🌳 リターン品追加のお知らせ 🌳
来年の干支である「虎」の新作こけしと、佐々木こけし工房の2つの作品を追加します。
作品の詳細を活動報告に載せていきますので、ぜひとも『 ♥ お気に入り 』にチェックをお願いします。
令和四年干支
「虎こけし」
風神雷神の屏風図で有名な俵屋宗達が400年前に描いたユーモラスな「虎図」をオマージュして、楽しみながら作った作品です。
『 面白そうなもの見っけ。悪だくみをしたいけど、臆病だし、そもそもこけしだから手も足もだせない。爪を隠してしっぽ丸めて、じっと様子を見守っているだけ。はてさて今年も我慢は続くのでしょうか。』
もっと詳しいお話は活動報告で。
功 Selection
佐々木功工人からの言葉
『 忙しい日常、空を見上げてちょっと休憩しませんか? 』
まったりして、ほっこりして、うっとりしたい、と思っている方にお勧めです。もっこりとした福なる服 を着ています。頭にまげを結んで何も考えない、ぼ~っとした ま・ほ・うの時間を持ちたいものです。
美穂 Selection
佐々木美穂作家からの言葉
『 春の花畑に舞う蝶々に、柔らかな日差しを感じる作品 』
まんまるの小っちゃい頭が見せたい方向へと自在に回せます。新しいえじこ作品とも感じられる新型こけしです。東北は世界一雪が積もる地域です。だからこそ春はとても嬉しい季節。蝶々さん、たくさん来て頂戴な。
功 Selection と 美穂 Selection のこけし選定理由も順次活動報告に載せていきます。
< 後援決定のお知らせ >
12月3日付けで、一般社団法人白石市観光協会から後援名義の承諾を戴きました。これにより、ご支援 戴いている3団体と合わせて4団体から支援と後援を貰えることになりました。他の3団体の名称は最後のほうにある『🌳 仲間を紹介 🌳』のところに書いてあります。リンクを貼りましたので参考までに訪問してみてください。
🌳 はじめに・ご挨拶
はじめまして。プロジェクトを立ち上げた佐々木義彦(ササキヨシヒコ)と申します。
2回目の挑戦になります。前回のプロジェクト「新型こけしが消滅の危機に。ブランディングでこけし工人の制作環境を守りたい。」では、目標金額を達成することができました。さらに、もうひとつの目的であった仲間を増やすことも出来てサロンを開設しました。ご支援いただき誠にありがとうございました。
これまでサロンの仲間たちの協力により新型こけし「ミアウペッケ」を開発してきました。ブランディングにふさわしいこけしになることを目指してネーミングした「ミアウペッケ」は特許庁の審査を経て商標登録され、このたびデビューする運びとなりました。
ブランディングの成功に向けてさらなるご支援をお願いします。
なお、本プロジェクトはAll in方式を選択しています。たとえ1件の申し込みであったとしても必ずリターン品をお届けします。
皆様からの支援金の使い道について
こけし制作&リターン経費;約30万円
パンフレット制作費;約5万円(総額29万円の一部に引当)
ネットショップ開設費;約6万円(総額37万円の一部に引当)
CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料;約9万円
※送料・通信費用・消費税はリターン経費に含まれています。
※パンフレット制作とネットショップ開設は専門業者に制作を依頼しており、公益財団法人みやぎ産業振興機構の補助金制度(発生費用の50%を補助)を利用しています。よって自己負担となる部分に使わせていただきます。来年2月までに完成させる予定です。
🌳 🌳 「ミアウペッケ」誕生
「ミアウ」はねこの鳴き声から、「ペッケ」は地元の弥治郎こけしの独特の呼び名をリスペクトして名付けました。3種類の商品ラインアップを用意してきて、販売開始の準備が整いました。
今回のクラウドファンディングで支援をお願いする商品は「ミアウペッケ・プレミアム」です。ねこの似顔絵こけしとなります。写真その他を送って戴きまして、描彩の下絵を繰り返し確認していって、こけしを制作します。ご支援いただいたご本人様もしくはギフトとしてプレゼントされた方に利用して戴いても結構です。こけし制作までの期間は早い人で1か月ほど必要です。さらに1か月で制作できる数は5体までが限界と予想しており、ご支援を決定される前にご了解のうえ申し込みをお願い申し上げます。
