世界にむけて発信していきたいと思っています。 美術を通して見えてくる地域資源としての空き家は、自分たちで想像していたよりもはるかにおもしろく世界が広がっています。 作家との共同作業は、ときに過酷な状況もありますが、自分自身が一番わくわくしながら活動しています。 10年後、その先の20年後を想像したとき、地域資源としての空き家によって山口のまちの可能性が広がるのではないかと考えます。 今回のフォトブック作成が今後の活動の転機になるのではと考えております。 このたびのみなさまのご支援、大変感激しております。 今後ともよろしくおねがいします。 Do a front 藏田 章子 もっと見る