2020/07/27 18:22

私たちがこれから力を入れていきたいことは、子供たちと犬とのふれあいです。

例年訪問する幼稚園では、ホールで年少から年長児まで集まって、まず「犬と友だちになろう」という犬に優しいあいさつの仕方を学びます。

・大きい声をだすと➡犬がびっくりしてしまうからね。(思いやろう)

・飼い主さんに「さわってもいいですか?」と聞いてね。➡あいさつが苦手な犬かもしれないから。(想像しよう)

・急に走ってきて犬に近づくのでなく、しゃがんでそっとグーの手を出してね➡犬が近づいてクンクンしてくれたら「さわってもいいよ」の合図。(コミュニケーション)

と、イラストと実演で見せる間、全園児が驚くほど静かに集中して聞いてくれます。

その後の年長児との実際のふれあい場面では、ホールで説明した

相手への思いやりと、節度をもった行動が、どの子どもにも見えるのです

優しい子供たちの中で、犬は落ち着いています。子どもと犬が、おだやかで楽しくて笑顔の時間を共有できるすばらしさ。

獣医師の聴診器で犬の心音を聴いているところ。
しずかに落ち着いて聞かないと聞こえないので、子どもたちは集中しています。

子どもたちが自然の一部である動物を思いやり、共に親しく社会で暮らしていけるように、私たちは児童への教育活動を進めていきたいのです。

色々なストレスを抱えていてもうまく表現できずにガマンしている子や、家庭の事情で動物が飼えないなど、特に困難を抱える子どもたちに、セラピー犬との時間を持ってもらいたい。

犬は、評価も批評も質問もせず、ただ受容し、あたたかくそばに居てくれる。


 ぜひ、1回でも多く子供たちにふれあい体験を届けるため、さらなるご支援をどうかよろしくお願いします。

 最後に…色々勉強をしている中で出会った一文をご紹介します。

「医師をはじめとするさまざまな専門家が関わっても 届きにくい閉ざされた子どもの心に届く動物たちの力は何なのか。犬たちは傷ついている子どもに『がんばって』と期待した眼差しを向けず『何があったの?』と訊かない。相手がどんな状態でも『きみと遊びたい!』 と喜び,フワフワで温かく愛くるしい。動物にはどんな状況下でも生き続ける(どんな動物も自ら命を絶たない)力が漲り,言葉のないやさしい目力に溢れている。」(引用:「アニマルセラピーの現状と応用」吉田尚子 第74巻 第3号,2015小児保健研究 )