ブランディングに挑戦する「ミアウペッケ(商標登録第6463466号)」はこれまでのこけしと比較されますと、高額に感じられかもしれませんが、適正な価格での提供になるように心掛けました。その事情については次からの説明をお読み戴きます様お願い申し上げます。
安すぎる価格を適正価格に
こけし工房を何度か訪問して歴々のこけしを見せてもらった中で、特に異彩を放っていたのが、「キャッツこけし」(非売品)です。2013年の「ミュージカルCATS」仙台記念公演として劇団四季から依頼があって佐々木功工人が工夫を重ねて完成させた作品でした。
こころみに高い評価を貰っている世界の工芸品と較べてみたところ、新型こけしの価格があまりにも安いことに驚き、何とかしたいと思ったのがきっかけで応援をはじめたのです。大きさで価格を決めてしまう過去のやり方を見直さなければ、厳しい制作環境からの脱却は不可能であることはすぐに分りました。小さくても手間のかけ方は一緒である、と、どこのこけし工人達も言います。
ならば、適正な価格にするためにブランディングが必要であると思い立ち、「ミュージカルCATS」と劇団四季のストーリーにあやかろうと想いを寄せたのです。ミュージカルを観劇したり、原作の「キャッツ ポッサムおじさんの猫とつき合う法」T.S.エリオット・著作、池田雅之・訳 や 「キャッツ ポッサムおじさんの実用猫百科」T.S.エリオット・著作、E.ゴーリー・挿画、小山太一・訳 などの書籍も読みました。
ここから多くのインスピレーションをもらっての誕生となりました。
新型こけしは、伝統こけしのような子弟相伝の様式にあらず、自由に制作できるのが特徴で、詩情を誘う題名がつけられています。「白梅」はその代表作です。丸く彫り込んだ梅の花がその由来です。
「琳派」が代表とされるやまと絵の抽象化とデフォルメを参考にして、ユニークでコケティッシュなこけしを追及しました。その結果、モデルの猫ちゃんを提供してくれたサロンの飼い主さまからは「一目見て笑っちゃうぐらいそっくり」とまで言われるようになりました。おひとりお一人に合わせて寄り添うミアウペッケをついに作れるようになったと思った瞬間でした。
いよいよ皆様の手に渡せる時が来ました。商品ラインアップを紹介します。
【 ミアウペッケ・プレミアム 】
ご要望の多かった「似顔絵ねこちゃん」のこけしです。愛猫の写真を送ってもらって、愛でスポットとなる個性をお聞きして下絵を描きます。描彩図に仕上げるまで確認して戴き、こけしを制作します。このクラウドファンディングのリターン品です。
お届するまでのスケジュールは次のようになります。
1月26日 クラウドファンディング終了
2月上旬 メールもしくはお手紙にて、似顔絵猫ちゃんの写真送付などをお伺いします。
2月中旬 回答が届き次第似顔絵の下絵(白黒)を作成しますのでご確認いただきます。
2月下旬 色付けした描彩画を作成してご確認いただきます。
3月上旬 こけし工房にてミアウペッケ・プレミアムの制作を開始します。
3月中旬 初めの5体の状態を確認して、必要あれば再制作もしくは手直しをします。
3月下旬 初めの5体を発送します。
以後、1月に5体づつ制作してお届けする予定でおります。
サロンに登場したモデル猫ちゃんを紹介します。
細身の「あおばちゃん」、太っちょ「トラちゃん」は体型に合わせて作りました。
モデル猫ちゃんの愛でスポット
「愛でスポット」と名付けて、それぞれの可愛らしい特徴を教えてもらいました。
【 ミアウペッケ・カラフルモダン 】
オーダーではなく既製品です。油性塗料により木目にカラフルさが生まれ、さらには水をはじくなど、長く愛用してもらえる個性が生まれました。油性塗料ならではの光輝く艶感と亜麻仁油の甘い香りをお楽しみいただきたい。このこけしはネットショップでの販売に向けて準備しました。
【 ミアウペッケ・ネオフォルム 】
