支援者の皆さま
日ごろよりManatody基金へのご理解とご支援・ご協力ありがとうございます。
リターン品の発送は終了しておりますが、もしも届くはずなのに来ていないという方がいらっしゃいましたら団体アドレスまでお知らせください。
さて、この度、2回目となる講師派遣を9月21日より開始しましたので皆様にお知らせします。
現在、マダガスカル国内では新型コロナの感染状況が落ち着いてきているようで、今回は予定通り派遣できました。マナトディ基金の代表白石が実施した、先行するマダガスカルへの新型コロナ対策として実施されたクラウドファンディングでは、一時帰国者の協力を得てリターン品の輸送料を節約できたため、本計画の研修会で使用されるマスクや石鹸の購入費を支援していただけることになりました。転用をご了承いただいた支援者の方々に感謝します。
6月より開始していた改良かまどの普及については、毎月活動報告が上がっており、2か月半の取り組みで研修活動に参加したのべ世帯数628世帯、完成したかまど260個という成果を上げることができました。今回の出張で現地活動は養鶏と植林に切り替わり山場を迎えることになります。
<<2回目講師派遣の概要>>
当初計画では2回目と3回目の講師派遣で行う予定だった「地域振興のための取り組み:養鶏技術普及と仲買人育成 」と「有用樹の植林促進:住民と学校での植林技術の普及 」を1回にまとめ、その分旅費を押さえて村人講師の人件費を増やす作戦に変更したことは、6月に実施した1回目の講師派遣報告でお知らせしておりました。
1.有用樹の植林促進:住民と学校での植林技術の普及
植林は、住民自身が長期的な視野にたって必要性を感じ、やってみたいと思う住民のうち、できるだけ多くの方にすぐに始められる状況を作り出すことが大切です。一方で我々が直接的に支援するのは今年度いっぱいですので、活動の持続性を鑑みて、研修参加後すぐに始められない方でもやってみようと思う年に始められるような体制を考えなければなりません。
そこで私たちは、対象地3村の半数世帯分のポットと種を用意し、研修に参加した各世帯毎に100本分のポットと種を配布することにしています。
また、日々の暮らしの中で植林の効果が実感できるまでには時間がかかり、将来を担う子どもたちへの啓発や体験学習の機会も必要だ、との思いから、モデルとなる学校数校へ住民講師を派遣して、「種を育て各家庭へ持ち帰る」など、子供たちへの体験型学習を機会を提供することを計画しています。プログラムについては現地の教員らと調整し、マダガスカルで雨季に入る植林開始時期までに整理していくことにしています。
2.地域振興のための取り組み:養鶏技術普及と仲買人育成
「ほかの職業選択肢のない人が安易に森林資源の販売に手を出しやすい」ということが、先行事業でも言われており、私たちは、地域の特産品で商売としても人気のある地鶏をこの地域の産業として発展させていけるよう、生産者を支援し地域で生産者をとりまとめる仲介人の育成に取り組もうと計画しています。
養鶏の研修では当初、希望する研修参加者がすぐに始められるよう若鳥ペアを配布する予定でしたが、予算に限りがありもらえない希望者が出ると不公平感がでてしまうこと、また、養鶏をするつもりもないがただもらいに来る人が増えてしまうリスクがあることから、今回の研修では技術研修だけを実施することにしました。
すでに飼育している村民も一定数存在するので、新規参入者を増やしていくことより、既存の養鶏家を支援する作戦です。具体的には、安定的な生産様式や飼育頭数を増やすための技術、ワクチン接種の促進を行う予定です。養鶏家の成長が見込まれるようであれば、数か月内にワクチン無償接種の機会も提供していきたいと考えています。また本計画の中では、現地スタッフが養鶏家と仲買人をつなぐ役割を担い、理想的にはプロジェクト終了後にも自律的に養鶏ビジネスが進展していくことを目指しています。
講師派遣期間は8日間の予定です。経過報告は適宜、皆様にお知らせしていきたいと思います。
(文責:田中)