8月11日~8月14日で福島のプロジェクトの全工程を終了しました。行く前までは福島に対して福島第一原発のマイナス面ことしか考えていなかったのですが、原発事故や津波があった被災地が復興して発展し美しい街並みを形成しているところを見て福島に未来の可能性を感じました。しかし、福島の一部地域では放射能で汚染されており、原発事故による処理水、燃料デブリ、除去土による問題を将来的には全て解決しなければならないです。福島第1原子力発電所は事故前まで地域の人々の数少ない仕事場でした。今回の事故をきっかけに仕事場に働けるメリットも考えつつ、もし災害が起こった時などの最悪の状況も想像する両方の考えを持ち合わせなければいけないと思いました。
残念ながら中には入れなかったのですが、FH2Rという施設に行って来ました。「FH2R」とは福島水素研究施設のことで、太陽光パネルで電気を貯めてその電気を水分解に使用して水素を発生させるという仕組みです。火力発電などと比べてクリーンなエネルギー製造施設です。原発で作られるエネルギーには及ばないものの放射能の危険はないので、水素発電や自然を利用した風力発電などを代わりに増やしていき、最終的には原発廃止になればいいなと思いました。
慰霊碑の後ロボットテストフィールドというドローンの試験飛行などを行う施設に行きました。この施設ではソサエティ5.0という未来の生活を動画にしたものを目指して様々な機会を開発しています。たとえば、ドローンによる配達や無人バス、自動草刈り機などが開発、試験されています。最後にロボットテストフィールドの人に肉牛を飼っているという話を聞きました。話によると、肉牛は3年間育てて出荷されるのですが、1年間育てる所と2年間育てる所で分けられていて肉牛のブランド名は2年間育てた所の方で名前がつくらしいです。なので、1年間他県で育てられた肉牛が2年間神戸で育てられると神戸牛になるらしいです。とても貴重な話をさせて頂きました。
プロジェクト最終日初めに浪江町の慰霊碑に行きました。ここは津波が来る前まで家があったそうです。今では写真の通り更地になっています。慰霊碑訪問中もたくさんの方々がお墓参りにきていました。慰霊碑の横にある2つの球は、ひとつは農作物には欠かせない「太陽」を、もう一方は漁業をする人の指針となる「月」を表しています。震災後残された遺族の方々はとても辛いと思います。それでも前を向いて少しずつでも歩んでいってほしいです。そのための手助けを僕達はしていきます。
東京電力廃炉資料館に見学した後、昼食を挟んで大熊町役場の案内人さんに帰還困難区域を案内してもらいました。帰還困難区域の周りはリニューアル化された駅舎があったり、新築の家が沢山立っており、公共施設までもが新築でした。このように帰還困難区域以外のところは新しい建物ばかりで復興が着実に進んでいる一方、帰還困難区域は9年前の建物のままでゴーストタウン化が目立ち、福島の明るい部分と暗い部分でとてもギャップを垣間見ました。