オーダーではなく既製品です。 彩色は従来の塗料を使います。ネオフォルムは新型を英語読みにしてみただけですが、こけし本来がもつ素朴な味わいを好む人に向けて用意しました。こちらはマットな仕上がりとなり、和風テイストをもちながらも、欧州のインテリアのように感じられるところが好まれています。このこけしもネットショップでの販売に向けて準備しました。
🌳🌳🌳 ミアウペッケが好きな人ってどんなひと
コンセプトは合っているのか、ミアウペッケが好きな人のイメージをつかむために、支援者にモニターになって欲しいとお願いして始めたのが「サロン」です。さらに、9月に開催した「小さなこけし展」やSNSを通してさまざまなメッセージを貰いました。
『アート感性を醸成してくれる作品でわくわくしたい。』、『日常生活の中に埋もれず自分なりの輝けるライフスタイルを映し出しているものが好き』 そして、『こけしの制作環境が守られて持続していけることを願っている。』
話を聞いていくなかで一人ひとりに合わせて寄り添えるこけしを作りたいと強く思うようになりました。今後もサロンあとなるは続けていきます。さらにSNSの発信頻度を増やして、いつかまた、小さいながらも独自のこけし展も開催して、もっともっと皆さまからの生の声を聴いていきたいと思っています。
🌳 🌳 🌳 🌳 ミアウペッケの特徴とそれを生みだす匠の技
最近『ねここけし』や『猫型こけし』は増えてきているように思えます。その中にあって、他とは異なるブランドにみあう特徴を紹介したいと思います。
まったり、ほっこり、うっとりするユニークでコケティッシュなあたらしいこけし。これを真に実現させたいと工芸品ならではのハンドメイドにこだわりをもって探求してきました。
🌳 🌳 🌳 🌳 🌳 佐々木こけし工房のお話
佐々木功さんと美穂さん御夫妻が営むこけし工房です。父である克己工人が工房を開きました。白石市の伝統こけし工人は20人程いますが、現在では新型こけしを専門とする工人は功さんだけです。美穂さんは功さんが挽いた木地に描彩をするこけし作家さんです。
もともとは新型こけし販路開拓の支援として開催された全日本こけしコンクールは60年以上の歴史を持つに至りました。ここに出品した作品はこれまでに200以上にもなり、経済産業大臣賞・農林水産大臣賞・国土交通大臣賞・中小企業庁長官賞・林野庁長官賞・経済産業省製造局長賞、宮城県知事賞など多数の受賞歴を持っていらっしゃいます。
後継者がいないため、もしかすると新型こけしが造れるのは令和の時代までとなるかもしれません。(功工人は天皇陛下と同じ昭和35年生まれです)
🌳 🌳 🌳 🌳 🌳 🌳 自然素材へのこだわり
こけし制作における時代変遷を調べてみると、戦後になって、描彩にはアクリル塗料が使われるようになり、工房には旋盤が入り、近代では電動ロクロにインバーターが付くなど技術導入による改良の連続性が見られます。このようにして現代の高品質なこけし造りへと繋がっていったことを知りました。
現代にみあう今後の活動としては、生産性の改善に止まらず持続性の観点を踏まえた自然とのつながりを大事にしていきたいと思っています。研究していると多様な樹種で構成される森林は、人の生活に与えるプラスの効果が高く、結果として持続的な山林管理に繋がることが分りました。こけしに使う広葉樹も、森林の持つプラスの効果を最大限発揮するのに役立つことになります。そこで、「ぺっけ」の発想のごとく持続的な林業にいくらかでも貢献できるように、これまで使われることの少なかった広葉樹材の活用など、使用できる木材の種類を増やせるようにしていけたらと考えるようになりました。
また、事業継続のためには植林活動が大事であることから、こけしに使う苗木の育成の段階から視野に入れた研究をしていきます。彩色については工人も安心して使えて木肌の感触を楽しめる油性塗料にこだわり多色使いを研究していきます。これら身近な自然素材を使うことで人にも自然環境にもやさしいものづくりにしたいと考えています。
広葉樹の利用に関する研究については、次の方々に声がけしたところです。ご興味のある方はぜひご覧になってください。
(1)北海道大学・和歌山研究林に所属する研究室の井口光さん
荒廃した奥地人工林を『低コストで管理できる森林』へ!
