寒さが厳しくなってきて、雨の降る中何者かに捨てられて一晩中鳴いてさ迷って、助けを求めていた子猫。
道にちょこんと座っていて、おいでと呼ぶと真っ直ぐに走ってきました。顔が目やにと鼻水でグチョグチョの子猫。先住猫もいて一瞬躊躇しましたが、気づいたら抱き上げていました。
「しらす」と名付けたその子は生後3ヶ月ぐらいの男の子。とても人懐っこく、ひどい目にあったのに甘えん坊さんで、いつも後をついてくるような子です。
風邪がしっかり治って体重が増えてきた時点で、幸せを手にするため譲渡会に出ることを決め、保護猫活動を長年されている方に相談して早めの去勢手術とワクチンを接種。
素敵な里親さんも見つかり、送り出したあとすぐに体調を崩し、一時は「大変厳しい状況」と言われ、死を覚悟した瞬間もありました。
里親さんと、延命になるなら連れて帰って一緒にいてあげようと、そんな相談をしたほどでした。
隔離のためにあちこち環境を変えたり、手術やワクチンで負担をかけたせいで、助けるつもりが、自己満足になってしまった……小さなこの子の生きる時間を奪ってしまうかもしれない……自分を責めました。
でも2週間の入院で頑張ってくれて、明日元気に退院です。
素敵な里親さんの元で幸せを掴みました。
しらす、生きてくれてありがとう。
そしてしらすを迎えると決めてくれて、しらすの幸せを考えてくれている里親さんに心から感謝します。