クマのいる山のオーナーの依頼で、クマ調査をした現場の画像です。素晴らしいふんは誰のものかわかりますか?乳酸菌がたっぷり、植物と菌のセッション。豊かな土壌、美しい生態系を示す素晴らしい画像です。どんぐりを運んで、調査する、拾った人たちは遠い山のことを自分ごととして感じる。山や環境やクマのことをもっと考えるようになる。
環境、生態系を守るために、世界中で菜食が広がっています。私たちが、土壌の生態環境を守るために自然農法の食材を選び、完全菜食であるように、海に流れる排水に気をつけて洗剤は使わずにマグネシウムや重曹を利用するように、関係ないと思っていた山についても、その生態や環境を考えるきっかけがあります。
クマが出てきた!今年の夏のナラ枯れはちょっと異常で、昨年に続き、大変なことになる。日本の林業のことがわからず、海外の森林を守る認定基準の木材を選んだり、水道水はもはや飲料水ではないと、海外の水を買ったり、日本の山の環境に触れることなく、考えずにいた人も、クマが出て殺されるニュースから、どんぐりすてーしょんから、山がおかしいのでは?と思い至るのです。
どんぐりすてーしょんのちらしではどんぐりの種類を学びます。わからなければ画像添付して事務局に聞きます。そしてテレビのニュースでは何もわからないこと、クマの主食はどんぐりで、争いを避けて木の上で食べることを知ったり、どんぐりを運ぶ山や動物の状態を知ったり、大切な山の環境を学びます。
人事のように聞いていた、荒れた杉林のこと、カビ臭い土壌、動物たちを感じない山、なんだかとんでもなく良くない状態ではないのか。私たちの大切な山の環境と生態系が破壊され、クマは被害者ですが、私たちにとっても危ないのではないか。
動物がいない都会でどんぐりを拾ってわざわざ山に運ぶ大変な努力。「野生のクマにどんぐり?不自然だし野生のバランスがおかしくなる」これが自然の感覚だと思いますが、昔ながらの生物多様性に溢れる原生林がここまで消失している現実。一つの虫がいなくなると、その虫が受粉していた植物も衰える。蜜蜂が減って人の手で受粉させることも不自然なことです。今世界的に、第6次絶滅期とも言われています。どんぐりは大量に人工的に植樹された歴史があり、自然の生態系を考える時に、何を基準に良し悪しが言えるのか。ぜひ考えていただきたいのです。
緑の山の実態は、内部に入って土壌と動物の生態を確認すると、昔とはあまりにも違って、山のクマにどんぐりを運ぶ発想の源に愕然とするでしょう。私たちは、夏の赤い山と異常なクマ出没で、これは相当まずいことが起こっていると調べ、多くの人に関心を持っていただきたく、健全な山の生態系や環境であるなら必要のない、どんぐりを山に届ける呼びかけをしました。人が破壊した山の環境、捕殺するクマにどう償ったら良いのか?
そしてどんぐり活動を通して、山の現場を知れば知るほど、田舎の問題とか、林業の人のことは知らないとか、山は自然のものとか、無知だった自分に気がつくのだと思います。私たちの暮らしに直結する問題を。
今の奥山の現状は国も調査できていないので、どんぐり活動が大きな役割を持っていると思います。奥山に動物がいない、自然環境破壊が進んでいることさえ調査されていないのです。山の現場もそれぞれで、どんぐりすてーしょん活動では、全て現場の調査をしております。どこに送るかを精査しています。30度の傾斜の山からの調査報告もあります。どんぐりを置く場所の精査、置いた後の状況、全て確認しています。この調査がとても大切なのですね。それは、洗剤を使わず、農薬を使わずと言った環境への配慮と同じ目線です。
今後も皆が学び、あまりにも悪化しているので、試行錯誤になるでしょうが、どんぐり活動とは別にも、より良い地球環境保全活動を育てていきましょう。私たちはそれぞれの大切な命で、日本で、地球で生きることを一瞬一瞬選択しているのですから。森林環境譲与税で何ができるのか、みなさんの自治体では何をしているのかを知り、どうすべきか考えることも提案します。私たちも本当にどんぐりすてーしょんで多くを学び、クマはクマらしく、人は人らしく居る、発酵する土壌の豊かな山再生を国策にする道も探っていきます。