(2)ソマノベース代表の奥川李花(ときか)さん
山づくりに参加できる、新しいカタチの観葉植物。MODRINAE第一期メンバー募集
🌳 🌳 仲間を紹介 🌳 🌳 🌳
・サロンあとなるモニターのみなさま (東北2名、関東4名、関西2名)
※ ワタナベさん・ヤマブキさん・ナカムラさん・くろかわさん、
かほさん・あかりんごさん・さのさん・いぐちさん
・佐々木こけし工房 佐々木功(ササキイサオ)さん、美穂(ミホ)さん
※ 40年以上続けたこけし造りに対して今もってひたむき。
※ 秘密基地のようなアトリエを構えて地方からの新たな文化を発信中。
※ 塗料使いのことなら何でも相談できる頼れる人。
※ 副業として伝統こけしを制作する弥治郎系の若手工人。
・R・Cコンサルティングオフィス 佐藤勝幸(サトウカツユキ)さん
※ 持続可能な地域社会形成を目指し若手工人を支援する大学講師
この他に、地元の各機関から支援と後援を貰っています。
① 宮城県産業技術総合センター (支援)
② 公益社団法人みやぎ産業振興機構 (支援)
③ 公益財団法人仙台市産業振興事業団 (支援)
④ 一般社団法人白石市観光協会 (後援)
🌳 リターンのご紹介 🌳 🌳 🌳
All-in方式を選択しました。皆様からの支援金はこけしの制作とパンフレット制作およびネットショップ開設の準備費用に使います。「ミアウペッケ・プレミアム」の適正価格として設定したのは(税込み)36,000円です。このクラウドファンディングでは「ミアウペッケ」のデビューを祝って戴きたくて誕生記念の割引価格にしました。
さらに新型こけしの魅力を知ってもらいたくて、功工人と美穂作家ご本人が200以上ある作品の中から選んだ新型こけしを用意しました。セレクションされた由来を知ってもらい支援して戴けると嬉しいです。
※送料・通信費用・消費税は含まれています。
目標金額500,000円は「ミアウペッケ・プレミアム」と佐々木こけし工房の「セレクション新型こけし」を合わせ100人近い方からのご支援で達成となります。ぜひともご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
(1)全員に、お礼の手紙・お名前入りパンフレットカード・小物の木工製品
支援戴いたすべての方にお礼のお手紙を出します。ご支援戴いた方のお名前を載せたミアウペッケ商品パンフレットのカードを同封します。さらに、佐々木こけし工房制作の木工製品『こけしの耳かき』をお届けします。全日本こけしコンクールで毎年販売している製品です。
長さ20cm、木製です。こけしは3cmと小さいですが、ろくろで制作したものです。
(2)ミアウペッケ・プレミアム
猫の似顔絵こけしです。一体ごとに描彩を行いますので世界にひとつのオリジナルこけしとなります。ねこの模様と性格の表情を本人ならぬ本猫そっくりに映し出せるように描きます。支援戴いた方から猫ちゃんの写真と性格や愛でているところを教えていただき、下絵を描いて承認を貰ってから描彩をします。制作できる数が一ケ月間で5体なので発送予定月がずれていきます。
(3)佐々木こけし工房セレクション・新型こけし
功工人と美穂工人の新型こけしをそれぞれ用意しました。これらの金額には送料と手数料を加えていますのでご了承願います。佐々木こけし工房ではWebでの販売は現在しておりません。ミアウペッケの販売に合わせたこの機会のご利用をお待ちしております。
(( ご参考 )) ミアウペッケ・プレミアムの仕様
① 木材 : ねこの毛色によりミズキ材もしくはサクラ材から選択します。
たとえば、茶シロやサバトラはミズキ材を、チャトラやキジトラはサクラ材です。
② 寸法 : 高さ14㎝ 、直径最大5.2cm ※手加工のため多少変わります。
握りたくなって転びにくい文庫本サイズです。
