チャレンジ43日目・19時です
吹上ワンダーマップ10レポート配信のお時間がやって参りました。
昨日に引き続き、僕がなぜ吹上町で活動しているのかを書かせていただきます
なぜ吹上?その3
昨日は吹上ワンダーマップの前身である「体育館で芸術」の開催に至るまでの経緯を書かせていただきました。イベント自体の内容はレポートではなくプロジェクトページに書かせていただいているので、よろしければそちらも読んでいただければと思います。
「体育館で芸術」において僕自身は当初の目的は達成できませんでしたが、参加アーティストの中に偶然にも吹上町に所縁の方が複数人いたため、今後も吹上町での企画展を継続していこうという話があがり、「吹上ワンダーマップ」が発足しました。
当時は主に鹿児島市内からの来場者を想定していたので、わざわざ吹上町まで足を運んでもらうのだから会場でゆっくりしてほしいとの思いから、体育館内でカフェをできないかと役所に提案したところ、体育館は教育施設に当たるので体育館内の営業は出来ない、無料の振る舞いなら問題ないと言われました。
全く予算のない中で運営をしていたので、カフェ空間の設置は諦めかけていたのですが、敷地内にある野首地区公民館に相談したところ、野首地区婦人部の皆さんがお茶とお菓子を提供してくださる事になり、配膳のお手伝いまでしていただける事になりました。
そうして2009年の2月に第一回目のワンダーマップが開催されました。
会場には沢山の作品が並びましたが、来場者から一番の好評を得たのは婦人部の皆さんによるお茶とお菓子のおもてなしでした。
実は僕は自身の創作活動に地域の色を入れる事をあまり好んでいませんでした。
しかし、地域の皆様と関わる事にでより多くの人が会場に訪れてくれるようになり、婦人部の皆さんのおもてなしをアート作品の一つとして魅力的だったとの評価をいただいた事で、アーティストが地域に関わる事の可能性を見つける事ができました。
そうして、ある意味「アートのために地域を利用する」事を目的として吹上ワンダーマップはスタートを切ったのですが、出会う人、関わってくれる人たちが皆素敵な方ばかりだったので、どんどん吹上町の人々を好きになり、人を好きになったら吹上町の事が好きになり、自分が好きな地域を自分の手で盛り上げたいという想いが自然に生まれ、吹上ワンダーマップの形が徐々に現在の「芸術による地域振興・地域つくりの実践」を主旨とするものになっていきました。
3回に渡って「なぜ吹上?」のレポートを書かせていただきましたが、
一言で言うと
「吹上町が好きだから」
に尽きると思います。
吹上ワンダーマップは最初から強い意志と目的を持ってスタートしたのではなく、活動や地域の人々と関わる中で徐々にそれらが芽生えていったことが、10年つづくプロジェクトになった要因かもしれません。