堤明夫氏(元イージス艦きりしま艦長、海将補、海軍研究家)に弊社オフィスにおいでいただき、直々に海軍の砲術指南をしてただきました。
また堤氏のアドバイスにより、旧海軍の所作に関しても可能な限り忠実に再現していきます。
------------------------------------------------------------
【シナリオ一部公開】
第1章出港まで
① 出港準備
S1:前甲板
既に試運転、舵取り装置及び汽笛・サイレン・警報機の試し方、艦内の時刻整合など一連の作業が終了し、出港30分前の「出港準備、揚錨機用意」「艦内警戒閉鎖」が令されて艦内各部では各部ごと総員で出港のための作業が行われているところである。
前甲板では前甲板指揮官の砲術長の指揮の下、左錨の投錨準備を終え、右錨の錨鎖を近錨まで詰める作業が行われている。
下士官兵は錨孔と近くの甲板の両方から消火ホースを突きだし、放水によって徐々に上がってくる錨鎖の汚れを洗い流している。その前部側では水兵が示錨桿を舷外に突き出して錨鎖の方向を指し示している。
錨孔から徐々に上がってくる錨鎖は、甲板上で水兵達が一列になってモップで綺麗に拭っており、その最後部付近ではテストハンマーで錨鎖をカンカンと一つ一つ叩いている軽快な音が聞こえる。錨鎖に亀裂などが生じていないかを確認するためである。
(中略)
S3:航海艦橋
艦橋には艦長、海長、航海士を始め、航海科員などが揃っており、艦の出港準備作業や周囲の状況などを確認している。
伝令: 「2つ水面、近錨!」「前部右斜め舷梯を残し出港準備よし!」
伝令: 「各部艦内警戒閉鎖宜しい、不良個所なし!」
航海長: 艦長に向かって「近錨、前部右斜め舷梯及び第X内火艇を残し各部出港準備完了しました、警戒閉鎖宜しい、航海当番を配置につけます。」
艦長: うなずく
航海長: 「航海当番配置につけ!」
伝令達が艦内各部に号令を伝達する声が響く
周囲を見張る航海科員が近づいてくる内火艇を認める。
航海科員: 「◎◎(VIP)迎えの第X内火艇近づく、右X度、1000!」
航海長: 艦長に向かって「出迎えの位置につけます。」
艦長: うなずいてから「下におりる。」
航海科の下士官: 「艦長降りられます!」
艦橋内の総員が気を付けをして艦長に対して敬礼をする。
伝令: 「舷門、艦橋、艦長舷門に降りられた。」
航海長: 「航海当番配置に就け!」「舷門と列員、衛兵隊配置に就け!」
伝令達が艦内各部に号令を伝達する声が響く。
伝令など: 「航海当番配置につけ」「舷門と列員、衛兵隊配置に就け」
------------------------------------------------------------
VR大和では、戦争映画では演出の都合上省略されていた旧海軍砲術の実際をお見せできる予定です。
乞うご期待!