③ 重さ : 100 ~ 140g ※木材の種類や使われる部位により変わります。
持ち運ぶのに楽な軽さです。
④ 染色 : カラーは全66色ある中から選択、木肌の模様と手触りを保ちます。
色が褪せにくく、水にも強い油性なので、屋外に持ち出しやすいです。
※ ミアウペッケ・カラフルモダンも同じです。
※ ミアウペッケ・ネオフォルムは④が従来塗料での染色と描彩になります。
<All-in方式の場合>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
🌳Q & A🌳🌳🌳🌳🌳🌳
Q1)自分がデザインしたものを、こけしにしてもらえる方法はありますか?
A1)個人からの依頼に対応をされている工人さんが数名いらっしゃいます。ご要望に応じて工人さんを紹介いたします。ゆこけし研究所のホームページにあるお問い合わせにてご連絡ください。
Q2)佐々木こけし工房の作品やこけしの作り方を知りたい。
A2)ネットショップを開設して説明予定です。開設時期はゆこけし研究所のホームページでお知らせします。新商品だけでなく既存商品含め広く紹介していきたいと考えています。
Q3)佐々木こけし工房に直接連絡を取って訪問してみたい。
A3)連絡先のメールアドレスを知りたい方は、ゆこけし研究所のホームページにあるお問い合わせにてご連絡ください。
Q4)もっと新型こけしについて知りたい。
A4)まずはゆこけし研究所のホームページをご覧戴きたい。立ち上げて1年が経ちますので内容をもっと充実させていきます。SNSでも発信していきます。
Q5)リターンの数を増やす予定はあるのか。
A5)佐々木こけし工房に追加制作をお願いしていきます。できれば12月中に追加したいと思います。また、ネットショップでは異なる製品を販売する予定です。
■ 特定商取引法に関する記載
● 販売事業者名:ゆこけし研究所
● 代表者氏名:佐々木義彦
● 住所:〒989-0268 宮城県白石市字祢宜内88-1
● 電話番号:Tel: 090-5354-4390
● 対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
● その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る犬形こけし人形のモデルを探しています。
2023/07/11 11:52こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
リターン品『猫形こけし人形』を初めて披露します。
2022/06/08 17:00久々のご報告となります。 表題の写真は自宅から望む蔵王山です。今年は残雪が描く「種まき坊主」を長く見ることができました。この活動報告では、クラウドファンディングで蒔いた種から見事に実りましたプレミアムの作品をお伝えします。はじめに 蔵王山に雪が降るころから製作に取り組み始めたのですが、すべて完成するまでに、こけしの材料となるミズキの花が咲き誇る過ごしやすい季節へと移り変わってしまいました。とても長い期間を要しましたが、これらの猫ちゃんたちのおかげで実力をあげることができました。そして、大きな自信を得ました。世界に誇れるブランドになれるようにさらに修錬を重ねてまいります。依頼者の皆様には完成が遅れますよと幾度もご連絡したにもかかわらず、いつも心温まる激励のメッセージを賜りました。感謝の言葉しかありません。この報告では少しばかりとなりますが、主に工夫したところを皆さまにお伝えしたいと思います。左から、エアロさん、ちりおんちゃん、ルイちゃん、リッキーちゃん、猫又どの、です。製作した5体のプレミアム猫ちゃんたち どの猫種であるのか、飼い主さまがわからない猫ちゃんたちが多い状況ではありましたが、届いた写真を参考にして美しい猫たちが載っている図鑑から、「ラガマフィン」「アメリカンワイヤーヘア」「ベンガル」「シャルトリュー&オシキャット」が似ていると思われました。