稽古場密着取材、第三弾です。過去のリポートをまだ読んでいない方は、ぜひそちらもチェックしてくださいね。
激アツな第一弾はこちら
緊張の第二弾はこちら
また、緊急事態宣言を受けての今後の稽古方針につきましては、こちらのお知らせをお読みいただけますと幸いです。状況を細かく判断しながら、感染症対策を念入りに、安全第一の制作を進めてまいります。
稽古DAY7 ミザンス付けで爆笑ざんすの巻
今回は、12月下旬に行なった稽古のリポートをいたします。稽古場では毎回稽古前にまず床の掃除をし、窓を開けて換気、体温測定と消毒を済ませます。稽古中は全員、マスクとフェイスシールドを着用しています。
今回の稽古から、ミザンス付けが始まりました。
ミザンスとは、舞台上の役者の立ち位置のことです。役者の動線を確認しながら、瞬間移動などの特殊能力を発揮せずとも、最大限ダイナミックな見え方のする動きを探っていきます。
同時に、アンサンブルの場面ごとの配役もしていきます。役柄やナンバーごとに、最も合う役者かつ動線的に無理のないメンバーで構成したいためです。曲ごとに必要な声も、体も違うので、作曲家や振付師も立ち会って、作戦を立てます。
『なんのこれしき2020』の大きな魅力のひとつが、スーパー大活躍するアンサンブル。休む暇がないほど出番が多く、歌って踊って大忙し。一人が担う役の種類も多く、演技力と切り替え力が試されます。
学生、ママ、医者、司会者、短気なバンドマン、テレビ局の偉い人、機敏なゾンビ… ? などなど、アンサンブルによる愉快なキャラクターの数は大量。ダブル含む総勢13名のアンサンブルキャストが、縦横無尽に舞台を埋め尽くします。
もちろん負けじとプリンシパルも息巻いて、カンパニー全員が稽古を重ねるごとに存在感を増していきます。
『なんのこれしき2020』稽古場の特徴は、演出の大舘を笑わせたモン勝ち、ということ。「もっとふざけて!」「一回やりすぎてみて!」「もっとできるよ!」と、ユーモアに言及するダメ出し率高めの稽古場です。
どうやって笑わせよう?びっくりさせよう?と策を練り、毎回違うアイデアを提示するキャストたち。お笑い至上主義国家は、役者の瞬発力と遊び心とサービス精神をひたすら鍛えます。
目玉が二つしかないことが悔やまれるほど、舞台の端から端まで事件な作品となりそうです。あちこちで人が動き、ひとりひとりのアイデアが空気を振動させる。それを目撃する。この面白さは舞台ならではだと思います。
キャストのパワーを最大限発揮させ、ど迫力のお祭り騒ぎミュージカルを必ず完成させるという演出の気合いを感じます。舞台だからできること、ミュージカルだから面白いことをみんなで研究しながら、皆様をのたうち回らせられる日を楽しみにしています。
【コロナ禍でも、高いクオリティの作品を安全に多くの皆様にお届けしたいです。皆様からのご支援をお待ちしております。また、すでにご支援いただいた皆様には、心より感謝申し上げます。『なんのこれしき2020』スタッフ・キャスト一同】
ミュージカル『なんのこれしき2020』 2021年3月11日-15日 BOX in BOX THEATER
企画製作:東のボルゾイ