本日は、私たちが住む安芸灘地域でのACP支援の勉強会にスタッフが参加いたしました。
突然ですが皆様は、ACPという言葉をご存じでしょうか?
ACPとはAdvance Care Planning の頭文字をとった言葉です。患者さん本人と家族が医療者や介護提供者などと一緒に、現在の病気だけでなく、意思決定能力が低下する場合に備えて、あらかじめ、終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うことや、意思決定が出来なくなったときに備えて、本人に代わって意思決定をする人を決めておくプロセスを意味しています。
日本語では「人生会議」と訳されています。
医療従事者でも意味を理解している人は多くありません。
人生の最期をどのように迎えるを決めておくことはとても重要です。
私たち看護師は人生の最期に立ち会います。
ご家族は考えたくはありませんが、目を背けられない現実にぶつかります。
「最期をどう看取るか」
本人は意識が朦朧としており意思決定をできない状態にある場合がほとんどです。
お話しができるときに、どのように最期を迎えたいかを家族と話し合い、決めておくことは大切です。
勉強会参加者の一人に、地域住民の方がいました。
その方の質問がとても印象的だったのでご紹介させていただきます。
「私は死んでからの準備を万全にしています。お金のことやお墓のことなど、すべての準備が整っています。今日の話しを聞いて思ったのですが、死ぬまでのことを考えていませんでした。幸い健康体で病院にもかかっていません。この元気なうちにACPがやりたいです。ですが、かかりつけ医がいません。どこに相談したらやってくれますか。」
これはとても貴重な意見だと、その場にいて感じました。
亡くなった後の準備を「終活」と言われているように、そういった準備をされる方がいます。
ACPが大切なのは理解したが、どこに相談すればできるのか。
その通りだと思いました。
まずは、ご家族間で話し合っていただくのが1番です。
話し合いの結果を踏まえてかかりつけ医や、地域の相談窓口に行っていただけると、より良いACPが行えます。
11月30日は「いい看取りの日」です。
この機会に、ご家族で人生会議をしてみるのはいかがでしょうか。