2015/09/25 11:55
こんにちは!徳林と庄倉さんです!
庄倉さんは、鳥取県南部町清水川の清水川農事生産組合の代表です。
とても明るくほがらかです。
清水川農事生産組合は、高齢化などで耕作放棄地が増えていく中で、みんなで助け合って稲作を続けて耕作放棄地を減らそうと作られた組合です。
その清水川ですが、手間山という山のふもとにあります。
古事記に「伯耆の国の手間」と記され、大国主命の再生神話が伝わる地なのです。
大国主命の再生神話
若き日の大国主命は、兄弟である八十神(やそがみ)たちが因幡の国の八上姫(やかみひめ)に求婚するための荷物持ちとして同行しますが、途中で皮をはがれて苦しんでいる兎を助けます。
兎は「八上姫はあなたを選ぶだろう」と予言しますが、果たして八上姫は結婚相手として大国主命を選びます。
八十神たちは嫉妬に怒り狂い、因幡の国から出雲に帰る途中の手間山で、「暴れて民を苦しめている赤猪を山頂から追い立てるから、ふもとで待ち構えてつかまえろ。できなければ殺す」と強要します。
大国主命がふもとで待ち構えていると、八十神たちは、赤猪に似せて赤く焼いた大岩を転げ落とし、それを抱きとめた大国主命は焼けどで絶命してしまいます。
それを知った大国主命の母神であるサシクニワカヒメは嘆き悲しみ、天上の神に願うと、キサガイヒメとウムギヒメの二柱の女神を遣わされます。
女神たちは貝殻の粉を練った薬で、大国主命を蘇らせると、大国主命は復活し、その後に国造りの大神となるのです。
この薬を練った水だと伝えられるのが、鳥取県西伯郡南部町清水川にある清水井なのです。
神様をよみがえらせた水で古代米栽培
葦原中津国(あしはらなかつくに)という、日本の国の基礎を造った大国主命が、殺されて蘇ったというのが再生神話です。
その神を蘇らせたという水を使って特産品を作ろうという話になり、昨年から古代米サヨムラサキの栽培をはじめました。
通称で黒米とも呼ばれる品種ですが、大国主命は七福神では大黒とも呼ばれますので、なんともいい感じです。
大国主命が神楽を舞い、苗を田に投げ込み、学生や公募した参加者が手植えをしました。
今年は出来がよく稲穂がたわわに実りました。
来月10月18日(日)に手刈りによる稲刈りとハデかけをするイベントを行います。
中国山地の神楽伝承地では、農業と神楽は密接に関わっています。
しかし、平野部ではそういったことが行われてきませんでした。
神話の地、大国主命を蘇らせた水、大国主命の神楽、古代米サヨムラサキ、これらを組み合わせて、特産品作りの試行錯誤をはじめたところです。
第一弾の五穀米は、古代米を古事記に伝承の五穀にあわせた雑穀米商品になりました。
これは、これからネーミングやパッケージなどに取り組みます。
鳥取荒神神楽研究会は、神楽を広める活動の中で、観光や六次産業など、さまざまな形での地域活性化に取り組んでいます。
みなさん、応援よろしくお願いします!