シャプラニール評議員の吉川みのりさんが、オーケストラでプロのホルン奏者としてご活躍されている福川伸陽さんにインタビューをしました。シャプラニールへの応援メッセージもいただいています!
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吉川:早速ですが、福川さんはバングラデシュとどのようなご関係があるのでしょうか。
福川:実は高校生の時からシャプラニールのユースチームとかかわりがあったんです。その時のご縁でバングラデシュに一度訪問し、チャリティーコンサートでホルンを演奏しました。
吉川:チャリティーコンサートについて詳しく教えてください。
福川:現地NGOが開設しているストリートチルドレンの保護施設でホルンを演奏させてもらいました。 子どもたちにとってホルンは初めて見るものでしたし、ヨーロッパの音楽も初めて聞くものだったと思います。それなのに、目を輝かせながら一緒に手をたたきながら聴いてくれたんです。僕にとってそれは非常に印象的な出来事でした。
吉川:子どもたちにとっても素敵な思い出になったでしょうね。
福川:そうだと嬉しいですね。彼らの目は、ダッカの街を車で走っているときに見かけたストリートチルドレンの子どもたちとは目の輝きが違ったんです。子どもたちの笑顔は万国共通であるべきだと僕は思うんです。 このような子どもたちへの支援をしているシャプラニールを本当に尊敬しているし、いつも何かできることがあればな、と思っています。
吉川:ありがとうございます。ほかにバングラデシュで印象的だったエピソードはありますか。
福川:現地に行ったときに、小学校の音楽の授業に参加させてもらったんです。先生がふたりいてそれぞれが現地の楽器を演奏してくれてセッションをしたんです。僕はベンガル語なんてわからないし、先生や子どもたちは日本語がわからないし、英語もできないんですよね。それでもセッションはすごく楽しくて、音楽は言語の壁を越えたコミュニケーションだなと感じました。
吉川:音楽にしかできない素敵な時間を過ごせたなんて羨ましいです。最後にメッセージをいただけますか。
福川:僕はバングラデシュに行って、ストリートチルドレンの子どもたちや彼らを教育する人、その教育で変わる人、そしてそれとは異なる世界にいるような豊かな人たちを一気に見ました。そこで人生観が変わるというと大げさかもしれませんが、そのような気持ちになりました。
僕は音楽をコミュニケーションの第一に置いています。だからこそ言語が通じなくても、現地の子どもたちと楽しい時間を過ごせたことは、自分のアイデンティティを形成する大切なひとつだし、自信にもつながっています。 音楽という芸術文化を生涯の仕事として選んでいる自分にとって、バングラデシュの教育や文化を根底から支えているシャプラニールの活動を応援しています。ぜひシャプラニールの活動に皆さんご協力お願いします。
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福川さん、吉川さん、ありがとうございました。
家事使用人として働く少女たちが通う支援センターでも、よく歌を歌います。歌が大好きな少女も多く、スタディツアーや出張などで日本人が訪れると披露してくれます。みんなの前で堂々と歌う姿にいつも、私たち自身が勇気づけられます。少女たちが少しでも仕事を離れて、子どもらしく、自分らしく過ごせる時間が持てるよう、ぜひこれからも私たちの活動を応援してください。