それでも図鑑には決して載らない特別な猫がいて、それは「歌川国芳の猫又」です。いずれの猫ちゃんも、それぞれにチャレンジした工夫どころがあります。ご覧願います。神奈川県の「エアロさん」 : 選んだ猫種はラガマフィン とくによく見て欲しいのは、その美しい胸元です。 この猫さんには、見た瞬間からその毛並みを木目でなんとか表現させたいものだと、そう強く思わせる美しさがありました。毛並みは淡いグレーと白の2色に分かれています。見た目の色そのままにÜOILを単純に塗り重ねてしまうと、自然な木目がすっかり隠れてしまいます。そのため描彩によって表出させる方法を選びました。この写真でその出来栄えを感じてもらうのはなかなか難しいと思いますが、ÜOILによる深みのあるツヤが出たベースの上にグレーの毛並みをあしらうことで、木目素地を活かした美しい毛並みがつくれました。功工人と話をしながらそのときのインスピレーションで決めていったので、次に同じ表現ができるかどうかはわかりません。 ÜOILのベース色を決めるまでに試作を繰り返し行いました。納得する色を決めることが難しく、おもわずもチャレンジングな作品となりました。ベース色がようやく決まり、最後に顔にお化粧をして依頼者さまのもとへ届けるまでに、なんと4か月もかけてしまいました。しかしながらここで学び取った技法は、今後の制作に必ずや大きく活かせると確信できるものでした。エアロさんは、美猫への挑戦を決意させてくれた貴重な猫ちゃんです。神奈川県の「ちりおんちゃん」 : 選んだ猫種はアメリカンワイヤーヘア エアロさんと同じ依頼者さまから注文をいただきもう一体作りました。「愛でスポット」は、後ろ頭にあるハチワレ模様です。 ÜOILによる色の境目の描き方には、かなり苦労しました。なぜならÜOILの塗色の仕方は、布でこすりつけながら拭くのを基本としていますが、色が拡がってしまうため境目ではこれができません。染料であれば染み込んでいくのを勘案して描き、これがアクリル塗料であれば苦労なく色分けして描けます。ÜOILを重ね塗りすることで色分けも可能ですが、木目模様の味をなんとしても生かしたいと、ここは粘ってこだわり続け、功工人にÜOILの特別な使い方を見つけてもらいました。天然素材の質感を保つためにはじっくりと時間をかけて色を載せる必要がありました。さらにはÜOILを塗布する前のロクロでの素地の磨きぐあいにも、とても気を使うようになりました。 このようにして作り上げた愛でスポットは他にもありますが、それは依頼者さまとだけの秘密にしておきたいと思います。(やはりこれまた再現できるか分らないから、言い訳をしているだけです)エアロさんは、ちりおんちゃんと一緒に、功工人のこけしの傍にいます。▶ 戴いたメッセージをご紹介『 エアロさんとちりおんこけし毎日眺めて過ごしています。そろそろエアロさんに会いに行けそうなので、そのときはエアロさんにもこけしを見せたいと思います 』愛知県の「ルイちゃん」 : 選んだ猫種はベンガル野生猫の紋様を受け継いでいる猫であることが一目でわかりました。 ベースの色はサクラともっとも相性がよいカントリーオレンジを選びました。胴体は黒赤2色使いでローズロゼッタ柄のバウプリントとストライプを組み合わせ、背中側は黒1色のスポテッド柄にしました。体の紋様のほうはスムーズに描けたのですが、苦心したのが顔でした。はじめは何が違うのかさえわからずに、思いついた感覚のままに目の位置をほんのわずか1ミリもない程度左右にずらしつつ、いくつか描き分けてみたのです。そうしたら、納得のいくお顔にたどり着きました。お鼻に特徴があったので目とのバランスが特に大事にする必要があったのだと、出来上がってみて気づいたのでした。 