はじめまして、愛媛県の八幡浜市で水産会社を営む「えひめシーフードサービス」の代表取締役 宮本洋志と申します。
取引先でもある餃子屋本舗 楠さんの紹介で、こちらのクラウドファンディングに掲載してもらいました。
今回の新型コロナウイルスによって漁業の現場にも大きな影響が現れてきています。
その現状はテレビでは報道されていませんが、日本の魚食文化を守るためにも、皆さんにも知っていただきいと思い筆を取っています。
私は曽祖父から続く、漁師の家系に生まれました。
家を一歩出れば海が広がり、漁船に乗り込む漁師たちの勇ましい姿が見て育ちました。
私と海は切り離せないような存在です。
大学卒業後、一度は別の仕事に付きましたが、家業を守りたいと先代の跡を継ぎ、10数年が経ちました。
今、私は漁師が水揚げした鮮魚を買い付ける「仲買人」の仕事をしていて、自分の目利きでセリ落とした妥協のない品物を東京・大阪の飲食店を中心に卸しています。
八幡浜の鮮魚の美味しさを、多くの人たちに知ってもらいたいという想いで、これまでやってきました。
あまり報道されていませんが、今回の新型コロナウイルスによる二度の緊急事態宣言で、私たち漁業関係者は大きなダメージを受けました。
私たちが獲った魚は全て地元で消費する訳ではなく、その多くは東京・大阪を中心とする飲食店に出荷されています。
今回のように、飲食店の元気がなくなると、魚の買い手がつかなり、魚価が下がってしまいます。
私も驚きましたが、高級魚の甘鯛ですら、半値近くにまで下がる日もありました。
こんな状況では、漁師たちは船の燃料代を捻出することすら出来ず、仕事をするほど赤字になってしまいます。
政府の保障がない漁師たちは耐え忍んで、どうしか嵐が過ぎ去るのを待っているような状態です。
漁業の現場は高齢化が進んでいます。
農家とは違い、若い働き手が非常に少なく、現在の平均年齢は56.7歳と年々上昇しています。
現に昔の八幡浜にはトロール船(大型の漁船)を持つ水産会社が10数社ありましたが、いまや、残っているのは、たったの一社になりました。
そんな状態なのにコロナ禍で魚価が下がり、漁にも出られないといった状況が続けば、高齢になった漁師たちが廃業することにもなりかねません。
私は仲買人ですが、セリをしていて、活気のない現場を見ていると、なんとも居たたまれない気持ちになります。
こうした水産業の現状を私が伝えることで、問題解決の足がかりにしたいと考えています。
2000年代初めまで世界一の魚食国だった日本では、今や急速な魚離れが起きています。
私は「シーフードマイスター」の会長を5年ほど務め、魚食の良さを再び伝え、日本の食文化を取り戻したいと奮闘してきました。
実は魚離れは都心部だけでなく、私の地元 八幡浜でも同じように進んできています。
その原因の一端には新鮮な魚を食べなくなったことが関係していると私は思っています。
昔は賑わっていた仲買人の即売所も時代の流れと共に客足が遠のき、海に囲まれている地元の人たちですら新鮮な魚を食べる機会が減ってきています。
ですから、私は地元の人たちに魚のさばき方を教えるなど、八幡浜の鮮魚の美味しさを伝えたい、もっと魚食を身近にしたいと思い、活動しています。
このクラウドファンディング自体は餃子屋本舗の楠さんが起こしたものですが、私は彼のプロジェクトを見るうちに、私にも出来ることはないかと思うようになりました。
