寄稿シリーズ「コロナ禍のコミュ壁」では、コロナによって生まれた「コミュニケーションの壁」をそれぞれの視点から寄稿して頂き、どのようにそれを乗り越えていくのかを考えてみる企画です。私たちがいま制作している「体で話し合うボードゲーム MUTERS」もそんな「コロナ禍のコミュ壁」にお役立ちすることを目指しています。
-------------- 今回の寄稿者 --------------
りん 難聴児の親、看護師
小学生の難聴児(人工内耳装用)の親です。東京在住。
子どもが重度難聴でコロナになってから、学校から帰ってくるとぐったりしている印象です。お友達の声が聞き取り辛いことが多いみたいで、マスクの影響も大きいです。口元が見えないので、自分に話しかけているかどうかが分かりづらい状況だと思います。学校の先生はフェイスシールドをつけるなどしていただくことができました。お友達同士はなかなか難しいです。
そもそも色んな行事がなくなってきているので、友達関係が固定化してしまっていることが心配です。
なんとかコロナに入る前は友達の間でもリーダー的に?関わっていたりしたようで、コミュニケーションの取りづらさが、どんなふうに本人の中で感じているのか知りたい。 友達関係を広げていってほしいが、無理をさせたくない。
少しでも理解をしてもらえると助かるんだろうなぁと思います。お互いに出来ることはあるはずなので、それが何なのか自分自身も見つけていきたいと思っています。
現在制作しているボードゲーム「MUTERS」の開発にはろう者・難聴者が関わり、視覚的なコミュニケーションの気づきが多く盛り込まれています。また、内容がボードゲームであることから、子どもたちが「楽しさ」をきっかけにして、遊びを通して相手についての理解をし、伝える努力や理解する努力をゲームの中で実践できるはずです。難しい時期であり、このボードゲームがすべてを変えることは難しいと思いますが、学校への導入など、きっかけにしていただけるような製品を目指します。貴重な情報をご寄稿いただき有難うございました。
「MUTERS」も次第に形が見えてきました。まだ試作品ですが、たとえば、下のイラストの状況を声を出さずに伝えられますか?「MUTERS」の中では、仲間に下のイラストのような状況を伝え、連携してゲームをクリアする必要があります。