橋本ユタカ
人類が生まれた頃、人間はひとつの生命体であり、動植物となんら変わらない存在であったと考える。
しかし、長い歴史の中で、文化や言語、コミュニティによって区別され、また差別や敵対する社会へと変化した。
更に、情報が溢れる現代においては文化や言語、コミュニティのみでなく、
常時浴び続ける様々な情報、それら絵や文字、からもたらされるイメージが、
自分と他者を差別・区別する事に大きな影響を与えているのではないかと考える。
もし、周りから受け取る情報や、イメージを限りなくゼロにした時、人にはどのような感情が生まれるのか?
自分と他者を分ける区別や差別はその瞬間なくなり、
人という存在が、平等一体の生命に戻る瞬間があるのではないか。
この仮説の立証を試み、限りなくバイアスゼロの空間装置「NULL」を完成させるために、制作を続けています。
1979年大阪生まれ、
嵯峨美術短期大学、大阪総合デザイン専門学校卒業