飲食店にもコロナ禍の影響があるように、水産業にも同じようにあります。
あまり報道されていないからこそ、こうした状況を私が伝えることで、みなさんに関心を持っていただきたいと考えました。
そして、できれば、産地直送ならではの新鮮な魚の味わいを知っていただくことで、もう一度、日本人の生活に寄り添ってきた、魚食の良さを再び感じていただきたいと考えています。
私たちが漁をしている宇和海は日本でも有数の好漁場として知られています。
この地域特有の湾や入り江が複雑に入り組んだ「リアス式海岸」と太平洋から流れ込む黒潮、その2つがぶつかることで、栄養分を多く含む底入り潮がかき混ぜられます。
ですから、宇和海はプランクトンが繁殖しやすく、八幡浜の魚たちは餌に困ることを知りません。
プランクトンが豊富な漁場では魚は身に脂をたっぷりとかかえるため、宇和海で育つ魚は良質な脂肪特有の甘さが自慢です。
また、リアス式海岸の複雑な海流が魚達を自然と鍛えるため、宇和海で育つ魚達は身が引き締まっているのです。
きっと、食に関心の高いみなさんにも、ひと口食べただけで違いを感じていただけるかと思います。
私がお届けする鮮魚のリターンは、その朝獲れたばかりの魚を職人が丁寧にさばいて、最新の冷凍技術である「CAS凍結」で真空冷凍にしたものです。
CAS凍結はプロの現場でも重宝されていて、ただの冷凍品とは比べ物にならないほど品質に差があります。
通常、魚を冷凍すると細胞が壊れて旨味が流出し、とても刺し身では食べられません。
しかし、CAS凍結はパルス振動を与えながらマイナス50度で凍結させることで、解凍してもドリップを最小限にくい止め、限りなく生に近い味わいを再現できます。
ですから、ほとんどの人は刺し身で食べても解凍品とは夢にも思いません。
また、それだけでなく、通常スーパーで並ぶような刺し身は水揚げから日数が経っていますが、
私が提供するリターンは、その朝穫れたばかりの鮮魚をスグ現地で加工しているため鮮度が違います。
私が自信をもってお届けするリターンのひとつ目は朝穫れ天然鮮魚セットです。
内容は当日の水揚げ状況によって少し異なりますが、今の時期ですとこのようになります。
■活〆天然真鯛刺身柵200g
■媛っこアジ刺身柵100g
■イカ刺身柵1杯分
■イサキ(塩焼、煮付用)2本
■アワビ2個
■ウチワエビ2本
刺し身でオススメの天然真鯛と媛っこアジは、熟練職人が丁寧にさばいて柵の状態にしていますので、面倒な下処理は必要ありません。
注文が入ってからセリで落としますので、鮮度抜群のものだけをCAS凍結&真空パックでお届けいたします。
八幡浜の朝穫れ鮮魚の味わいをご家庭で気軽にお楽しみください。
こちらの朝穫れ天然鮮魚セットには八幡浜産アワビが2個ついています。
こちらのアワビは収穫してから生きた状態でCAS凍結にかけていますので、特に鮮度が高く、フレッシュな味わいが自慢です。
殻の外し方はレシピに沿っていただくだけで簡単。
そのまま薄く切って刺し身で味わうのもよし、バター焼き、バター醤油焼きにしても絶品です。
磯の香りとコリコリでフワっとした歯ごたえ、複雑な苦味と甘みは通の下を唸らせます。
いつもの食卓に登場するだけで、食卓が一気に華やかになります。
刺し身で食べられる鮮度を生かしたムニエルは非常にオススメで私も大好物です。
作り方は簡単です。
柵のままの気に入った鮮魚に軽く塩を降ってから薄力粉をはたいて、バターで焼くだけ!
