いよいよ募集終了まであと2日! ここまでのご支援、誠にありがとうございます。そして、まだ迷われている方へ、これまで以下で各リターンを詳しく紹介しておりますので、ぜひご覧ください!▶︎リターン紹介・「お気持ち」コース▶︎リターン紹介・シナリオ読み比べ「応援」コース▶︎リターン紹介・DVD&Blu-rayソフト▶︎リターン紹介・映画「堪能」コースなかでもおすすめしたいのが【H.映画『宮城野』+山﨑達璽監督「堪能」コース】でして、今回は山﨑達璽監督をより「堪能」いただける特典DVDの内容をご紹介しますね。***DVD 「山﨑達璽初期短編集 大正ロマン」DVD収録作品一本目は『夢二人形』(98)。大正時代に一世を風靡した画家・竹久夢二と彼を取り巻く女性たちの愛憎劇です。監督の大学の卒業制作として作られた作品で、フランスの学生映画祭で上映されたのをきっかけに、1999年のカンヌ国際映画祭の新人部門にノミネートされました。その後、韓国やイタリアなど各国の映画祭をまわり、映画監督として堂々のデビュー作となった作品です。監督曰く「青臭く、どこまでも生意気な作品」とのこと(笑)『夢二人形』二本目は『三面夢姿繪(みつおもてゆめのすがたえ)』(00)。大学院の修正制作として作られた『夢二人形』の姉妹編で、大正時代を代表する画家3人のモデルを同時期に務めた女性を描いています。監督曰く「こちらはちょっと欲張りすぎた作品ですね(苦笑)」『三面夢姿繪』二作品に共通しているのは、いずれも画家と、それを取り巻く女性を描いている点です。さらにそれは『宮城野』にもつながりますよね。なぜ画家を描き続けるのでしょうか?監督曰く「画家という表現者を通じることによって、自分の表現したいことの可能性が膨らみ、より美しくなるから」だそうです。***『鬼滅の刃』の大ヒットで、「大正ロマン」も脚光を浴びているようです(前回の監督コラム参照)。デビューから大正時代を丹念に描いた山﨑監督、先見の明かもしれませんね。また【I・J・K・L】コースのリターンとなる「写楽の浮世絵」については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ご覧いただけたら幸いです。▶︎アダチ版画研究所に訊く浮世絵の魅力・其の一▶︎アダチ版画研究所に訊く浮世絵の魅力・其の二日本の伝統文化がどのような変遷を経て今に到るのか、見つめてきた監督だからこそ、映画『宮城野』に結実しています。これらの作品を世界に、より多くの人に届けたい! 挑戦は続きます‼︎***明日28日(水)開催‼︎クラファン終了前夜祭「Prime Videoウォッチパーティ」10/28(水)21時〜開催します!Amazonプライム会員なら、どなたでもご参加いただけます。前夜祭で盛り上がりましょう!
#リターン の付いた活動報告
アダチ版画研究所社長の中山周(なかやまめぐり)さんに、伝統の木版画による復刻浮世絵について伺いました。前回「其の一」の続きです。***Q.アダチ版画研究所さんの浮世絵は、どのように復刻されるのですか?まずは基本的に良いオリジナルに当たることです。私どもの版木は、現存しているオリジナルのアウトラインを原稿にしています。昔は、ほとんどオリジナルを直接見ることができなかったので、苦労が多かったようですです。白黒の資料をもとにしたり、模写のプロに頼んだり。今でこそインターネット上で色々な美術館の所蔵作品を簡単に見ることができますが、戦後しばらくまではほとんどが海外の販売用カタログなどを資料としていました。オリジナルを見るという機会が貴重だったと聞いています。ひとつでも多くの良質のオリジナルに当たれるかどうかが、再現の肝になるわけです。Q.鮮やかな色はどのように再現されているのでしょう?やはり複数のオリジナルを参考にして、絵師と版元の意向が反映されているといわれる初摺(しょずり)を想定し、その色を基本にするようにしています。長年多くのオリジナルに触れてきた安達がディレクターとしてこれと思う色を決めて、摺師(すりし)に指示をしています。どんな再現をするかは、あくまで復刻する人の考え方によるのです。私どもの復刻版は、売り物ですから、今のお客さんがどんな色味を好むのか、なども大切にしています。今現在は、初摺のように摺りたての鮮やかさを再現するよう目指していますが、時代によっては、あえてオリジナル風(古色風)にしたこともあったようです。Q.本作にも登場する写楽の「宮城野」の特徴を教えてください。東洲斎写楽「中山富三郎の宮城野」「中山富三郎の宮城野」は版木3枚、9回摺りで、摺られています。やはり役者絵の性質上、摺り数は少ない方ですが、シンプルなだけに技術的に難しいこともありますね。写楽の特徴は、記号化されているところです。