クラウドファンディング、最終日です。なんと60%達成…!連日、応援してくださって本当にありがとうございます。みなさんのコメント、全部読ませてもらっていて、大きな励みになっています。あと少し応援をどうぞよろしくお願いいたします。実は、明日26日朝入稿です。ⅿomoさんは金曜日に最後の絵をアップ、同日に長瀬もテキストをアップ、ここ数日は、デザイナーの小林さん、maiさん、そして編集者の山縣さんがものすごいスピードで、おそらく睡眠時間を削って作業をすすめ、出版社の中村さんとの応答を続けておられます。(みなさん、本当におつかれさまです…!)私は、絵本が大好きですが、今回の絵本作りの一連のプロセスを経験して(まだ終わってないけど)絵本がほんとうにいろんな知恵を総動員してつくるものなのだと感動しています。一般の本と比べて、圧倒的に文字数が少ない。それは、その分言葉が選び抜かれるということです。今日は、絵本づくりの旅を少しふりかえりたいと思います。今回、私は、テキストをほぼすべて書きおろしました。といっても、私の役割はたたき台となるテキストをあげること。それをチームで検討し、絵本の「文」が確定されていくのです。私が慣れている文体は論文調…。すぐに難しくて、長くなるのです!そこをやわらかく解きほぐし、子どもの視点でリライトしてくださる山縣さん、「それはつまり…」と論理展開を冷静に指摘してくださるmaiさん、前作から引き続きともに考え、意見をくれるmomoさん。そして、4人の対話から生まれるアイディア。週に1回2時間行われる会議(別名「子どもの権利道場」)は、個人的にはめっちゃ楽しくて、おもしろすぎるプロセスなんですが、なにせ通常の大学業務をこなしながらになるので、ふらふらで楽しみきれなかったことも事実。でも、やっぱりすっごく楽しかったなあ。記憶をたどると内容にかかわる最初の会議は、2021年3月24日のミーティング。絵本の構造と部位の名前を山縣さんが説明してくださいました。山縣さんは、美大で絵本の講座をもっておられて、その講義の一端を経験できるなんてわくわくしました。途中経過は、絵本の発刊を待ちたいと思いますが、下の写真は、絵本のメインページと、国連声明の「かんたんな日本語訳」と、権利条約の条文がつながるページ。旧版の「ちょこっと解説」がのりしろとなって、大人の読者に絵本の本文、そして子どもの権利への理解をより深めるためのページです。みんな真剣で、顔が険しくなります笑。そんなわけで、絵本は最終の仕上げ段階に入ってきました。絵本が発刊されたら、途中経過もご報告できたらな、と思っています。私自身、もう一度子どもの権利条約に出会い直し、学びを更新したプロセスでした。クラファンが終わる時期に、絵本制作も一区切り。大変な1か月、みなさんのお声に本当に励まされました。たくさんの想いをおくってくださって、本当にありがとうございます。お届けまで今しばらくお時間をいただきますが、どうか楽しみにお待ちください。
山縣彩 の付いた活動報告
ある日、親しい児童書専門店の店主の方からメッセージ。「友人が仲間とこんな本を作りました。とてもよくって、出版できないかなと思って、一度見てもらえないでしょうか??」それは自費出版のワークブック絵本「子どもの権利と新型コロナ」でした。今回コロナ下で、非常時に特にないがしろにされる「人権」や「子どもの権利」のことがすごーく気になっていた私。「緊急事態」というマジックワードにまどわされ一方的な制約や指示に対しても、俯瞰的思考をせずに「思考停止」していたらほんとうに大切な子供の声をうけとめることを忘れてしまいそう。そんなこんなで、つなげていただき、この本を一般の本屋さんでも販売でき公共図書館や公共施設にも配架してもらえるように単行本として編み直すお手伝いをすることに。その瞬間、ふっとひらめいた、ふたつのお顔。八王子で「伝えたいことは、いのち、平和、幸せ」を胸にたちあげられた子どもの本のひとり出版社「ひだまり舎」の中村さん。文庫もやっていて、素敵な本をたくさん出版中。じつは、御挨拶をしたことくらいしかなかったのだけど野生の勘というのでしょうか。そして、国分寺・国立市で子育てしながら、いろいろな場作りに関わり、国立(くにたち)にまつわる町のお仕事をされているデザイナー・カメラマン・ライターの小林未央さん。子どもという生き物をよーく知っている人に本をデザインしてもらいたいと思ったときに信頼する友人からご紹介いただいて「たべものやさん しりとりたいかい かいさいします」という愉快な絵本のデザインを依頼したことから始まったご縁。ありがたいことに、それぞれご快諾。このおふたりと、このワークブックチームをおつなげしたことで、私の仕事、ほぼ終わったね!という気になった。一瞬、満足して乾杯!でもしたい気分になったけれど「こどもの権利」というちょっと難しく感じるテーマを、どうわかりやすく編み直すかに取り組み出すと、いやはや……ものすごく面白いけれど、ものすごい難問をといている、数学者のような気持ちになった。スタートしてからは毎週、リライトしては東京と京都をzoomでつないで討論するという熱血「子どもの権利」道場!!がひらかれるように。つきつめるほどに、沼のよう。紐解いていくと、そもそも日本人の概念になかった「人権」とか「権利」という用語に関する翻訳自体に、わかりにくさとか問題があるんだなあ……などということも分かってきたりして、一筋縄でいかないテーマ。でもチーム全員、とにかく熱くて、めげない。みなさんの熱意にはほんとうに感激した。時間との闘いになったけれど、zoomでの数え切れない対話がほんとうに勉強になり、私の心に深く沁み入った。たぶん、やむにやまれぬ思いから端を発しそれをむねに秘めて、すてきな笑顔で活動されてる方々ばかり。ひるがえって、私の編集者としての今回の強みは「無知」。「えっと、そもそもなんだっけ?」といちから勉強したときの納得や感動を、おすそ分けみたいに本にすることを目標とした。編集作業もいよいよ佳境となりゴールが見えてきて心底ホッとしている。「きかせて あなたのきもち」というタイトルとなり気持ちを描き込めるぬりえワークブックも付録についている。 (なんてお得……!)難しい用語やら、概念や理論をこえて「人ひとりがちゃんと大切にされること」という、このきびしい現代を生きるときの大事な根本、一輪の花みたいなことを、ふっとふりかえるような時間をこの本でもってもらえたらいいなと思っている。そして、まだ見ぬ本なのにクラファンにご支援くださったみなさまに大きな感謝と熱いハグを贈ります。そして、どうぞクラファンをさらに、拡散していただけましたら嬉しいです。今回は書店で本を買ってもらえる子ばかりでないたくさんの子どもたちに届けたいと、心から願っています。https://camp-fire.jp/projects/view/416707