車を速くするためにまず考えること
普通に考えたら「馬力を上げる」となると思います。
これはこれで間違いではありませんし、出力がボトルネックであるのならむしろ最優先事項です。
しかし、速くする方法はこれだけではありません。
①:車の軽量化
少し数学(物理)の話になりますが、運動方程式では物体に与えた力を、その物体の質量で割った値が加速度になります。
つまり、同じ力(出力)でも車体が軽くなればなるほど加速性能が向上します。
ヴィヴィオGX-Tの車重はカタログ値で780kgです。
現在は約40㎏の軽量化をして約740㎏と推定されます。
費用や手間を考えず可能な限り軽量化をすれば600㎏を下回ることもできるでしょう。
仮に600㎏となった場合は、加速性能が計算上1.3倍になります。
②:走行抵抗について考える
車の走行抵抗は以下の4つが挙げられます。
・転がり抵抗
・空気抵抗
・勾配抵抗
・加速抵抗
このうち、勾配抵抗は環境によるものなので、その他の3つは車体側で軽減が可能です。
③:転がり抵抗
転がり抵抗は車両重量と転がり抵抗係数に依存します。
転がり抵抗係数はタイヤと路面によって変化し、数値が小さいほど転がり抵抗は小さくなります。
転がり抵抗を小さくすることだけを考えるなら、「できるだけ幅が狭く外径の小さいエコタイヤ」を装着することで実現できますが、これはタイヤのグリップ力と相反します。
十分なグリップ力がなければタイヤは空転してしまいます。
このことを考慮すると、ドラッグレースに限りますが現実的には駆動輪にハイグリップタイヤ、そうでないタイヤはエコタイヤにするべきでしょう。
また、グリップが必要以上に高くても、今度は転がり抵抗が増えていくだけなのでちょうど良いサイズを見つける必要があります。
また、グリップ力はタイヤの空気圧にも依存するので、空気圧の調整も込みで可能な限り小さなタイヤが良いでしょう。
④:空気抵抗
空気抵抗を減らすには、「空気抵抗の小さい形状にする」、「前面投影面積を小さくする」の2通りがあります。
空気抵抗の小さい形状とは流線形のことで、例えばレーシングカーや飛行機、新幹線が空気抵抗の小さい形状をしています。
より具体的なことを言うと、車体表面を流れる空気の流れを、いかに剥離させず最後まで車体表面に流すかが重要です。
これに関しては無料の流体解析ソフトがあるので、これを用いて探っていきます。
前面投影面積については、一番お手軽なのはミラーの交換ですね。
この他には、車種にもよりますが、バンパーカット、マフラー上げ等も効果が見込めます。
また、大掛かりな手法としてはチョップドルーフというものがあり、これによって屋根、つまり全高を下げることが可能です。
⑤:加速抵抗
厳密には①の軽量化も含まれるのですが、ここでは回転系による抵抗について述べます。
ここで言う回転系とは、ドライブシャフト、タイヤ、ホイール、ブレーキなどのことを指します。
厳密には回転系の慣性モーメントを減らせば良いのですが、説明が長くなるので回転系の質量を減らせば良いと考えてください。
これらの軽量化を行うことで、①で述べたように加速性能が向上します。
で、具体的にどうするのか?
以下、箇条書きで失礼します。
・軽量化(加速抵抗の低減も含む)
・各種外装パーツのドライカーボン化
・MT化(+軽量フライホイール化)
・ブレーキ、タイヤ、ホイールの10インチ化
・インマニ、ダッシュボードのドライカーボン化
・マフラーのフロント出し化
・ラジエーターの小型化
・ルーフバーを追加することで補強パーツの取り外し
・ドグミッション化(4速を予定)
・転がり抵抗の低減
・フロントにハイグリップタイヤ、リアにエコタイヤというのは前述の通り。
・フロントへの荷重を増やすためにフロントの車高を下げる。
・空気抵抗の低減
・GTミラーへの換装
・チョップドルーフ(検討中)
・リアバンパー、トランクリッドの形状変更
最後に
とりあえず以上です。
エンジン回りの細かい部分については次回まとめます。