納得した描彩図を功工人に渡して描いてもらったのですが、それでも立体になると微妙に違うため修正をしてもらいました。小さなこけしはわずかな寸法違いが気になるという好事例に思わず遭遇することができました。自信をもって納得いく下絵を描くこつが掴めたことから、記憶に強く残る作品となりました。 一方で悔しい思いをした作品にもなりました。綺麗な目の黄色はÜOILでは発色よく描くことができません。ÜOILの新色を試したりもしましたがどうやっても無理でした。なので、発色が欲しいところにはアクリル塗料を使う決断をしました。ÜOILだけで色を付けるのをあきらめ、ほんの一部分にだけ使うと決め納得をしました。そう決意させてくれた記念の作品でもあります。 支援者さまから感謝の言葉と共に送っていただいたツーショット写真です。ÜOILの亜麻仁油のあまい香りを楽しんでいる様子に思えます。サクラの綺麗な木目模様から、こだわりの自然ゆらいの天然らしさを感じとって戴けると嬉しいです。▶ 戴いたメッセージをご紹介『 ルイこけしは、家族みんなが目につくテレビ台の上に飾ってあります。主人も「可愛さもあり、こけしならではの味もあり、置いてあるだけで存在感があるね〜」と言っていました! 子どもたちもとっても喜びました! わたしは、後ろ姿も気に入っていますので、時々後ろも向かせて眺めています。(笑)』香川県の「リッキーちゃん」 : 選んだ猫種はシャルトリュー&オシキャット どっかへ行っちゃった猫ちゃんなので、送られてきた写真はこの2枚だけでした。 これまでの作品をもとにして、作り慣れたサバトラで仕上げてしまうには迷いが生じました。毛の色と長さ、そして紋様あたりから猫種を絞り込んでいきました。その結果として、フランスの代表的な猫の「シャルトリー」とアメリカの「オシキャット」を参考にすることにしました。最後の決め手は、丸いお顔です。すっきりと通った鼻筋と愛嬌のある丸い口元。この可愛らしさにすっかりやられました。 短めの足が写真に写っていたので、これも描き加えることにしました。功さんと美穂さんのこけしを参考にしてできた一品であります。 写真2枚でどうなるのか、やはり不安はありました。でもこのときは何故か出来そうな気がしていました。東北からほど遠い四国からのご依頼です。支援者の中でもっとも遠方であることからも力が入りました。写真には写っていないところの胸からお腹周りは想像で描くしかありません。描き直しを覚悟して依頼者さまに図案を送ったところ、一発で了解を頂けてほっとしました。 胸はハート型、襟まわりも前側を白くして、おなかは四つ葉をイメージしています。このコントラストは、リッキーちゃんの表情から読み取った模様なのです。これ以上あまりいじくらずに単純化した図案にしたことが良かったのかもしれません。とても喜んでもらえました。 送っていただいた写真と同じ角度から見るのが好きです。愛でスポットが絞られて作り易かったのかもしれませんが、相性がよかったのだと思います。ご縁を戴いた依頼者さまと、その切っ掛けを作ってくれたリッキーちゃんに感謝です。▶ 戴いたメッセージをご紹介『 非常に気に入っており、毎日ベッドに置いて、眺めて穏やかに眠らせていただいています! 良い夢ばかりで、悪い夢は見なくなりました♬ とてもありがたいことです♬ 』宮城県のコモノヤさんのご希望 : 「歌川国芳の猫又どの」 この依頼があるまでは、江戸時代の錦絵に猫たちが描かれていることを、まったく知りませんでした。知ってからは気になる、きになる。とても気になりますねぇ。(五十三次之内 岡崎の場 : 歌舞伎怪談物「梅初春五十三駅」の役者絵より) こけし人形には手も足もありません。どうしよう。なんじゃこりゃ? しっぽはもしかして2本あるのかいな? そもそも三毛猫でいいの? 目も口も鼻も怖いなあ、いやいや愛嬌なのかな? 