私がライチに出合ったのは20年程住んでいた南太平洋のニューカレドニアです。毎年12月頃(南半球なので初夏です)になると現地の人が庭先にある高さ20M以上の大木になるライチを採り、道路際で売ってました。これが何とも良い香りでイガイガした赤い皮をむくと半透明なみずみずしい果肉が表れ、口に入れると爽やかな甘さが口一杯に広がりました。
東南アジアでは簡単に手に入るライチですが日本では殆ど目にする事も、知らない人も多いライチを育てたいと思った、と言うよりは自分が食べたい(笑)がスタートです。
宮古島でマンゴー栽培をスタート2年後にライチの苗木を10本手に入れました。品種は玉荷包(ギョッカホウ)と言う品種で酸味が少なく甘くて大きく酸味の少ない品種です。台湾の高雄、屏東県で多く栽培されてます。
栽培方法も資料も殆どありませんでしたが、便利なネットを活用して調べまくりマンゴーハウスの中に定植しました。花が咲くいた年は受粉がうまくいかず、ミツバチじゃないと上手く出来ないと後から知りその年は着果せずじまいでした。翌年ミツバチを入れ受粉成功。
上手く受粉でき着果、収穫でき、あのライチの香りとみずみずしい甘さを自分で作れました。
しかしながらハウスの中は狭く、上へ上へと伸びるライチの樹は手に負えなくなりつつありました。また本数も限られていたので、収量も本当に自分用くらいでした。
昨年、思い切ってライチ(玉荷包)の本場、台湾・高雄に行きました。今まで知らなかった事を沢山教えてもらえたとても良い経験でした。今年は昨年お邪魔した農家さんから「収穫期にいらっしゃい」と連絡を頂いたのですが、残念ながら都合がつかず断念。
この台湾の栽培方法を基本に昨年ハウス内のライチの樹から取り木してあった苗や他から入れた苗、合わせて40本を今年1月末に露地栽培で定植し宮古島ライチプロジェクトをスタートしました。
露地栽培だからと言って大木にするのではなく、低木に仕立て管理しやすい台湾方式にします。また本数も今年、来年にかけて倍にしていく予定です。また、当地は風が意外と強いので風被害を避けるために9月頃を目処にこの敷地の周りに高さ2.3m、長さ35m+15mのL字型の防風柵を設置する予定です。それまでは苗木の列の間に8月に咲くヒマワリのタネを捲き、現在伸びつつあります。