こんばんは。監督の富田です。
今回は映画の出演者について書きたいと思います。
短編映画『秘密のフレグランス』の主人公を演じるのは、
女優の黒澤はるかさんです。
黒澤さんを始めてスクリーンで見たのは、映画『検察側の罪人』での検事役でした。
僕はこの映画の撮影が好きで劇場で二回観たのですが、
映画の中で黒澤さん演じる新人検事が上司に食ってかかり、
ポケットに手を突っ込んだ主演の木村拓也さんが近づいてきて
それを横から煽るというシーンが好きでした。
黒澤さんのこの「食ってかかり」っぷりがその後も強く印象に残っていました。
「香り」とは非常に表情豊かで、繊細なものだと思います。
それを扱う調香師はどんな感覚を持った人だろう。
一つに、とても知的好奇心が旺盛な人だろうと思うのです。
より良い香りを求めてクリエーションを続ける探究心。
それに加えて、映画の中のキャラクターとして強く印象を残す個性。
黒澤さんが演じるこのキャラクターを観てみたいと思い、
僭越ながらお声がけさせて頂きました。
ぜひ楽しみにしていてください。
映画に登場するキャラクターがあと4名(もしくは5名)。
こちらの出演者についても追々ご報告出来ればと思います。
___
いろいろな人とシナリオについてディスカッションを重ねていく中で、
大枠は変わらないけれども、細かい部分がブラッシュアップされてきています。
たとえば、初稿の段階から主人公の琴のキャラクターも変わってきました。
物語の構造的に「受け」の姿勢だった主人公が、
「動機」を持つことで「動き」が生まれ、
キャラクターとしての顔が見えてくるようになり、
僕自身このキャラクターのことを考えるのが楽しくなりました。
主人公の「動機」とはつまり、
「香りのクリエーションの追求」。
実際の調香師さんの仕事の様子も今後見学させて頂く予定なので、
これからさらに肉付けしていきたいと思います。
撮影のロケーションに関しても、候補を探しながらイメージを膨らましております。
メインは主人公のお店 or 作業アトリエになるので、
無機質な世界観なのか、はたまたブルックリン風なのか、
ガレージ風なのか、ブティック風なのか。
物語を固めていきつつ、映画の世界観を作っていきたいと思います。
では、引き続き宜しくお願いします。