幸いにも依頼者に直接会って話せる関係にありましたので、相談をしながら作りすすめることができました。 日本人としてのアイデンティティを感じることができるアートな作品に携われたことに感謝です。菱形の細い目が素敵でしょ? 油をなめてるいる口がなまめかしいでしょ? 踊ってる手足はひょうきんでしょ? 江戸時代にあっては、しっぽの長い猫は怖い動物の象徴とされているようでしたので、これはこれでいい感じでしょ? 依頼者さまからはカワイイ猫を「ともかく怖くして」との無茶振りでしたが、見事に挑戦してみせたと自負しています。これで大和絵のデフォルメと単純化に快感を得てしまいました。要望があればシリーズ化を検討していきたいと思っています。あくまでも功工人の協力があってのことですが、誰かこの欲求を叶えてください!▶ 戴いたメッセージをご紹介『 我が家の猫又殿は、皆様に「芸術品だ!」と高い評価をいただいています。本当に作っていただいてよかったです。どうもありがとうございました 』さらに、カラフルモダンとネオフォルムを制作 これらの作品はゆこけし研究所のオリジナルデザインで制作した猫形こけし人形です。依頼者さまと相談のうえプレミアムに代えて制作しました。 左の2体はカラフルモダンの「チャトラ」と「キジトラ」 右の2体はネオフォルムの「サバトラ」と「三毛」 三毛以外はすでにデザイン図が出来ていました。依頼者さまからリクエストのあった三毛猫は種類が多く、とくに指定された写真もなく迷いに迷ってしまいました。ですがテレビ取材を受けてたときにふっと思い付き、描彩図を描くことができました。なので、とても良い思い出となりました。(宮城テレビ「OHバンデス」の放送より;描彩図を描いている様子) この体験から思いがけない表現に辿りつけることを知りました。そこに至る間においては、さらにもっとこうしたい、こうすれば良かったかな、そんな創作の楽しいひと時を過ごせましたので、自分ながら出来たお顔はとてもカワイイと思ってしまいます。 コロナ感染が収まり宮城県の観光名所である松島や蔵王に多くの観光客が来るようになると功工人は手が空かなくなるでしょう。なので、自分でも描彩ができるようになりたいと思う今日この頃です。今後の方針としては、ネオフォルムでしかできなかった作品をÜOILの使い方をさらに追及していって、カラフルモダンに統一していきたいと思っています。すでにその糸口は掴んでいます。手始めに木目を生かしたツヤのある綺麗な黒猫や白猫をデビューさせるつもりです。オンラインストアにて発表していきます。最後に知ってもらいたいこと「工人の優しさはこけしに現れている」 テレビ取材のインタビューに「普段のこけしをつくることではなかなかそういうことはしない」と言いながらも目元は笑っているように見えました。誠にありがたい限りです。ここに新型こけし工人ならではの人柄がにじみ出ているように思います。新たな担い手が現れることを願って微力ながら引き続き広報・周知に努めて参ります。(宮城テレビ「OHバンデス」の放送より;佐々木こけし工房でのインタビューの様子)功工人が修作した新型こけしの「ハチワレクロ」、ならびに「ちいさなエアロさん」。いずれも非売品なので、ここだけに限ってお披露目です。2022年6月8日 和風細雨によって世界が平和になることを願いつつ もっと見る
功工人と美穂作家が受賞
2022/04/24 10:54全日本こけしコンクールが3年ぶりに開催されます。受賞作品が発表されました。佐々木功工人「まめ柴」が、前橋商工会議所会頭賞佐々木美穂作家「コスモス」が、経済産業省製造産業局長賞 いずれも、ご支援いただいた作品です。会場には「佐々木こけし工房」のブースが設けられます。ご来場いただいたときにお声がけ戴けると嬉しいです。 もっと見る
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