目の描き方ひとつとっても簡略化されていますよね。他の人が描いた役者絵と並べると雰囲気は似ているけれども、役者さんの個性的なところを捉えて誇張して描いています。その点が魅力でもありますが、描かれたご本人は、気分はあまり良くなかったかもしれませんね。そして、役者絵というのは人気の歌舞伎役者さんのブロマイド的役割がありますから、風刺的な写楽の絵は人気がなかったようです。好きな役者さんのブロマイドは、美しく描いたものであってほしいですからね。数もあまり残っていない、ということから見ても、当時それほどたくさんは摺られなかったということでしょう。映画『宮城野』本編より(協力:アダチ版画研究所)Q.復刻浮世絵の制作にはどのくらいの時間がかかかるのですか?1枚の浮世絵が完成するまでは、一度に50枚とか100枚とか枚数にもよりますが、写楽ですと、だいたい4,5日かかります。職人さんの腕によるところもあるので、個人差はもちろんありますが。和紙の中に水性の絵の具を馬連で摺り込むことで発色させるという点が、他の印刷と決定的に違うところですね。この木版独特の素材と技術で生まれた軽やかな鮮やかさが、明治以降西洋の人々を魅了したのではないでしょうか。ショールームには伝統木版画の制作工程の展示もさらに、オンラインで浮世絵を摺る様子を見られるチャンス!★10/16(金)19時~ アダチ版画の職人による摺実演が生配信!『浮世絵専門の太田記念美術館を巡り 葛飾北斎の作品を摺ってみる』詳しくはこちらをご覧ください。***今回、アダチ版画研究所さんを通じて浮世絵への理解が深まり、文化的な背景や伝統の技術を守り伝えていく価値や魅力を、さらに感じることができました。もっともっと奥が深いことも!世界中のまだ浮世絵を知らない方にも、映画『宮城野』を通じて日本独自の伝統文化を知っていただくきっかけになって欲しい! とインターナショナル版制作への思いを新たにしました。本プロジェクトのリターンのうち、復刻浮世絵が含まれるコースは以下4つです。【I.「写楽の浮世絵ライト」コース】30,000円(額装なし)【J.「写楽の浮世絵」コース】50,000円(特製奥付をつけたオリジナル額装で)【K.「写楽の浮世絵プレミアム」コース】100,000円(特製奥付をつけたオリジナル額装で)【L.「山﨑達璽プレミアム」コース】100,000円(特製奥付をつけたオリジナル額装で)【K.「写楽の浮世絵プレミアム」コース】には、山﨑監督と一緒にアダチ版画研究所の目白ショールームを見学&茶話会で浮世絵談義をするスペシャルな機会もありますよ!もっと知りたい方は……▶︎アダチ版画・こだわりの浮世絵◀︎浮世絵にまつわるポータルサイト「北斎今昔」も情報満載!▶︎もっと知りたい、浮世絵の「今」と「昔」。北斎今昔◀︎
映画『宮城野』は、浮世絵師・東洲斎写楽とその役者大首絵「宮城野」をモチーフにした物語です。ですから、本編中には多くの浮世絵、その原画が描かれる場面なども登場します。撮影当時、多大なるご協力をいただいたのが「アダチ版画研究所」さん。江戸時代の浮世絵の技術を継承する職人を抱えた、現代の版元です。写楽の全作品を復刻しており、アダチさんなくして映画『宮城野』はできませんでした。本プロジェクトのリターンにもご賛同くださっています。先日、東京・目白にあるアダチ版画研究所・ショールームを訪問し、改めて浮世絵の魅力を再確認してきましたので、ご紹介します。目白ショールーム(現在は予約制)ショールーム内展示の様子。手前は歌川国政、奥に葛飾北斎が並びます復刻浮世絵の美しさを目の当たりに知っているようで知らない江戸時代の大衆文化・浮世絵について、アダチ版画研究所の中山周(なかやまめぐり)さんにお話を伺いました。その前に……初心者にも優しい浮世絵解説は「浮世絵のアダチ版画」さんのサイトでチェック!▶︎意外と知らない?浮世絵の世界【浮世絵の基礎知識Q&A】◀︎■東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく・生没年不詳) 寛政6年(1794)彗星のごとく浮世絵界に登場した写楽は、わずか10ヶ月の期間に、140数点に及ぶ浮世絵を世に送り出し、忽然と姿を消しました。写楽の活動期間が短かいのは、役者の個性を、美醜を問わず描いた迫真の描写が、当時の人々に受け入れられなかったからとも言われています。しかし、躍動感溢れる役者絵は現在の我々の目にも今なお新鮮です。***ー写楽が活動した江戸時代中期、浮世絵ってどんなものだったのでしょう? 当時の浮世絵は、大量生産の印刷物、出版物であったというのを前提として考えてみてください。