焼き上げた時に残ったバターに醤油を煮詰めてソースにしたり、そこへキノコを絡ませてソテーすれば、ワンランクもツーランクも美味しさがアップします。
家庭でレストラン顔向けのムニエルが簡単に仕上がります。
漁師達の大好物のウチワエビは他府県の方にとってもは珍しい食材かもしれません。
伊勢海老にも勝るとも劣らないとも言われ、漁師達の間でも人気の高い魚介類のひとつです。
色々な食べ方が出来ますが、私のオススメは半割にしてグリルするだけのシンプル料理。
塩だけで味わってもよし、ポン酢と合わせても良し。
香ばしい海老の風味は、酒のつまみにも、晩ごはんにオススメです。
こんな豪華な姿が食卓にのぼる機会は普段では中々巡り会えませんよね。
ウチワエビのもうひとつの食べ方は漁師風みそ汁です。
殻からにじみ出る、エビの風味たっぷりの上品な出汁は、みそ汁にピッタリです。
身の甘さも出汁に溶け出てくるので、昆布だしにウチワエビを入れて味噌を溶かすだけでも十分な旨味が堪能できます。
もちろん、弾力のある身のぷりぷり感も食べごたえがあって楽しめます。
ご自宅で漁師気分のみそ汁を味わってみてはいかがでしょうか?
このリターンをお届けする、5月頃に水揚げされるイサキは、脂がよくのっていて「鯛よりもウマい」と言われるほど漁師達にも人気です。
イサキといえば、定番の塩焼きがやっぱりオススメです。
朝穫れをCAS凍結しているからこそ、イサキの上品な脂の味わい、食欲をそそる香ばしい磯の風味が楽しめ、現地と変わらぬ味をご家庭に届けられます。
スダチやかぼすをキュっと搾って食べて、日本酒や焼酎と一杯やるのが、漁師や仲買人の密かな楽しみです。
この時期ならではのイサキの味わいを是非お楽しみください。
私がセリで落とした朝穫れ天然鮮魚を、この道25年の熟練職人「川田一」が天然塩を振り、手間暇を惜しまない昔ながらの製法で天日干しにしました。
昨今、スーパーなどでよく見かける干物は、乾燥機で水分を飛ばしたり、日持ちさせるための添加物を使うことがほとんどです。
しかし、熟練職人 川田の干物に使われているのは、尖りのない、にがりを含む、まろやかな味わいの天然塩。そして、お日様の光だけ。
職人の絶妙な塩振りの技で、まろやかな薄味に仕上げ、魚の旨味をぎゅっと凝縮させた川田の干物は市販のものとは比べ物になりません。
朝穫れ鮮魚を用いた干物を真空冷凍にすることで、八幡浜が誇る職人川田の干物の味わいを家庭にお届けいたします。
プロも絶賛する、他の干物とは一線を画する本物の味わいを是非お楽しみください。
<内容>
■タイ1枚 ■アジ2枚 ■カマス1枚 ■イサキ1枚 ■イカ1枚 ■メイタカレイ1枚 ■アマダイ1枚
ご支援いただいた金額は、返礼品の費用と同等のため、その金額で何かを購入することは考えていません。
ここで頂いたご支援やコメントは、私が漁師・漁協に伝え、こんなにも応援してくれる人がいるということを漁業関係者に知ってもらいたいと思います。
微力ではありますが、多くの方たちにコロナ禍における漁業の現状を伝え、
願わくば、八幡浜の天然鮮魚を食べてもらうことで、日本食文化「魚食」の美味しさ・楽しさを再認識してもらうきっかけを作りたいと考えています。
テレビでは報道されない漁業の状況をみんなに知ってもらい、少しでも問題に対する認識を広めていきたいです。
日本の伝統文化である魚食を少しでも守っていけるように、毎日でも食べたくなるような魚の味わいをお届けしたいと思います。
また、できれば、遠方の方にも八幡浜の鮮魚の味わいを知っていただきたいと考えています。
新型コロナウイルスは少しずつ収束に向かいつつありますが、私たちの本当の勝負はこれからです。
多くの飲食店が潰れたコロナ禍では、私たち水産業で働く者たちには、今後並々ならぬ試練が待ち構えています。
耐え忍んで蓄えを削って過ごしていた漁師達が、再び希望を持って漁に励むような日が来るように、どうか、私たちに皆様にお力をお貸しください。
よろしくお願いいたします!