学校は生徒から見て「仕事」的なものであり、それは「セカンドプレイス」ともいえる(ファーストプレイスは家庭)。
現在のニホンには、セカンドプレイスとファーストプレイスしか存在しないといわれ、いずれでもないサードプレイスは高度経済成長とともに消え去ったともいわれている。
そのことが、我々の社会、特に子どもの環境を息苦しくさせている。
かといってカラオケやサークル等は、活動自体が目的的であり、「ただ単に場所があるだけでその活動内容は自由」というサードプレイスとは若干異なる。
それはできれば自然に形成されたほうが望ましいものの、この社会ではほとんどが活動内容が絞られたりそこに金銭が絡んでくる。
自然に生じたサードプレイスはなかなかない。
そこで発想を転換し、セカンドプレイス内にサードプレイスをつくってみることにした。
そうすると生徒たちは気軽に訪れることができるし、転換期にある学校からしても校内に「第三の風」を呼び込むことができる。
まだそのことに自覚的な学校は少ないものの、西成高校(あるいは大阪府立長吉高校や神奈川県立田奈高校ほかは)は徹底的に自覚的である。
だからこそ「となりカフェ」は6年目に突入することができた。
そして、2学期から「モーニングとなりカフェ」という実験に挑戦してみる。★
(officeドーナツトーク代表 田中俊英)
※写真は、となりカフェの壁に貼ったクリスマスツリー(泣かせる)やグループアート、在校生のアート展のお知らせほか