2020/11/10 12:58
メキシコのケーキは日本の「ちょっと贅沢」という位置づけではなく、家族、親族での食事や集まりに欠かせないもの。
ところが国民の大半の所得に合わせた安価で粗悪な材料を使ったスイーツも少なくありません。かといって、健康志向の富裕層を狙った商品やお店は、対価を考えると高価すぎて日常的に購入できるものではないという現実。
メキシコでは肥満問題が近年重要視されていて、Marisが現地Liceo Mexicano Japonés(日本の教育制度の学校)のカフェテリアに2010年に導入されたのも、そういう背景がありました。今までのドーナツやスナック菓子が販売禁止になり、私たちのパウンドケーキやクッキーが並ぶようになった嬉しさは今でも忘れられず、ここで育った子供たちがMarisを時々食べて勉強して、大人になった時にお店で見て懐かしいと思ってもらえたらと想像しています。
「質のよい安心のできる材料で」というのは私の中では普通だと思っていたけれど、商業的になるほどそれが難しいというを目の当たりにするようになりました。
またメキシコでも女性が経済力をもつこと、女性の就学率、質の高い教育、子供の就学率もまだまだ改善点が山積みなんですが、うちで働いている女性たちから安定した職を手に入れてほしいと願っています。
Mari, 11月9日、メキシコシティ