プロジェクト公開から4日目になりました。 今回は、「12Vバッテリレスシステム」で最も重要な技術「100%に近い時間協調充電システムに電源を供給する工夫」について書きます。
このシステムは、停電・災害といったいざというとこいに役に立つことをコンセプトとしています。 しかし、特に工夫しない12Vバッテリーレスシステムでは、停電でACアダプタからの電力供給がないと、「12Vバッテリレスシステム」の制御回路に電力が供給されず、肝心なときに役に立たないシステムになってしまいます。 そのため、「100%に近い時間協調充電システムに電源を供給する工夫」がされています。
まずは、図面をご覧ください。 これが、「100%に近い時間協調充電システムに電源を供給する工夫」の説明です。
1.「12Vバッテリレスシステム」の制御回路の電源ノードへは、
・太陽電池からの電力を5Vに変換したノード
・ACアダプタからのノード
・モバイルバッテリからのノード
の3か所から、ダイオードを経由して電源が供給されています。 それぞれ、性格が異なる3種類の供給源から電力が供給されます。 3種類のどれか1つから電力が供給されれば、「12Vバッテリレスシステム」の制御回路は動作します。
2.「12Vバッテリレスシステム」の制御回路の電源ノードに、電気二重層キャパシタが接続されています。 電気二重層キャパシタは、1Fといった大容量のものが100円程度で売られています。
3.2つあるインバータの左側は、nMOS+抵抗器により構成され、右側は、nMOS+抵抗器+pMOSにより構成されます。 こうすることにより、太陽電池から電力が供給されていないときの消費電流を非常に小さく抑えることができます。 太陽電池から電力が供給されていないときの消費電流は1uA程度のオーダーだと考えております。
1により、外部から電力供給される確率を上げ、2により外部から電力供給されなくても電気二重層キャパシタから電力が供給され、3により消費電流を減らし電気二重層キャパシタからの電力を大切に使います。 外部から電力供給されなくても、6時間は電気二重層キャパシタからの電力で動作します。 この3つの工夫により、「100%に近い時間協調充電システムに電源を供給する」ことができ、停電・災害時にも動作します。
長くなってしまったので、「バッテリーたたき起こし」に関しては、次回に回します。 お気に入り登録と皆様の熱い支援をよろしくお願いします。