みなさん、「ジェンダー・ギャップ指数」という言葉を聞いたことはありますか?
「ジェンダー・ギャップ指数」とは、世界経済フォーラム(World Economic Forum)が公表しているもので、経済、政治、教育、健康の4つの分野のデータから各国における男女格差を図った指数1です。日本の順位が低いことで、度々話題になりますね。
今回は、ガーナと日本のジェンダー格差についてご紹介しようと思います。
2019年12月に発表された「Global Gender Gap Report 2020」2のデータによると、2020年のガーナの総合スコアは0.673(0が完全不平等、1が完全平等)、順位は153か国中107位でした。日本はというと、総合スコアは0.652、順位は153か国中121位…!。なんと日本よりガーナの順位が上なんですね。
分野ごとにみると、
<ガーナ>
経済:0.642 (94位)
教育:0.951 (119位)
健康:0.968 (121位)
政治:0.129 (107位)
<日本>
経済:0.598 (115位)
教育:0.983 (91位)
健康:0.979 (40位)
政治:0.049 (144位)
となっています。
日本もガーナも教育と健康の男女格差は小さく、経済と政治が大きいということがわかります。
また、各国における男女格差を測る国際的指標として、国連開発計画(UNDP)のジェンダー不平等指数(GII)というものもあります。GIIは、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、エンパワーメント、労働市場への参加における達成度の女生徒男性の間の不平等を映し出す指標で、男女の不平等による人間開発の可能性の損失を示しています。3こちらの指標では、ジェンダー・ギャップ指数と逆で「0(女性と男性が完全に平等な場合)~1(すべての側面において、男女の一方が他方より不利な状況に置かれている場合)」を示します。
2019年のデータでは、ガーナのGIIは0.538、日本は0.094となっていました。こちらの指標では、日本は男女が平等な状態に近く、ガーナは男女の一方がより不利な状況におかれている状況であると言え、結果に大きな違いがあります。
これは、それぞれの指標の算出にあたり着目している側面が異なるためです。ジェンダー・ギャップ指数は純粋に男女の格差に注目をしているのに対し、ジェンダー不平等指数は開発レベルを考慮にいれています。ジェンダー・ギャップ指数だけを見るとガーナも日本も変わらないようにみえますが、ジェンダー指数をみるとガーナでは性別によって人間開発の可能性を損失しているのだと分かります。
ViVIDは、女子にも十分な開発の機会を提供するべく、ジェンダー事業を行います。
詳しくはこちらをご覧ください。(ジェンダー事業URL)
1:https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2019/202003/202003_07.html
2:https://www.weforum.org/reports/gender-gap-2020-report-100-years-pay-equality
3:https://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/library/human_development/human_development1/hdr_2011/QA_HDR4.html
4:http://hdr.undp.org/en/indicators/68606
5:http://hdr.undp.org/en/indicators/137906