2月14日、ひとりで散歩がてらにロケハンをしてみました。と言ってもそこまで仰々しいものではなく、やぐちさんが組み立てて下さったルートから、個人的に気になった箇所を幾つか回った程度ですが。
石ノ森萬画館のある中瀬に掛かっていた旧内海橋、別の橋が最近掛かったことで早くも解体され始めていました。
旧内海橋、橋の袂から。震災後、唯一残っていたTOMI-E氏による仮面ライダーのグラフィティが描かれていた建物(写真左)も、新しい橋の工事との兼ね合いで解体されるそうです。
その内海橋から直線で繋がっている「橋通り」にあった屋台村、コモンシップ橋通りの跡地。昨年惜しまれつつ閉場になりました。順調に解体されています。
ここからは普通に散歩です。石巻=reggaeの街、を最前線で形作った喫茶店Be-in(建物2階)と、震災後に有志で運営されていたreggae bar stereo graph(建物1階)。reggae文化を程よいアングラ具合で醸造していましたが、建物の老朽化に伴い解体が決まったそうです。
そのreggaeビルの真向かいにあった楽器とおもちゃのお店サルコヤ。こちらも去年閉店になっています。小さい頃はよくおもちゃを買いに来たものです。震災後もおもちゃを販売し続けていました。なんでも、将棋のコマや碁石などがご老人界隈に一定の需要があったのだとか。
そして震災後、街の中心にそびえ立ったマンション。かつての街の面影からは想像もできない光景です。
他にも裏路地などこまごま徘徊しました。なんだかちょっとショックな光景の連続でした。
震災を生き残った構築物が、街の新陳代謝とともにことごとく消え去っていく。これが、震災後10年目ということか、と。
「思い出は、ただ心の中に。」
僕が曲中で何度か多用するフレーズです。本来は、散り散りになったかつての仲間や友達に向けた言葉だったのですが、ここにきて少し違った意味を含み始めた気がします。
慣れ親しんだ街は、刻一刻と変わっていく。わかっていることなんだけれど、状況が状況だけに、名残惜しさしかありません。
復興の行き着く果てとは、どこなんだろうか。
がっつりMP(メンタルポイント)削られたので、早々に帰宅してビール飲んじゃいましたとさ。