この活動報告を主に書いているのは灯台が丘プロジェクトチームの橋羽です。
赤穂緞通という絶滅危惧種の伝統工芸品を織っています。
この灯台が丘という地域も絶滅の危機に瀕しているので妙に共感するものがあります。
私の中で赤穂緞通と灯台が丘は一体化しているのかもしれません。
どちらも、とても手間がかかる、効率的でないのです。
車が進入できない、しかもけっこう息が切れる坂道の上の森の家は、重いものを持って上がるのが大変なのです。たしかにとっても不便です。でも不便ってそんなに悪いこと?
車でジムに行ってわざわざウォーキングマシンに乗るよりはシンプルでいいじゃないですか。
一畳大を織るのに下手すれば1年かかってしまう赤穂緞通を織るのは、たしかに効率的とは言えませんが、その機に座っている時間の豊かさは語りつくせないほどです。だいたいモノを作るっていう行為はとっても楽しいものなのです。知らない人は気の毒だなあって心から思います。
兵庫の空にはいちど絶滅したコウノトリが舞っています。今では兵庫北部へ行くと普通に姿を見かけます。その周りではコウノトリのために農薬を使わない手間暇かけたお米作りをしている人の姿があります。それは効率的ではありませんが、きっと楽しい暮らしなんだと思います。
ところで、赤穂緞通工房「御崎345」は戦前の古民家で森の家のすぐ近くにあります。お暇なら立ち寄ってくださいね。