現在では教科書にも載っていて、美術展で鑑賞できるため、アートと捉えられることが多いですが、当時は、そうではなかったということです。今でいうアニメとか漫画とか、商業ベースのエンターテインメントと思っていただけると分かりやすいのではないでしょうか。いかに早く、効率よく仕上げて、安く大衆に届けるか、という側面がありますよね。なかでも、歌舞伎の役者絵に関しては、基本的には、興行に合わせて出版されていました。時機を逸しないためにも、初日にサッと描いて、一日でも早く商品になるように作ることが求められていたわけです。また、コストを制限する点から、版木5枚前後で表現したり、色数も少なく手間暇をかけないようにしなければなりませんでした。写楽の場合はそのシンプルさが極まっているのが特徴で、その省略美が評価の一つとなっています。それは版元の蔦屋重三郎さんの手腕によるところが大きかったといわれています。今回リターン「浮世絵コース」で選べる役者大首絵ー版元と絵師の関係はどのようなものだったのでしょう?東洲斎写楽は無名の新人で、ごく短期間に28枚もの役者絵を登場させたという点で、大きなプロジェクトだったことがわかります。そこには蔦屋重三郎さんの情熱が凝縮されているんです。写楽の役者絵には特徴がもう一つあって、背景に黒い雲母(キラ)引きというそれまでになかった手法を用いています。無名の絵師に描かせながら、一流の彫師・摺師をあてがい、一手間を加えることで、それまでにない見せ方、インパクトに賭けたのではないでしょうか。そういったこれまでにない売り出し方をしたのですが、写楽は1年足らずで活動を終えてしまいます。制作側の事情を考えると、続かなかった理由は、当時はあまり人気が出ずに売れなかったからなのだと推察できるのです。版元のプロデュース意図や、絵師との力関係など、出版の背景を想像しながら作品を見ていただくと、浮世絵をより楽しくご覧いただけるのではないでしょうか。***時代背景を考えれば、文化や風俗を現代に伝えてくれる浮世絵。なかでも写楽は謎の人物とされていますから、版元である蔦屋重三郎氏に着目する見方は面白いものですね。アダチ版画研究所さんの復刻浮世絵については、また次回ご紹介します!アダチ版画研究所では今年の夏に、浮世絵にまつわるポータルサイト「北斎今昔」をオープンしました。読み応え抜群の良質な記事が満載の美しいサイトです。ぜひチェックしてみてください!▶︎もっと知りたい、浮世絵の「今」と「昔」。北斎今昔◀︎さらに、オンラインで浮世絵を摺る様子を見られるチャンス!★10/16(金)19時~ アダチ版画の職人による摺実演が生配信!『浮世絵専門の太田記念美術館を巡り 葛飾北斎の作品を摺ってみる』詳しくはこちらをご覧ください。
本日まで、40名もの皆さまにご支援をいただきました。誠にありがとうございます!リターンは全12コースなのですが、万遍なくご支援をいただいていて、いろいろ考えて準備した甲斐がありました。それぞれ情報量が多いのにもかかわらず、しっかりと目を通してくださっていること、感謝しております。さて、【G】【H】コースでは映画『宮城野』をより「堪能」できるようなリターンを準備しました。フィレンツェ版リーフレットこちらは【G.映画「堪能」コース】限定!先着20名様の特典です。(10月2日現在9名様までご支援いただいています)2010年に映画『宮城野』が、フィレンツェ日本映画祭にに招待された際に配布されたもので、イタリア語になっている、希少なものです。中面(一部日本語対訳もあります)このとき山﨑監督と美術監督の池谷仙克さんが現地に赴き舞台挨拶をしています。現地での反応、忘れられない思い出となっているそうです。詳しくは本文に。フィレンツェ版ポストカード【G】コース以上には、フィレンツェ版ポストカードもリターンに入っています。リーフレットの表紙デザインと同じものです。アクリルケースは付きませんが、こうして飾ってみるのも良いものですよね。オリジナル手ぬぐい本作の浮世絵担当・石川真澄氏による美人絵のデッサンをオリジナル手ぬぐいにしました。着色前の線画もまた、味わい深いものです(デザインは一部変更になります)。こちらも【G】以上のリターンとなっています。オーディオコメンタリー付き試写会ご招待映画「堪能」コースと銘打ったのは、『宮城野』を隅々まで味わっていただきたいから。インターナショナル版のオンライン試写(期間限定)とは別に、ライブで山﨑監督によるオーディオコメンタリー(映画同時解説)付きでご覧いただける試写会を実施いたします。【開催日時】11月21日(土)15:00〜17:30/オンラインにて開催予定(約2週間の録画視聴あり)試写会後オンライン二次会参加権さらに本編視聴後に、オンライン二次会を開催します。オンライン会議システムを使って、監督や参加者と直接話ができる会を想定しています。