今日、発注していたフランス語版の作品集が届きました。 100部です。英語版と比べて紙や装丁を少し軽くしたので、ほぼ半分ぐらいのボリュームになりました。 パリへ持ってゆくことを考えると軽量化は必須ですが、それでも50部ぐらい持参するとなると、けっこうな重さになります。 日ごとに気合いが入って来ています!
現地でディスプレイに使用することになると思われる丸竹を、細刃のノコギリでカットしました。長さは持っている大型トランクに入る最大寸法の68㎝です。 切った竹は現地で接続して長い状態にするので、釘の頭をカットして接続用の金具を作りました。接続部分は透明のビニールテープを巻いて留めます。
プリントアウトしたフランス語キャプションを、一枚ずつスティック糊でパネルに貼りつけました。こうして見るとかなりの分量です。 これを作品ひとつずつにカットしていきます。すべて手作業なので、神経を使う作業になりました。でも游刻の展示は、この作品ごとのキャプション(説明)が有ったほうが断然楽しくなるので、手抜きの出来ない作業です。
展覧会の会期中に、ワークショップを複数回開催してほしいとの要望をいただきました。 游刻に親しんでいただく絶好の機会ですので材料を揃えました。 自分の仕事場ではカーボンコピー機を使ってカーボンがタップリ濃くついた原稿をつくり、それを溶剤で印面に転写するのですが、現地でそのような設備があるか不明なうえに事務所の機器を占有することになるため、別の方法を使って印面作りができるようにしました。 今回のワークショップに使用する印材は、23㎜角と18㎜角の二種類ですので、それぞれの印面の大きさを印刷した名刺サイズのトレーシングペーパーを大量に用意しました。これに彫りたい文字を書いたものをカーボン紙を貼りつけた印面に伏せて、裏からなぞることで原稿が印面に転写されるという方法です。 トレーシングペーパーにそれぞれのサイズの枠を印刷するためにいったんテンプレートを自製してA4サイズの原稿を作成し、 それをトレーシングペーパーに印刷後に名刺サイズにカットしました。 印面サイズの幅にカットしたトレーシングペーパーも一緒にして箱に入れ、ワークショップの準備は完了。
『游刻』パリ展準備報告です パリのギャラリーが配布するDMのゲラが届きました。 沢山送った作品のなかから、あちらが選んだのは渋谷玉川屋さんの游刻。 ■解説 明治18(1885)年創業、132年の歴史がある老舗の呉服店「玉川屋呉服店」の店印。右側に「渋谷」、左側に町名の「円山」と、店を構える地名をいずれも旧字で入れて、さらに屋号の頭に小さく五代目と置き、老舗であることを印象付けました。暖簾に入れた場合にも映えることを念頭に置いて制作した游刻です。 --------------------------------------------- 気にいっている作品のひとつだけれど、これを今回の游刻展のシンボルに選んだのは、フランスの人にもっともウケるだろうという判断があったからだと思います。そういう風に見ると、どういうラインの作品が興味深く受け取られるかがほの見えるような気がします。