映画に関する様々な疑問・質問にもお答えいただけます。監督からはここだけの話が飛び出すかも?映画や歌舞伎、日本の伝統文化への愛を皆さんで語りましょう。【開催日時】11月21日(土)18:00〜 /オンラインにて開催(ライブのみ)芸術の秋、1本の映画をめぐってお話したり深めたり、こころゆくまでご堪能いただきたい! そんなコースとなっております。***今回ご紹介した内容は以下のリターンに該当します。【G.映画「堪能」コース】10,000円【H.映画『宮城野』+山﨑達璽監督「堪能」コース】12,000円【I.「写楽の浮世絵ライト」コース】 30,000円【J.「写楽の浮世絵」コース】 50,000円【K.「写楽の浮世絵プレミアム」コース】100,000円【L.「山﨑達璽プレミアム」コース】100,000円※フィレンツェ版リーフレットのみ【G】コースの先着特典となっております。
ご支援くださった皆様へのリターン全12コースのうち【E】コース以降には、映画『宮城野<ディレクターズ・カット版>』のDVDまたはBlu-rayが含まれています。今回はこのDVD&Blu-rayソフトについて、ご紹介させてください。ディレクターズカット版本作には2つのヴァージョンがあります。【スタンダード版】(デジタルハイビジョン上映・77分)原作に忠実に、「宮城野」というひとりの女性が自己犠牲を謳い上げる、戯曲本来のテーマ性・構成を軸にシンプルに編集したものです。各地でデジタル上映され、2010年にDVD化されました。【ディレクターズカット版】(35mmフィルム上映・113分)原作にさらに、「写楽の謎」というミステリー要素を強調しながら、矢太郎という男の生きざまにも焦点を当て、宮城野と矢太郎を主人公に据えて作り上げました。こちらは公開される機会は少なかったものの、内外の映画祭での評価を受け、2016年にBlu-rayとDVD化されました。ディレクターズカット版は113分、スタンダード版との差は30分以上もあるのですね。今回英語字幕を付けるのは、伝統文化をアピールする目的からもディレクターズカット版です。リターンとなるDVD&Blu-rayもディレクターズカット版です。(※英語字幕は収録されていませんのでご了承ください)ジャケットデザイン2016年に念願かなった<ディレクターズカット版>のソフト化。映画の顔ともなるカバージャケットは大切です。そこで、ジャケットデザインを、監督が全幅の信頼を寄せるデザイナーのフルタヨウスケさんに依頼しました。むしろ、大の『宮城野』ファンを自任するフルタさんがアートワーク一式を買って出てくれたといった方が正確かもしれません。この素敵なデザインが、映画『宮城野』に新たな命を吹き込んでくれました。ちなみに、フルタさんは、グラフィックデザイナー・アートディレクターであるとともに、写真家、映像作家としても幅広く活躍されています。▶︎フルタヨウスケさんの公式サイト『宮城野』という作品は、あらゆるジャンルの才能あるクリエイターを惹きつける不思議な魅力を持っていますね。謎解きチャプター脚本・酒井雅秋氏の監修による「謎解きチャプター」をつけています。「チャプター分け」と呼ばれるソフト化の一工程ですが、通常は監督や脚本家は入りません。そこは労苦をいとわない山﨑監督です。ミステリーの謎解きのヒントをチャプターに入れようとのことで、構成に沿って忠実に分割して、それぞれにサブタイトルを付けました。これを見ると、ちょっとだけ複雑なストーリー構成が紐解けるかもしれません。こちらは配信では再現できないものなので、ソフト版ならではの特典としてお楽しみいただけたら幸いです。おまけ今回リターンとなるDVD or Blu-rayには、特製コースターを1つお付けします!<ディレクターズカット版>のDVD化を記念して行ったイベント「アート・シアター・バー 宮城野」の際に作られたものです。***▼『宮城野<ディレクターズカット版>』ソフトが付くコースはこちら【E.DVD&本編鑑賞&シナリオ読み比べ「応援」コース】6,000円【F.Blu-ray&本編鑑賞&シナリオ読み比べ「応援」コース】7,000円【G.映画「堪能」コース】10,000円【H.映画『宮城野』+山﨑達璽監督「堪能」コース】12,000円【I.「写楽の浮世絵ライト」コース】30,000円【J.「写楽の浮世絵」コース】50,000円【K.「写楽の浮世絵プレミアム」コース】100,000円【L.「山﨑達璽プレミアム」コース】100,000円※Gコース以降ではDVDかBlu-rayを選択いただきます。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。